こんにちは!
今回は、 イギリス軍のスナイパー用のスモックを分析します。
通常のモデルはコレクションしていますが、砂漠用は初めて見ました。
迷いましたが、とりあえず購入してみました。
タグから試作品又は試験採用的なスモックのようです。
目次
- 1 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)とは?
- 2 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)の全体及び細部写真
- 3 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)その特徴とは?
- 4 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)製造とサイズのデータ
- 5 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)まとめ
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1 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)とは?
スナイパーというのはいわゆる狙撃兵のことす。
狙撃兵は通常、射撃能力の高い兵士(を集めて特別に訓練する場合もあり)に、精度の高い銃を使用させ、敵の指揮官や通信手を狙う専門の兵士を言います。
第一次大戦中から、この名称が使用されていますね。
ちょうこの頃から、小銃に照準眼鏡(スコープ)を装備して、肉眼では照準困難な遠距離からの狙撃が可能になったことから、戦場では恐ろしい存在になりました。
ある時は味方の最前線で突破口を開くために、ある時は味方退却の時間稼ぎとして、場合によっては要人の暗殺にも駆り出されました。
(映画「プライベートライアン」「フルメタルジャケット」「山猫は眠らない」などで、比較的正確に描かれていましたね。)
現在、各国軍(と警察)でも積極的に訓練・配備されています。
陸上自衛隊においても、アメリカ海兵隊を模範に、専門の部隊が編制されていますね。
そんな狙撃兵ですが、個人装備は大きく2種類あって、ひとつは一般に支給される官給品装備を使いやすいように自分で改造している場合。
もうひとつは、専用の装備を支給される場合があります。
イギリス軍は、後者になります。
(第二次大戦中から、イギリス軍は狙撃兵に空挺部隊が使用するデニソンスモックを支給していました。)
では、どんなスモックなのでしょうか?
じっくり確認していきましょう。
2 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)の全体及び細部写真
前面
袖のニットが目立ちますね。
背面
両袖の黒い金具や各部のループに注意
前面裏側
見えづらいですが、両胸左右に内ポケットがあります。
背面裏側
下部の大きなポケットに注意
前合わせはジッパーと ダットファスナーです。
タグ
なるほど、NSNや契約番号がどこにも記載されていませんね。
胸ポケット
ダットファスナーで開閉
腰ポケットは、側面から後ろについています。
ダットファスナーで開閉
袖には偽装用ループが。
二の腕にもパットが縫い付けられています。
両袖には、偽装網を取り付けるためのフックがあります。
肘にはパットを内蔵。背面部にも偽装用ループ。
背中には偽装用ループが沢山あります。
パラスモックのようにテイルピース付きです。
テイルピースは、こんな風に股を通して前裾に留めます。
これでバタつきやズリ上がりを防止します。
襟は、 ダットファスナーでスタンドカラーになります。
背面下部のポケット(通称マップポケット)が。
内ポケット
胸上部のパット
左右にあります。
ジッパースライダーの刻印
裾のドローコード
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3 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)その特徴とは?
迷彩及び生地は、イギリス軍デザートDPMと同じです。
迷彩パターンは、デザートピンクをベースに、ブラウンで葉や雲を描いてありますが、通常のDPMの色違いなんですね。
(良く見ると、同じパターンがありますよ。)
湾岸戦争に参加するため急遽作られた迷彩ですが、ずっとそのまま使用していますね。
デザインですが、一見空挺スモックに似ています。
でも細部は似て非なるものとなっていますよ。
特徴的なのは、胸上部(特に床尾の当たるところ)、二の腕、肘の部分に厚さ7ミリくらいのウレタンパットが予め縫い付けられているところです。
また袖口はニットで、テイルピースも備えていますね。
これは風によるバタつきを防ぐのではなく、匍匐(ほふく)による衣類のまくりあがりを防止するためです。
(元の生地は白色なので、表に出ると良くないですよね。)
加えて、各部に偽装用のループがあり、両袖には偽装網またはギリースーツを取り付けるフックと思われる金具があります。
全体的には、銃を構えたまま、あるいは照準したまま長い時間耐えられるような造りになっていますね。
4 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 2010年代
・製造場所 イギリス
・契約会社 イギリス
・製造会社 〃
・材質 コットン
ポリエステル
・表記サイズ 180/96
(日本人のL〜XL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約84センチ
肩幅 約46センチ
身幅 約58センチ
袖丈 約65ちセンチ
・状態 デッドストック
・官民区分 民生品
・入手場所 ヤフオク
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5 イギリス陸軍砂漠用迷彩スナイパースモック(試作品)まとめ
最終的にこの試作品がどうなったのか不明です。
しかし温帯や亜熱帯の森林なら、この種のスモックも必要かもしれません。
でも砂漠でも必要なものなのか疑問ですね。
(むしろ、デザートピンクのポンチョやテントの方が、より使えるような気がしますね。)
ただ、防寒着にはなりそうです。
ところで、世界の軍装品で試作型や試験採用品が、我々民間人に払い下げられることはまずないです。
これらは後の量産型に比べて、特殊な素材やデザインが採用されてる場合があり、稀少品とされています。
(日本製フライトジャケットのモデル品では、わざわざ試作品を製品化しているものもありますよ!)
今回のスモックは、もしかしたら「お宝」かもしれませんね。
今回は、試作品ながらとても珍しいイギリス軍のスナイパースモックを分析しました。
次回は、イタリア空軍のフィールドジャケットを分析します。
お楽しみに!
このスモックの原型と思われるイギリス軍新旧空挺スモックの記事はこちらです。⬇︎
イギリス陸軍の砂漠用迷彩スモックに関する記事はこちらです。⬇︎
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