今回は、1950年代のアメリカ軍ウールフライトジャケットを分析します。
品名は「シャツ」になっていますね。
アメリカ空軍が、独立してまもなくの装備になります。
中古品ですが程度は良好ですよ!
目次
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1 アメリカ空軍ウールフライトジャケット(A-1B)とは?
第二次大戦が終了して間もなくの1947年、それまで陸軍に属していた陸軍航空隊が、アメリカ空軍として独立しました。
ちょうど航空機は、レシプロ機からジェット機への過渡期でもあり、 第二次大戦の反動もあってか、独立した空軍は全てが一新されましたね。
航空機はピカピカの無塗装(アルミ合金そのまま)、パイロットやエアクルーの被服はシンボルカラーがエアフォースブルーに変更されましたよ。
まさに、お気楽、極楽、アメリカ空軍でした。
(良い時代でした。)
しかし1950年からの朝鮮戦争勃発により、一部の装備がセージグリーンにまたまた変更されましたね。
(当然ですね。フィールドでのブルー系装備は、とても目立ちますよね。)
今回のモデルは、そのセージグリーンに変更された当時のウールフライトジャケットになります。
ちょっとエレガントなデザインは、当時の新星アメリカ空軍を代表するジャケットと言えます。
さてさて、それはどんなフライトジャケットなのでしょうか?
今回は、アメリカ空軍装備マニアのみならず、誰も着用していない寒候期用軍物ジャケットをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
一見制服のような造りですね。(上品な感じがしますね。)
でも、歴としたパイロット用ジャケットですよ。
よく見ると、右半身と左半身で生地の色が少し違っていますね。
(左右の袖も違っています。)だから…
背面
前面裏側
より生地の色が違って見えますね。
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
一番上のボタンは2個あって、より首元が詰められるようになっています。
袖
ボタン2個で開閉・調整
やはり、Yシャツみたいなデザインですね。
胸ポケット
ボタンで開閉
ポケットフラップの裏地はレーヨンです。この意味は?
腰ポケット
こちらも胸ポケットと同様です。
タグ
100パーセント残っています。まるで昨日作られたようですね。
契約年度が記載されていない時代のものです。
裏側生地内側の空軍マーク 殆ど消失
表側右胸の旧空軍マーク 殆ど消失
襟裏もレーヨンで裏打ちして有ります。この意味は?
レーヨンは袖の裏側にも。
ボタンはグレイのプラスティック製です。
生地色の違い。紫外線による退色ではありません。
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3 その特徴とは?
生地はセージグリーン(ハーブのセージ色)のウールです。
寒い日に肌に触れても、冷たく感じないのが良いですね。
デザインはエポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット×2でまるで制服のようです。
今回のモデルは、各パーツで2種類の生地が使用されていました。
見た目ツートーンなので、少々カッコ悪いです。
…だからこそ、この程度で残っていたのかもしれませんね。
(タグは完璧に残っていました。)
全体的な縫製は、少々雑で不正確な部分もある「アメリカ軍物あるある」な仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
・製造又は契約年度 1950年代
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材 質 ウール
レーヨン
・表記サイズ M
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約71センチ
肩幅 約43センチ
身幅 約56センチ
袖丈 約62センチ
・状 態 中古並
・官民区分 官給品
・入手場所 ヤフオク
・入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
このジャケットの開発コンセプトは、やはり不明です。
しかしこの後、後継のモデルが開発されなかった事を考えると、あるいは失敗ジャケットだったのかもしれませんね。
そもそも、例えば戦闘機のような狭いコクピット内では、丈が長く使い難い感じですね。
…かと言って、輸送機などのパイロットやロードマスターが使用するにも、何か違う感じがします。
(機能よりカッコよさを優先させているような…😅)
でも現役を離れ、過去の装備品になった今なら使い途があります。
ファッションとして普段着に使ってみるのは如何でしょうか?
材質もウールですし、寒候期のアウターに使えるのでは?
勿論これだけでは保温力に問題がありますが、セーターやコートなどを合わせてみてはどうでしょう?
ところで、このフライトジャケットには、生地がブルーのタイプも存在します。
どちらも数が少ないですので、見つけたらすぐ保護してあげましょうね!
今回は、エレガント(?)なアメリカ空軍のフライトジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた次回をお楽しみに!
(20221024更新)
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参考:今回のモデルの一つ前のモデルはこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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