今回は、1990年代の台湾陸軍迷彩ジャケット(リーフパターン)を分析します。
現用迷彩服のひとつ前のモデルですね。
アメリカ軍の影響を受けているようです。
中古品ですが、程度は良好ですよ!
目次
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1 台湾陸軍迷彩ジャケット(リーフパターン) とは?
その昔、中国本土の都からは「化外の地」とされ、中国にとって取るに足りない島だった台湾本島。
(そうです。中国本土は「中華思想」一辺倒だったんですね。)
でも日清戦争に勝利した日本が統治し、インフラ整備や教育環境を整えた結果、島民の生活や民度は進歩的に向上しました。
(この辺りは、朝鮮半島と同じですね。)
その後、太平洋戦争の敗戦で日本人が去った後に、中共内戦で敗北した蒋介石率いる国民党軍が台湾へ逃亡してきました。
同胞の帰還に、当初台湾の人たちは大喜びしましたが、逃げてきた国民党軍を見てガッカリしたそうです。
まるで、乞食かルンペンのような見すぼらしい隊容だったらしいですね。
敗戦で去っていった日本兵が、最後まで厳正、厳格な隊容を保っていたのと対照的だったそうですよ。
以来日本人の素晴らしさを再認識した台湾は、日本人の教えや考え方を実践し、アジアでも有数の親日国になったんですね。
日本で発生した災害にも、多くの支援をしてくれたのは、記憶に新しいところです。
今では、日本人がずっと前に無くしてしまった大切なものが、台湾ではまだ生きていると言われていますね。
そんな台湾ですが、軍の装備は、やはりアメリカ軍、そしてなんと一部自衛隊の影響を受けていましたよ。
今回のモデルは、1980年代にそれまでのOD戦闘服からモデルチェンジしたものです。
さてさて、それはどんな迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回は、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
迷彩は、アメリカ軍のグリーンリーフパターンに似ています。
エポレットはありませんが、付いているモデルもありますね。
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
タグ①
タグ②サイズ詳細
読むとなんとなく意味がわかりますね。
驚くことに、対赤外線処理が施されているようです。
タグ③
製造メーカーでしょうか?
タグ④
洗濯時の注意点ですね。
タグ④裏側
パッチ(ワッペン)の配置
胸ポケット
アメリカ軍のジャングルファーティーグに似ていますが、角度が水平でプリーツがありませんね。
(ポケットは角度の付いたバージョンもあります。)
ボタンで開閉。
腰ポケット
こちらも同様です。
左胸ポケットにはペン差しが。
この刺繍の意味は?
でも中にはペンポケットがありませんでした。
袖
用途不明の四角いマジックテープがいくつかあります。
袖口は、ボタンで開閉・調整
所属(?)パッチ
使命パッチ
部隊パッチ(?)
階級章
自衛隊と似ていますね。
花は桜でしょうか?梅でしょうか?
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3 その特徴とは?
迷彩は、濃淡2色のグリーンとブラウン、ブラックで細い雲形や葉のようなパターンを描いています。
一見アメリカ軍のグリーンリーフパターンに似ていますが、全くの別物ですね。
アメリカ軍グリーンリーフ迷彩服の記事はこちらです。⬇︎
グリーンリーフ迷彩(ERDL迷彩)は、ドイツのライバーマスター迷彩をベースに開発されましたが、台湾のパターンはそのグリーンリーフをベースに開発されたような印象があります。
生地は、薄く柔らかい特殊な織り方ですね。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット×2のジャケットタイプです。
ポケットの形やウエストのタブなどに、アメリカ軍の影響が見て取れますね。
わからないのは、両袖に用途不明のマジックテープがいくつか縫い付けられているところです。
袖まくり用でしょうか?
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、良質の仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 台湾
契約会社 台湾
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 35M
(日本人のM)
各部のサイズ(平置)
着丈 約70cm
肩幅 約44cm
身幅 約52cm
袖丈 約56cm
状 態 中古上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
アメリカ軍のグリーンリーフ迷彩同様、森林で効果を発揮しそうな迷彩ですね。
日本のフィールドでも効果が期待できそうです。
現在の台湾軍は、新しい迷彩服が採用されていて、逐次交換しているようですよ。
今回のモデルは、退役が進んでいる筈ですが、日本ではあまり見かけないですね。
(何故でしょう?民間に払い下げる…という処理がないのでしょうか?)
この迷彩服には、エポレット付きでアメリカ軍ジャングルファーティーグのように、ポケットに角度の付いたモデルもあります。
次はそれを入手したいですね。
ところで、台湾といえば、かつてアメリカが台湾にF–16戦闘機を売る約束をして、キャンセルしたことがありました。
でもフランスから即刻ミラージュ2000戦闘機を購入しましたね。
凄いのは、そのあとアメリカが再度F–16戦闘機を売ると意思表示したら、それも買ってしまった事です。
基本的にお金持ちなのですね。
(補給は大丈夫なのでしょうか?)
そんな逞しい台湾とは、これからも友好関係を維持していきたいですね。
今回は、親日国のひとつである台湾の迷彩服を分析しました。
(台湾加油!)
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20220321更新)
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参考:同じく台湾軍の他の迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
(この記事は、2019年9月に掲載したものをリライトしました。)
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