今回は、1990年代のスイス陸軍迷彩フィールドジャケットを分析します。
スイス軍といえば、つい最近まで使用されていた「ライバーマスター型迷彩」が有名ですね。
でも今回は、それをモデルチェンジした最新の迷彩服になります。
中古品ですが殆ど使用感のない極上品ですよ!
目次
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1 スイス陸軍迷彩フィールドジャケット(TAZ90・モデル品)とは?
永世中立という独特の体制を維持しているスイス。
その軍隊も独特ですね。
なんと「国民皆兵制度」を採用しています。
そのため各家庭には武器・弾薬が支給されていますよ。
(裏山です!)
そんなスイス軍の個人装備は、少なからず大戦中のドイツ軍の影響を受けているようです。
(旧型の個人用テントは、そのままドイツ国防軍の「スプリンター迷彩」でしたね!)
今回のモデルは、そんなドイツ軍のライバーマスター迷彩ジャケットの後継モデルになります。
ライバーマスターは、レッド(レッドブラウン?)を多用した独特の迷彩で、戦後ではこれまでベルギー(戦後まもなくの短い期間に試験されました。)とスイスでしか採用例がありません。
(似た迷彩では、旧チェコスロバキア軍も採用していました。)
スイス軍ライバーマスター型迷彩装備(山岳兵用スモック)
スイスではこの迷彩を長期間使用していましたが、流石に現代では違和感のある迷彩だったのか1990年代にモデルチェンジされたのでした。
TAZ90という名称が与えられています。
(TAZ:Tarnanzug(ドイツ語で迷彩服)の略)
しかし、新しい迷彩パターンをよくよく見ると、ライバーマスター型からの省略・色違いバージョンだということがわかりますね。
さてさて、それはどんな迷彩フィールドジャケットなのでしょうか?
今回はスイス軍マニアのみならず、迷彩服コレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
左右非対称のデザインに注意!
各ポケットが迷彩のためによくわかりませんね。
背面
前面裏側
全体的にOG色のライニングあり。
防風性能と保温効果が期待できますね。
(ライナーを取付けるボタンやジッパーはありません。)
左胸にボタンで開閉する内ポケットあり。
背面裏側
前あわせはジッパーとダットファスナーの併用
防風フラップ付き。
右胸ポケットは斜めジッパーで開閉
左胸のネームタグ収納
向かって右側がマジックテープで開くようになっている。
うなじのタグ 「Sworker」と読めます。メーカー名でしょうか?
スウォッチみたいなロゴです。
(官給品にはありません。)
サイズタグ
表記は「S」で、このタグも官給品にはありません。
タグ
折り曲げて縫い付けられています。
右袖のマチなしパッチポケット
ジッパーで開閉
左袖のマチ付きパッチポケット
ダットファスナーで開閉
袖口はダットファスナーで開閉・調整
ジッパーは我が国の誇るYKK。
ダットファスナーの刻印
各ジッパーのスライダー引き手には、ナイロンコードが縫い付けられています。
腰のスラッシュポケット
斜めに角度が付いています。
ポケット内部
迷彩は白い生地にプリントされているのがわかりますね。
ウエスト調整バンド
ゴムバンドにボタンホールをいくつも開けてあって、ボタンに掛けて絞り具合を制御します。ドイツ式?
各部のボタンは官給品と同じもの
内ポケットのボタンは濃いグリーン(リードグリーン?)のプラスティック製
テープを折ってボタンループにするのは、ヨーロッパ物に多い処理ですね。
襟の裏にあるジッパー
背中にフード内蔵
背中フード後面
背中フード前面
使用時は気をつけないと白い面が目立ちます。
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3 その特徴とは?
迷彩は、ホワイトの生地にタン、ダークブラウン、グリーン、ブラックで斑点や雲形をプリントしてあります。
パターンの一部には、ノコギリのようなギザギザがあり、やはり「ライバーマスター型」迷彩の名残のようです。
でも迷彩色調が全く違うので、印象はガラリと変わってきますね。
(よく見ると細部パターンも変更しているようです。)
生地はコットンとポリエステルの混紡で、軽量ですが緻密に編まれていて防風性能が高いです。
ほぼ全面に、ODのライニングが設けられていますよ。
デザインは、よくある戦闘服のように左右対称ではなく、左右非対称となっていますね。
構成は、エポレットなし、右胸ポケット、腰ポケット×2、内ポケット、左右袖ポケット×2で、左胸にはネイムタグ専用のホルダーがあります。
またアメリカ軍M65フィールドジャケットのように、襟内にはフードが格納されています。
(ちゃんと迷彩なのが嬉しいですね。)
全体的な縫製は、真面目なスイスらしく、正確で丁寧です。
でもモデル品に関しては、ダットファスナーのカシメが弱いモデルもあるようですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1990年代
製造場所 スイス
契約会社 スイス
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ S
各部のサイズ(平置)
着丈 約82cm
肩幅 約49cm
身幅 約59cm
袖丈 約63cm
状 態 中古極上品
官民区分 民生品
入手方法 沖縄の専門店
入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
陸上自衛隊における作業外被や防寒外衣に相当するモデルですが、近代的でとてもファッショナブルなデザインですね。
迷彩生地も一般的な色彩になり、日本の植生にもマッチしてきたので、あらゆるシーンで使用できそうですよ。
(ライバーマスター型も捨てがたいですが…😅)
サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、キャンプ、登山などに使用してみてはいかがでしょうか?
また、ファッションにも適していますね。
(誰も着ている人がいないです!)
この迷彩生地は洗濯や紫外線で褪色し、大きく色調が変わってくるという特徴もあって面白いです。
真冬での単体使用はさすがに寒そうですが、ちゃんと着込めば防風性能は十分なので暖かそうです。
ところで、ひと頃大量(?)に輸入されていたこれらのモデル品は、さる事情*1で輸出禁止になったため、全く見掛けなくなりました。
現時点では入手困難品ですね。
(官給品はさらに入手困難です。😅)
それでも稀にオークションに出品されていますし、海外のオークションでは国内より多数出品されているようです。
探しているあなたは、オークションサイトにキーワードを登録して気長に待ちましょう!
ぜひこの優れたフィールドジャケットを入手してみてください!
私は官給品を探してみます。
(後日、入手しました。😃)
今回は、スイス軍の最新の迷彩フィールドジャケットのモデル品を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231102更新)
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参考:スイス軍TAZ90迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
その他のスイス軍装備品に関する記事はこちらです。⬇︎
https://www.military-spec-an.com/archive/category/🇨🇭スイス(Switzerland)
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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*1:メーカーがスイス政府に無断で迷彩服を輸出してしまい、激怒したスイス政府の禁輸措置で輸出ができなくなりました。