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徹底解明! 希少品!【自衛隊装備品】陸上自衛隊迷彩服1型(試作品又は初期生産型)とは?0015 🇯🇵 ミリタリー

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今回は、1960年代の陸上自衛隊の迷彩服1型(通称:熊笹迷彩)を分析します。

何を今更?  

いえいえ、只の熊笹迷彩ではありませんよ!

この記事をご覧になったあなたは幸運ですね。

中古品ですが程度は極上ですよ!

   目次 

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1  陸上自衛隊迷彩服1型(試作品又は初期生産型)とは?

それは私が友人の家で、自衛隊関係の本を観ながら友人と会話をしていた時のことです。

 

楽しそうに話していたのが気になったのか、途中から友人のお父さんも話に加わってきました。

 

お父さんは、その昔陸上自衛隊に入隊していた経験があったのです。

(普通科だったそうです。)

 

そこで変な話を聞きました。

 

お父さん曰く、

 

「この迷彩(熊笹迷彩)は、一番最初は各色がこんなにくっついてなかったよ。」

 

「色と色の間に隙間があった。」

 

という事でした。

 

ばんなそかな!…いえいえ、そんなバカな?

 

その時は、何かの記憶違いだろうと思ったのですが、何故かその言葉はずっと私の記憶の中で消えることはありませんでした。

 

それから20年以上経ったある日、ネットオークションの、とある出品物に目が釘付けになりました。

 

それが今回の迷彩服1型です。

 

友人のお父さんがおっしゃてた事は本当だったのです。

 

入手して驚いたのですが、官給品やPX品を示すタグやスタンプ等の痕跡はありませんでした。 

 

そして迷彩パターンは…確かに後の量産型とは違っていました!

 

さてさて、それはどんな迷彩服なのでしょうか?

 

今回は陸上自衛隊装備品マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!

2  迷彩服1型(試作品又は初期生産型)の全体及び細部写真

上衣

前面  

やたら着丈が長い気がします。

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背面

一見熊笹迷彩ですが、何か違和感がありますね。
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前面裏側
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背面裏側  

薄く迷彩が透けています。
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襟内側のタグ  

印字は消えています。残念!
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ジッパー刻印

「YKK」でサクラマーク無し。

襟の縫い糸も、量産型と違っていますね。

単に退色しただけでしょうか?
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胸ポケット

ボタンで開閉  

ボタンホールのあるタブが、ポケットフラップに縫い付けられていません!

量産型と違いますね。
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袖もボタンで開閉
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脇の下の通気孔

開いてはいますが、ほとんど閉まってる状態です。
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エポレット  

テーパーなしのクサビ型です。

ボタンで開閉

ボタンは量産品と同じ。
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チンストラップはありませんが、襟にはボタンとボタンホールが装備
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こんな風に襟を立てることができます。

でも、襟元に三角形の隙間ができますね。
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裾横のマチ
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マチの裏側  

三角形の布で縫製されています。

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タグとポケット用力布
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ジッパースライダーの裏面

「YKK」の刻印
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下衣

前面  

デザインは量産型と変わらず。

ポケットは、腰の左右にマチ付きパッチポケットのみ。
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背面
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前面裏側
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背面裏側
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股の補強布
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ズボンのタグ
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側面
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腰ポケット  ボタンで開閉

上衣と違ってボタンホールのタブは、ポケットフラップ側に縫い付けられています。
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前合わせもボタン
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3  その特徴とは?

一番目につくのは、やはり迷彩でしょう。

 

配色は、後の量産品と大きく変わりませんが、ベースの一番明るいライトグレイグリーン(明灰緑色?)がやや暗い色調です。

 

また、パターンは似て非なるものですよ。

 

所々量産品とよく似たパターンもありますが、やはり別物のようです。

 

注目点は、各色の間に生地のライトグレイグリーンが入り込んでいることですね、

(各色の間隔を空けて、プリントしていますね。)

 

迷彩比較

今回のモデル

陸上自衛隊迷彩服1型最初期の迷彩生地

後の量産型モデル

陸上自衛隊迷彩服1型の量産迷彩生地

 

一見よく似ていますが、別物ですね。

(明らかに別のローラーでプリントされています。)

 

よく言われている「単なるプリントのズレによりそう見えるだけ!」…でないことは一目瞭然ですね。

 

生地は、コットンと化繊(おそらくビニロン)の混紡ツイルで量産型と同じものです。

 

デザインも上衣がエポレット付き、胸ポケット×2。

 

下衣が腰ポケット×2で、量産型と同じですね。

(一般隊員用ですね。)

 

タグは白布一枚づつでした。

 

もしかしたらPX品ですらないのかもしれません。

(試作品の可能性もあり。)

 

また、全体に使用されている縫糸も量産品と違っているような気がします。

 

驚くのは、襟の階級章跡で、片方の襟に二つの穴、両方で合計4個の穴が開いていました。

 

穴の間隔は広く、独立した金属製の桜が付いていた可能性があります。

(画像参照願います。)

 

ということは、階級は…。

 

そんな高級自衛官に、ただのPX品を渡すでしょうか?

