今回は、1970年代の旧ソ連空軍レザーのフライトジャケットを分析します。
現代では、珍しいアイテムですね。
見つかったのはある意味「奇跡」かもしれません。
今回はかなりの使用感のある中古品ですが、程度は良好ですよ!
目次
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1 旧ソ連空軍レザーフライトジャケット(軽量タイプ)とは?
昔々、上空の冷たい空気は航空機を操縦するパイロットのもう一つの敵でした。
空気は、乾燥していると1000m上昇する毎に約10℃下がります。
(湿っていると約6.5℃)
そして風速は1m/s吹く毎に体感温度は1℃下がるのですから、高空を高速で飛行するパイロットは大変です。
特に第一次大戦から第二次大戦初期までの多くの軍用機が開放式コクピットであったため、防寒、防風対策はパイロット他エアクルーにとって死活問題でしたね。
そこで登場したのが、レザーフライトジャケットです。
現在でも、多くのライダーさんは感じていると思いますが、レザーって防寒、防風にうってつけですよね。
パイロットもそれを知っていて、古今東西多くのレザーフライトジャケットが愛用されてきました。
今回ご紹介するモデルは、その中でも特に珍しい旧ソ連軍の官給品です。
パイロット以外には支給されず、エリートの証とされていますね。
米軍で言うところのA-2に相当するジャケットですがソ連独特の工夫も見られますよ。
さてさて、それはどんなレザーフライトジャケットなのでしょうか?
今回は旧ソ連軍装備マニアのみならず、レザージャケットコレクターのあなたと一緒に確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
アメリカ軍のA-2等よりも着丈が長いですね。
背面
西側フライトジャケットのような、襟、袖、裾のニットはありません。
前面裏側
ライニングはブラウンのコットン製
背面裏側
裾左右にはゴムが内蔵されています。
前合わせはジッパーとダットファスナーです。
裾のダットファスナー及びジッパースライダー
胸ポケット
ポケット口が斜め
ジッパーで開閉
胸ポケットのジッパースライダー
幾何学模様の刻印
裏側には滑り止め(?)あり。
胸ポケット
左はホルスター兼務
腰ポケット
こちらはオープンタイプですね。
ポケット内は起毛した青い布を装備 ハンドウォーマーも兼務
脇の通気口
金属製ハトメ3個
袖もシンプルですね。
革は内側に回り込んでいます。
ライナニングにあるライナー取り付け用ボタンホール
襟下にもあります。 ライナーが欲しいです。
サイズのスタンプ モスクワ製?
内ポケット
襟元にもライナー用ボタンホールが。
ライナー装着には時間がかかりそうです。
裾のダットファスナー用タブとジッパー挿入口
金具で補強されています。
留めるとこんな感じです。
よく見ると、ジッパーの噛み合わせが悪いですね。😅
アクションプリーツが付いています。
G−1やCWU-36Pなどのインナーのラバーテープはありません。
襟裏には(おそらくムートンを付けるための)ダットファスナーがあります。
襟裏背面にも。
背中は変色が顕著ですね。
着用例
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3 その特徴とは?
レザーはしなやかなゴートスキンで、とても柔らかいですよ。
アクションプリーツもあることから、平均的なバイク用ライダースジャケットより、はるかに動きやすいですね。
現時点では、襟が少々傷んでいます。
ライニングは、アメリカ軍A-2レザージャケットのようにコットン製ですが、ボタンホールがあってライナーを装着できそうです。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケットで、左胸ポケットはホルスター(拳銃入れ)も兼ねていますね。
また腰ポケットの内側生地は、起毛していてハンドウォーマーも兼ねているようです。
(これは有難い装備ですね。)
前合わせはジッパーなのですが、下端に2個のダットファスナーがあるのは、旧ソ連製フライトジャケットの特徴ですね。
A-2よりかなり着丈が長いのも特徴の一つです。
全体的な縫製は精密かつ正確なところと、かなり雑なところが混在する面白い仕立てですよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1970年代
製造場所 旧ソ連
契約会社 旧ソ連
製造会社 〃
材 質 ゴートスキン
コットン
表記サイズ 52-2
各部のサイズ(平置)
着丈 約75cm
肩幅 約50cm
身幅 約62cm
袖丈 約62cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手方法 ヤフオク
入手難易度 5(まず無理)
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5 まとめ
このジャケットは、東西冷戦華やかりし頃の旧ソ連軍広報写真で見たことがありました。
以来探していたのですが、まさか平成も終わり頃になって入手できるとは思いませんでした。
東京の老舗ミリタリーショップが、モデル品を販売していましたが、細部は似て非なるものでしたね。
(現在ではそれも貴重品!)
着てみると、とてもカッコ良いジャケットです。
アメリカ軍物に慣れているせいか着丈に少々戸惑いますが、慣れの問題でしょう。
今回のモデルに関しては見つけること自体が困難なので、程度に関わらずもし見つけたら即買いをおすすめします。
因みに、羊の革でできたモフモフのジャケット(米軍のB−3に相当)も支給されていましたが、さらに入手困難ですね。
(後日奇跡的に入手できました!)
できれば今回のモデルも含めた各種モデルのデッドストックが欲しいですね!
今回は貴重な旧ソ連軍レザーフライトジャケット(軽量タイプ)を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに。
(20231120更新)
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参考:その他の旧ソ連軍フライトジャケットやパイロットスーツに関する記事はこちらです。⬇︎
他のソ連軍装備品に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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