こんにちは!
今回は、ベルギー軍の迷彩服を分析します。
一般兵科用ではなく、空挺部隊用の特殊な装備になります。
中古品ですが、程度は良いですよ!
目次
- 1 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)とは?
- 2 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)の全体及び細部写真
- 3 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)の特徴とは?
- 4 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)製造とサイズのデータ
- 5 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)まとめ
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1 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)とは?
昔の軍歌に「空の神兵」というのがありました。
空挺部隊の置かれている厳しい戦場の状況を、如実に表した傑作でしたね。
その中に「この山河も敵の陣」という歌詞が出てきます。
空挺部隊の任務は、まさにこの歌詞のように、敵地の真っ只中にパラシュートで降下して各種作戦を行う専門部隊なのですね。
そのため強靭な肉体と確かな知識、そして不撓不屈の精神がもとめられることから、一般的には精鋭部隊とされています。
そんな空挺部隊の装備は、各国とも創意工夫を凝らした、独特のものになっている場合が多いですね。
一般兵科との差別化を図り、士気を向上させているようです。
今回のモデルは、そんな空挺部隊のためにベルギーが開発した装備です。
通常は、同じ迷彩生地でできたスモックとペアで着用するものですよ。
(開発・支給された当時は迷彩服が一般的ではなく、あくまで一時的に着用するものだったようですね。)
さてどんなオーバーパンツなのでしょうか?
早速、確認していきましょう!
2 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)の全体及び細部写真
前面
初期のジグソーパターンですね。
背面
とてもシンプルでポケットも少ないですね。
前面裏側
迷彩は僅かながら裏側に透けています。
背面裏側
腰回りの生地が独特ですね。
前合わせはボタンのみです。
腰にはコットンのドローテープとサスペンダー用のボタンやループが装備されています。
タグ
1958年度製です。
左側面には、スラッシュポケットに加え、パッチポケットもあります。
ポケットはボタンで開閉
股間には円形の補強生地が。
裾は絞られていて、スリットも付いています。
これで靴を履いたままでも、着脱が容易になっているはずですが、どうでしょう?
スリット付け根には三角形の補強生地が。
でも、綻びていますね。やはりスリットが短いので、靴が引っ掛かっているのかも。
各種ボタンは、ベルギー官給品
皿形のプラスティックタイプで、イギリス軍のものに酷似していますね。
コットンのドローテープは、ヘリンボーンの丈夫な生地です。
股間裏側には、四角い生地で補強されています。
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3 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)の特徴とは?
迷彩は、ベルギーオリジナルのライトカーキにグリーン、ブラウン、ブラックで雲のようなパターンを描いています。
所々、まるでプリントミスで塗り残したかのように、意図的にホワイトの線を入れていますね。
パターンが、パズルのピースに似ているということで、海外では「ジグソーパターン」と呼ばれていますよ。
しかし、今回のモデルは後年採用されたモデルとパターンや色調(ついでに生地も)違うものになっていますね。
生地はコットンツイルで、デニソンスモックのようなデニムではありません。
デザインは、とてもシンプルで左右の腰にスラッシュポケット、右膝にフラップ付きパッチポケットが付いているのみです。
また、裾が絞られていてスリットもありますね。
でも、靴を履いたままでは、なかなかオーバーパンツを脱げないのでは?
…なんて思いました。
スモックもそうでしたが、このオーバーパンツも本来は防水加工がなされていたようですね。
4 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1958年
・製造場所 ベルギー
・契約会社 ベルギー
・製造会社 〃
・材質 コットン
・表記サイズ 602-0242
(日本人のL〜XL)
・各部のサイズ(平置)
ウエスト 約47センチ
股上 約32センチ
股下 約71センチ
着丈 約103センチ
裾幅 約15センチ
・状態 中古上品
・官民区分 官給品
・入手場所 愛知県の専門店
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5 ベルギー陸軍空挺迷彩オーバーパンツ(ジグソーパターン)まとめ
1950年代のベルギー軍は、ありとあらゆる迷彩生地の被服を作っていました。
(中には、大戦中にドイツ軍が採用した「ライバーマスター」類似パターンもありましたよ。)
もしかしたら、効果をテストしていたのかもしれませんね。
現在も、これと類似パターンを採用しているので、最終的にはこのパターンに決定されたようです。
ベルギー軍はイギリス軍系の軍装を採用していたので、この当時はウール上下のバトル・ブラウスだったと思われます。
でもそれでは、パラシュート降下時に寒かったので、スモックやオーバーパンツは嬉しい装備ですね。
(冬も重宝されたかもしれませんね。)
1950年から始まった朝鮮戦争にベルギー軍も参加しましたが、当時の写真を見てもこの迷彩服の使用は確認できませんでした。
とは言え、ベルギー軍迷彩の基本となった記念すべきモデルのようです。
どちらかといえば、コレクションアイテムとして保管しておくのが良さそうですね。
バブル期は、なかなか購入できませんでしたが、現在では信じられないくらい安価になりました。
ただデッドストックは、それなりの高価で取引されているようです。
効果的な迷彩オーバーパンツですが、コレクションに留めておいたほうがよさそうですね。
今回は、ベルギー軍空挺部隊のオーバーパンツを分析しました。
次回は、アメリカ軍のレザーフライトジャケットを分析します。
お楽しみに!
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参考:今回のオーバーパンツとペアで使用する空挺迷彩スモックはこちらです。⬇︎
各年代におけるベルギー軍の迷彩装備はこちらです。⬇︎
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今日は、奇跡的に仕事が休みでした。
(なかなか土日を休めないのです。)
…なのでこの機会を生かし、資格試験を受けに神戸へ行ってきます。
ホント、地方は受験に不便ですね。
おそらくパンデミックは始まっていますが、新型Cウイルスには、充分に警戒したいと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。
(202001260540)
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