 

できればサンプルにもう数着入手したいですね。 

追記(20220123)

また新しいパターンを見つけました。

https://twitter.com/jehcht/status/1484956974340980737?s=21

 

向かって右側のパターンは今回のモデルとものちの量産型とも違うパターンですね。
(各色が接触していますが、今回のモデルにパターンは近いです。)

また新しい目標ができました!

4  製造とサイズのデータ

・製造又は契約年度 1960年代(推定)

・製造場所     日本

・契約会社     日本

・製造会社     〃

・材質(推定)   コットン

          ビニロン

・表記サイズ    不明

         (特号と推定)

・各部のサイズ(平置)

           上衣

          着丈 約84センチ

          肩幅 約47センチ

          身幅 約56センチ

          袖丈 約60センチ

           下衣

        ウエスト 約46センチ

          着丈 約103センチ

          股下 約70センチ

          股上 約35センチ

          裾幅 約23センチ

・状  態     中古極上品

・官民区分     官給品(推定)

・入手方法     ヤフオク

・入手難易度    5(まず無理) 

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5  まとめ

以前「◯」という雑誌で読んだのですが、1960年代、時代の趨勢に合わせ、陸上自衛隊も迷彩服を装備しなければ!ということになって開発が決定したそうです。

 

しかし自衛隊にノウハウがなかったため、あろう事か都内の有名ミリタリーSHOPに試作品を依頼したのだとか。

 

本当でしょうか?

 

そういえばその老舗ミリタリーSHOPには、薄い生地でできた熊笹迷彩の陸自モデル品や、米軍ジャングルファーティーグ型のモデル品が販売されていました。

 

もしかしたら、本当にそのSHOPだったのかもしれませんね。 

 

そんな経緯で開発された今回の迷彩服ですが、先行量産型として一部の部隊に支給されましたが、何らかの理由で迷彩パターンが変更になったようです。

 

いずれにしても、謎の迷彩服です。

(本家熊笹迷彩の衣料は、自衛隊内売店以外では、そのSHOPしか販売されていませんでした。熊笹によく似たパターンの迷彩は、大手アウトドアグッズメーカーのテントや、狩猟装備メーカーの各種狩猟グッズにはありましたが…。)

 

今もなお、オークションでは値段が高騰している熊笹ですが、何をおいても手に入れるべきは今回の「最初期の熊笹」なのかもしれませんね。

 

未だ不明な点が多いので、今後も調査を「ケイゾク」したいと思います。

 

今回は、希少な陸上自衛隊の迷彩服を分析しました。

 

いやー自衛隊装備品って、本当に素晴らしいですね!

 

それでは、また次回をお楽しみに! 

(20211030更新)

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参考:量産型の迷彩服1型関連の記事はこちらです

www.military-spec-an.com

追記(20200125)

この初期型迷彩服1型生地で製作された、ヘルメットカバーを発見(発掘)しました。

右側面

いわゆる「バスケットボール」タイプの裁断です。

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左側面

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上面

大きく6枚の三角形生地で縫製されています。
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裏面

頂部には円形の補強生地が追加されています。

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裏面頂部の円形補強生地
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タグ

1970年度契約品(官給品)です。
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迷彩の比較

左:後の官給品(未使用)

右:今回のヘルメットカバー(中古)

パターンと色調が微妙に違っています。

長年の製造でパターンが変化したり、ズレたりしたのではなく、やはり意図的に別パターンでプリントしてありますね。

特に、ベースのライトグレイグリーン(明灰緑色)やマホガニーブラウン(ブラックに近い)は、中古ヘルメットカバーの方が、やや濃い色調ですね。

逆にブラウンは、量産型の方が濃い色調です。
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     ✳︎     ✳︎     ✳︎

読んでいただき、ありがとうございました。

(今回の記事は、2019年4月に掲載したものに加筆・修正しました。)

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