今回は、 1980年代のベルギー陸軍空挺迷彩スモックを分析します。
これまで当ブログでもいくつかベルギー軍空挺迷彩スモックを分析してきました。
でも今回のスモックは、デニソンスモックの面影が残った最後のモデルになります。
中古品ですが、程度は良好ですよ！
目次
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１ ベルギー陸軍空挺迷彩スモック（ジグソーパターン・デニソンスモック型最終モデル）とは？
第二次大戦で、ドイツ軍に国土を蹂躙されたベルギー。
戦後、優秀な突撃銃（FN FAL）を開発した時、世界中から注文がきました。
勿論当時の旧西ドイツからも。
でも時のベルギー首相は、「ドイツにこの銃を売ると、またドイツがこの銃を使って攻めてくるので嫌だ！」という意味の公式な発言をしました。
ドイツが嫌いなんですね。
（でも戦車は旧西ドイツのレオパルドを採用していました。戦後賠償？背に腹は替えられない？）
しかし個人装備は、どちらかといえばイギリス系でしたね。
勿論空挺部隊も同様で、空挺部隊のみに支給される迷彩スモックは、当初デニソンスモックのフルコピーでした。
しかし、時代の流れとともに、独自の改良も施されていきましたよ。
今回のモデルは、そんなベルギー陸軍オリジナル迷彩の空挺スモック最終型のひとつになります。
このモデル以降、伝統であったプルオーバーは廃止されました。
さてさて、それはどんな空挺迷彩スモックなのでしょうか？
それまでの形とあまり変わらないんじゃない？
…などという鋭い憶測はなしで、今回はベルギー軍装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう！
２ 全体及び細部写真です！
前面
相変わらず素敵な迷彩ですね。
襟のウール生地は省略されています。
背面
前面裏側
ウエストのドローコードはありません。
背面裏側
所々ライニングがあります。
生地が厚いので、迷彩は裏側へ透けていません。
ジッパーは胸ポケットの中間くらいまでで、プルオーバースモックです。
タグ（表）
タグ（裏）
エポレットは幅広のラウンドタイプです。
胸ポケット
ダットファスナーで開閉
角度が付いていて、ポケット下端はスクエアです。
腰ポケット
胸ポケットと同様ですね。
裾左右のサイズ調整タブ
ダットファスナーで開閉
ベルギー軍の空挺スモックは、テイルピースを内側に格納するのが特徴ですね。
袖の調整タブ
稀ですが、イギリス軍デニソンスモックのように、ニットを付けてカスタム化しているオーナーもいますね。
テイルピース固定用ダットファスナー
テイルピース収納状況
左右の内ポケット
これまでには無いタイプの小さいボタン
ダットファスナー
ODの塗装がされています。
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３ その特徴とは？
迷彩は、ベルギー独自のもので、その形状から海外では「ジグソー」と呼ばれていますよ。
配色は、オリーブグリーンの生地に、カーキ、グリーン、ブラウン、チャコールグレイで雲型を描きながら、所々ホワイトで塗り残したようなパターンをプリントしてあります。
1960年代に開発された迷彩ですが、まだ現用のようですね。
（空挺のみならず一般兵科でもこのパターンは採用されていますよ。）
生地は、デニソンスモックから続く、防風織したデニム生地ですね。
デザインは、まだデニソンスモックそのものですが、ポケットの裁断が変更されています。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケット×2で、デニソンスモック以来のテイルピースも健在ですよ。
（最新型ではとうとう廃止されていましたね。）
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で強度も十分です。
デニソンスモック同様、通常の戦闘服の上に着用するため、サイズがゆったりしているのも特徴ですね。
４ 製造とサイズのデータです！
製造・契約年度 1989年
製造場所 ベルギー
契約会社 ベルギー
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ １
（日本人のＬ）
各部のサイズ（平置）
着丈 約70cm
肩幅 約47cm
身幅 約55cm
袖丈 約56cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 1（容易）
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５ まとめ
このベルギー軍デニム生地のスモックは、防風性能がとても高いですね。
実際に着用すると、風を通さないので、これだけでも暖かいです。
（プルオーバーというのも、一役買っているのかもしれませんね。）
管理に気を使いますが、袖はやはりニットが良いように思います。
問題のテールピースですが、下から風を受けない限り、あまり必要のない装備ですね。
少なくとも、私のオフロードバイクでは、必要性を感じませんでした。
今回の迷彩スモックですが、迷彩の効果は定評があることから、サバイバルゲーム、野鳥観察、狩猟にも十分に使えそうですよ。
プルオーバーが少々面倒ですが、シティユースも渋い迷彩のせいでカッコいいですね。
（何より誰も着ていないのが他者と被らなくて良いです！）
残念ながら、今回のモデルが最小サイズになります。
（女性にはとても大きいサイズになる場合がありそうです。）
嬉しいことに、大手通販サイトで数多く取り扱われるようになりました。
もはやいつでも誰でも購入できますよ！
ただベルギー軍被服は、通常使い古してボロボロになるまで放出されないことが多いので、程度の良いものが少ないですね。
でも根気よく探せば今回のモデルのような良品も見つかります。
諦めないで、探してみましょう！
今回は、でニソンスモック型ベルギー軍の空挺迷彩スモックを分析しました。
いやー、軍装品って、本当に素晴らしいですね！
それでは、また次回をお楽しみに！
（20240214更新）
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参考：ベルギー軍空挺迷彩スモックのバリエーションに関する記事はこちらです。⬇︎
他のベルギー軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
ベルギー軍空挺迷彩スモックの原型となったデニソンスモックに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の空挺装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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