航空自衛隊で隊員が装備品をネットオークションで売却したという事件が報道されました。
どんな事件でしょうか?
2019年9月30日に報道されました。
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目次
- 1 航空自衛隊静浜基地の3等空曹(30代)が装備品をネットオークションで売却した事件とは?
- 2 事件の発覚について
- 3 処分の内容
- 4 犯行の動機とは?
- 5 第11飛行教育団とは?
- 6 整備補給群とは?
- 7 3等空曹とは?
- 8 航空自衛隊装備品に関するインターネットオークション等の状況
- 9 まとめ
1 航空自衛隊静浜基地の3等空曹(30代)が装備品をネットオークションで売却した事件とは?
毎日新聞によりますと、航空自衛隊静浜基地(静岡県焼津市)の第11飛行教育団整備補給群に所属する30代の3等空曹は、2018年4月から9月に、基地内の倉庫から盗んだヘルメット(パイロット用?)や航空服(パイロットスーツ?)をネットオークションに出品して売却したとのことです。
2 事件の発覚について
2018年の会計監査(航空自衛隊が実施する、その基地の財務状況や装備品についての確認)時に装備品がなくなっていることが発覚。
隊員が基地内を捜索していたところ、当該隊員が犯行を申し出たそうです。
3 処分の内容
2019年9月30日付けて懲戒免職処分と発表されました。
また、盗品の弁済額は約23万円だったそうです。
4 犯行の動機とは?
ニュース記事では、「取引相手に感謝されて、日頃の鬱憤の気晴らしになった」などと話しているそうです。
しかし自ら倉庫に侵入し、物品を盗んでいることから、売却益を得ることが目的だったと思われます。
5 第11飛行教育団とは?
航空自衛隊で、初級の操縦教育を行う部隊です。
つまり航空自衛隊パイロットのスタート地点にある部隊のひとつといえます。
装備している航空機は、国産のT–7(単発、単葉、ターボプロップ(ジェット)エンジン装備)ですね。
航空自衛隊T–7初等練習機(第11飛行教育団所属機)
(航空自衛隊ホームページより引用)
同じ機能を持つ部隊として、第12飛行教育団(山口県防府市)がありますよ。
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6 整備補給群とは?
前述の航空機に対し、機体の整備や修理、部品の補給などを行う3つの部隊からなる組織です。
事件を起こした隊員が、どの部隊だったのかは不明です。
でも倉庫に侵入でき、装備品の場所を特定していたことを考えると、補給を担当する部隊にいたのではないかと思われます。
7 3等空曹とは?
いわゆる下士官で、アメリカ軍では伍長にあたる階級です。
空士から試験を受け、昇任して3等空曹になれます。
(別のコースもあります。)
空士が任期を持った契約社員だとすると、空曹は定年まで勤務できる正社員と言えます。
8 航空自衛隊装備品に関するインターネットオークション等の状況
例えば、アメリカ軍なら使用不能となった装備品は、まとめて民間に二束三文で払い下げられます。
(でもまだ使用できるものも多く、買い取った業者が中古品として販売しています(合法)。)
しかし、現在の航空自衛隊(のみならず全自衛隊)装備品は、まだ使えるものでも必ず使用できないように処理(裁断、破砕)されて廃棄物として処分されていますね。
そのためかなりの軍装品マニアでも装備品の入手は困難な状況です。
(手に入らないから、逆にとても人気があるのも事実です。)
特にパイロット装備は数が少なく、さらに入手困難であることから、とんでもないプレミア価格で取引されている場合がありますね。
(今回の事件の物品ではありませんが、私も正直欲しい装備がありました。でも安月給では無理な価格設定になっていましたよ。)
そんな状況を隊員が見たら、一財産築こうと思ってしまいますよね。
また、そんな隊員の心情につけ込み、暗躍している業者もあると聞いています。
ネットオークションやネットフリマが普及してから、この種の事件が後を断ちませんね。
9 まとめ
自衛隊の装備品や隊員の給料は、我々の税金で賄われています。
自衛官の方には、もう一度その意味を認識してもらって、正しい勤務をして欲しいですね。
私腹を肥やすために犯罪に手を染めるのではなく、与えられた任務を普通に遂行してもらいたいものです。
(もはや私腹を肥やしている場合ではありません!)
また関係上司は、忙しいとは思いますが、隊員一人ひとりの心情を理解するようにしてもらいたいですね。
災害派遣でいくら活躍しても、今回のように一人が事件を起こすと、自衛隊の信用はガタ落ちです。
また、部隊内の士気にも関わってくるでしょう。
どうやったら若い隊員のベクトルを正しい方向へ向けることができるのか?
それについてしっかり考えて、親身に指導してほしいですね。
あと、給与が他公務員に比べて低いのも問題のようです。
東日本大震災における自衛官の活動は凄まじいものがありました。
しかし、そんな彼らを待っていたのは、給与のカットと消費増税でしたね。
これでは、いくら自衛官でもモチベーションを維持するのは困難です。
なんとしても給与について、抜本的な改革を進めて欲しいものです。
読んでいただき、ありがとうございました。