今回は、1980年代のオーストリア陸軍ユーティリティーナイフを分析します。
コレクターのあなたには、グロックナイフの方が通りが良いでしょうか?
その筋では有名なメーカー製ですね。
今回はデッドストックですよ!
目次
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1 オーストリア陸軍ユーティリティーナイフ(グロック社製・OD・ソーバックタイプ)とは?
1970年代末に、オーストリア軍はそれまでにない奇妙な形をした小銃を採用しました。
AUGと呼ばれたこの小銃は、ブルパップと呼ばれるレイアウト方式を採用。
全長を短く抑えながらも、従来の小銃並みの銃身長を確保することに成功した優秀な小銃でした。
AUGに関する詳細は、以下をご覧ください。⬇︎
この小銃に仕様するバヨネット(銃剣)も画期的で、ハンドルやシースが強化プラスティック製という、何か未来を感じさせるものでしたね。
このバヨネットの成功に気を良くしたオーストリアは、ブレードやカラーにバリエーションを加えるとともにバヨネットやユーティリティーナイフも開発。
そして市販を開始しました。
それが今回のモデルです。
有名な銃器メーカーの製品ですね。
いくつかバリエーションがありますが、今回はオリーブグリーンのソーバック付きモデルを準備しました。
さてさて、それはどんなユーティリティーナイフなのでしょうか?
今回は、オーストリア軍装備マニアのみならず、キャンプなどで使える効果的なナイフをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
右側面とシース表面
左側面とシース裏面
ブレード
ソーバック(峰に鋸上の刃が付いている仕様)です。
ソーバックは違い違いに刃が付いています。
刃側
ポイント(切先)付近
クロスガードの刃側は90度前方に折り曲げられています。
これは瓶などの栓抜きを兼務。
ブレード刻印
(右側のみ)
1981年度契約品?
でもメーカー刻印は後期型?
ハンドル
オリーブグリーンの強化プラスティック製
溝は5本です。
クロスガード付近の窪みに注意。
ハンドル側面中央付近にメーカーの刻印
ポンメル
本来はAUGのフラッシュハイダーが入る?
シース下部表面
シースもハンドルと同じ強化プラスティック製
シース下部裏面
シース上部表面
シース下部裏面
シース上部はベルトを通せるようにループになっています。
(捩ればオープンタイプになります。)
シースにも勿論メーカー刻印
シース下端には水抜き穴とコード(紐)を通すループあり。
ナイフロック
上:アンロック状態
下:ロック状態
シースの爪がハンドルの窪みに入ってロックします。
(ロック解除は人力なので、ある程度の力が必要です。)
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3 その特徴とは?
ブレードは、ブラックに染められた細身のタイプで、ブゥーイ型です。
峰に鋸刄があります。
これは違い違いに刃が付いていて、木の枝やロープの切断に使えそうですよ。
クロスガードには、栓抜きが付いています。珍しいですね。
ハンドルは艶消しODの強化プラスティック製で、ポンメルに丸いキャップが付いています。
これはバヨネットの名残ですね。
シース(鞘)もハンドルと同じ材質で、全般的にシンプルな作り。
その形状から、ナイフはどちらの方向でも収納できるので便利ですね。
ハンドルの一部とシースの一部で、ナイフをロックするシステムが付属しています。
(勿論、ハンドル両側で使用可能です。)
シースやハンドルのカラーは、ODの他に、アース(茶色)、サンド(黄土色)、ブラックなどがあります。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1981年
製造場所 オーストリア
契約会社 オーストリア
製造会社 〃
材 質 カーボン
スティール
強化プラス
ティック
各部のサイズ ナイフ
全長 約290mm
全幅 約50mm
ブレード長 約163mm
ブレード厚 約5mm
ハンドル長 約202mm
ハンドル太さ 約29mm
シース
全長 約278mm
全幅 約32mm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 名古屋のデパート
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
全体的に強化プラスティックなので、見た目は少々安っぽいですね。
しかしメインテナンスフリーですし、その気になれば塗装も可能なので、より汎用性が高いと言えます。
ただブレードは少々長く、一般的には使いづらいかもしれませんね。
ナイフのロックシステムは完璧で、ロックした状態ではかなり激しく身体を動かしても、ナイフが抜けたりすることはありません。
とても安全なナイフと言えます。
ただし、ロック解除はやや力とコツが必要なので、購入したら練習することをお勧めします。
(慣れたら片手でロック解除が可能です。でも、安全のため両手で解除しましょう。)
また、ナイフブレードは左右どちらでもシースに収納できるので、暗闇で仕様する場合は十分注意してください。
さて今回のモデルですが、確か現在も生産されているはずなのですが、何故か日本では品薄です。
一時期は、大手通販サイトでも取り扱っていましたが、現在は皆無ですね。
でも国内外のオークションやフリマでは時々見かけますよ。
探しているあなたは、覗いてみましょう。
本家が品薄という間隙を縫うように、そっくりの中国製やロシア製モデル品が一部で横行しています。
今回の記事を参考にして、誤って購入しないよう注意しましょう!
なおナイフを購入した場合、使用する予定もないのにナイフを携行したり、シチュエーションに合わない場所(車のダッシュボードコンテナとか)へ保管しないでください。
場合によっては警察に逮捕されることがあります。
また、キャンプでも警察官の所持品検査等を受けて、ナイフが発見されると長時間にわたる事情聴取などを受ける場合があります。
ナイフの携帯と保管には、十分注意してくださいね!
(李下に冠を正さず…公僕から言いがかりをつけられないようにしましょう!)
今回は、強化プラスティックを多用したオーストリア軍のユーティリティーナイフを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240624更新)
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参考:他のミリタリーナイフに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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