こんにちは!
今回は、大好評の「第二次大戦中の空挺服シリーズ」(すみません。またまたシリーズを勝手に作ってしまいました!)第3弾ということで、今回は大戦中のドイツ空軍空挺迷彩スモックを分析します。
勿論モデル品です!(開き直り!当時の官給品を分析したいですね!)
目次
- 1 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)とは?
- 2 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)の全体及び細部写真
- 3 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)の特徴とは?
- 4 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)の製造とサイズのデータ
- 5 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)まとめ
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1 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)とは?
古今東西の軍隊で、空挺部隊といえば陸軍と相場が決まっています。
しかし、唯一の例外と言っていいのが大戦中のドイツ軍です。
なんと空挺部隊は、空軍所属でした。
名称は「降下猟兵」! なんかカッコいいですね。(あくまでイェーガーなんですね。)
所属も独特でしたが、武器や装備も独特なものを採用していましたよ。
今回のモデルは、初期の単色スモックに替えて採用された、迷彩スモックを再現したモデル品です。
どんなスモックなのでしょうか?
早速、確認していきましょう!
2 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)の全体及び細部写真
前面 着丈の長いコートタイプに見えますが…
背面
迷彩は全体的にグリーンのイメージがあることから、当時ドイツ空挺部隊は「緑の悪魔」と呼ばれていました。
陸軍のスプリンター迷彩と配色は似ていますが、全くの別物です。
前面裏側
背面裏側
腰の白い紐はドローコードです。
前合わせはボタンのみです。スムーズな着脱が難しいかもしれませんね。
タグ モデル品の証です。
鎖骨付近のポケット ジッパーで開閉 結構容量があります。
腰ポケット こちらもジッパーで開閉
袖口 ダットファスナーで開閉・調整 中にもう一つ袖があります。
本当はシルクなのでしょうか? モデル品は内袖をナイロンで再現。
右腰のホルスターと細長いポケット ホルスターはボタンで開閉
裾には、いくつかダットファスナーがあって、ズボンのように分けて留めることができます。
裾のバタつき防止ですね。
左裾にループが縫い付けられています。用途は?
脇の通気スリット 表側と裏側
内袖もダットファスナーで開閉・調整
ウエストのドローコードは左右にあって、それぞれ結んで調整します。
右腰ホルスターの裏地
股の補強布も再現
下半身の構成
腰ポケットの裏地
胸ポケットの裏地は肩まであります。
実物と同じように再現してある製造所とサイズのスタンプ?
脇にはプリーツがあってダットファスナー付きのタブで開閉します。
中に装着する装備が多い場合は開けて使用するのでしょうか?
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3 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)の特徴とは?
迷彩は、陸軍のツェルトバーン(テント)やスモックに使用されていた、スプリンター迷彩(春夏面)に似ています。
しかし、よくよく見るとパターンは別物なのがわかります。
ライトグレイグリーン(明灰緑色?)をベースにダークブラウンとグリーンでスプリンター(破片)迷彩を描いています。その上に、ダークグリーンでレインドロップ(破線)を加えていますよ。
生地は通常のコットンツイルで、デニソンスモックのように分厚い防風織りではありません。
デザインは、着丈が長いコートタイプですが、裾はダットファスナーでズボンのようにもできます。
これはパラシュート降下時の裾バタ付き防止措置ですね。
(デニソンスモックでは、独立したテイルピースを使用していました。)
ポケットは4ポケットですが、胸(位置は鎖骨付近)ポケットの位置や角度が独特です。
また各ポケットはジッパーで開閉しますが、ポケットフラップが縫い付けてあって、開閉し難いですね。
背面にはホルスター(拳銃入れ)が標準装備です。
袖は二重で、外気を遮断する工夫がなされています。
ここまで周到な準備をしていながら、前合わせはボタンのみです。
これでは、前面から風が侵入するのではないでしょうか?
(スモックの下に、フリーガーブルゼ(空軍兵用の青いウールの戦闘服)を着用するので無問題?)
4 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 2000年頃
・製造場所 不明
・契約会社 不明
・製造会社 〃
・材質 コットン
・表記サイズ S
・各部のサイズ(平置)
着丈 約101センチ
肩幅 約51センチ
身幅 約63センチ
袖丈 約65センチ
・状態 中古極上品
・官民区分 民生品
・入手場所 東京の専門店
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5 ドイツ空軍空挺迷彩スモック(その1)まとめ
今回のモデルを記事にしている過程で、ブルガリア軍のスプリンター迷彩は、このスモックが原型なのでは?
…なんて思ってしまいました。
ブルガリア軍スプリンター迷彩服の生地はこちらです。⬇︎
その昔、日本や海外のモデル品は、陸軍のツェルトバーン(当時物!)を数枚使用して1着のスモックを作成していました。
そして「実物空挺スモック」と称して平然と販売されていましたね。
高くて買えませんでしたが、後に迷彩パターンが全く違うということがわかって、買わなくて…もとい、買えなくてよかったと胸をなでおろした記憶があります。
近年のモデル品は、ちゃんと迷彩パターンを空軍用にしていてレベルが高いですね。
再現性の高いモデルですので、必要なワッペンとか装備を入手すれば、即ヒストリカルゲーム(一種のコスプレ)に使えそうです。
しかしシティユースやサバイバルゲームでは、その着丈やデザインが問題になるかも知れませんね。
コートタイプですが、フリーガーブルゼを着用しない我々には、少々寒い装備かも知れません。
やはりスモックなのですね。
参考:戦後のドイツ類似迷彩服の記事はこちらです。 ⬇︎
今回は、かつてのドイツ空軍空挺部隊が使用したスモックのモデル品を分析しました。
次回は、ドイツつながりで、ドイツ連邦軍の迷彩服を分析します。
お楽しみに!
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参考:ドイツ陸軍ツェルトバーンの迷彩パターンの空挺スモックはこちらです。
(ただし、実際にツェルトバーンを分解して作られたモデルではありません。)
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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