今回は、2000年代のオーストリア陸軍オーバーオールを分析します。
寒候期用でユニフォームの上に着用するものですね。
本格的な防寒装備ですが、面白い特徴がありました。
最近見かけるようになったデッドストックですよ!
目次
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1 オーストリア陸軍防寒オーバーオール(オーバーパンツ・OD)とは?
現在、世界の軍隊においては、大国小国そして東西南北関係なく、戦闘装備といえば迷彩服を標準的に支給しています。
個人装備の迷彩化は、現代戦において必要不可欠な手段といえるでしょう。
しかしオーストリア軍は、何故か現代においても迷彩装備は限定使用に止めていますね。
オーストリア軍自体は、1960年代から独自の斑点迷彩を採用して、帽子、ユニフォーム、コート、テント、バックパック、水筒カバーなどに使用していました。
最近では、斑点迷彩に替えて独自のデジタル迷彩も採用していますね。
それでもやはり迷彩装備は限定使用で終始しています。
何か単色衣類にこだわる理由があるんでしょうか?🤔
今回のモデルは、そんな単色大好きオーストリア軍の防寒オーバーオール(オーバーパンツ)になります。
高い防寒性能、独特のカラーと細部のデザインが面白い一品ですよ!
さてさて、それはどんなオーバオールなのでしょうか?
今回は、オーストリア軍装備マニアのみならず、真冬の仕事やキャンプに使用できるオーバーオールをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
やや茶色味の強いオーストリア軍独特のODが美しいですね。
背面
オーバーオールなので背中当てとサスペンダーは標準装備です。
前面裏側
裏側のほぼ全面に、キルトのライニングがあります。
(おそらくインターライニング(中綿)はポリエステル製です。)
背面裏側
前合わせはボタンとテープ(平紐)です。
タグ①
「96-100」は身幅(ウエスト?)、「Ⅴ-Ⅵ」は着丈を表しています。
(今回のモデルは、着丈が長いタイプ)
タグ②表と裏
2003年度契約品です。
背中当てとサスペンダー
サスペンダー背面付け根はゴムを内蔵した生地で伸縮します。
サスペンダーのバックル
あまり見かけないデザインで、下のバックルループに上のフックを引っ掛けるタイプ。
右を側面レイアウト
腰ポケット
ボタンで開閉
ポケットの中にはもう一つボタンが。
これを開けるとスリットがありました。
膝ポケット
ボタンで開閉
足首付近
膝のストラップ
ボタンで膝下の身幅を調整できます。
その下には足首用のボタンが。
足首のボタンは、裾を拡げるためのものでした。
通常はジッパーのモデルが多いですよね。
マチ付き。
裾もボタンとストラップで調整可能
(ゴムは内蔵していません。)
オーストリア軍官給品ボタン
ODのプラスティック製
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3 その特徴とは?
シェルは、オールトリア軍独特の茶色味の強いODに染められたコットン/ポリエステルのサテンで、防風効果が高いです。
また新品・未使用の状態では、高い撥水性があります。
裏側のほぼ全面に、ポリエステルのインターライニング(中綿)のキルトがあって、保温力に貢献していますね。
(そのため少々分厚いです。)
デザインはオーバーオールなので、最初からサスペンダーで吊る形式です。
構成は、腰ポケット×2、膝ポケット×2で、膝には幅を調整するストラップが、ふくらはぎ付近には着脱を容易にするためのボタンがあります。
あと足首もボタンとストラップで絞ることができますよ。
ただしボタンでの制御は、悴んだ手では意外に時間がかかる場合があるようですよ。
全体的な縫製は、とても丁寧かつ正確なオーストリア軍共通の上質な仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2003年代
製造場所 オーストリア
契約会社 オーストリア
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 96-100 Ⅴ-Ⅵ
(日本人のL〜XL)
各部のサイズ(平置)
ウエスト 約48cm
着丈 約112cm
股上 約34cm
股下 約80cm
裾幅 約21cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 香川の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
シェルが意外に重量があって、全体的にはやや重いオーバーオールですね。
しかしシェルとキルト(インターライニング)で防風性能は高いですよ。
体感的には、アメリカ軍F-1B防寒トラウザーズと旧西ドイツ山岳猟兵用防寒トラウザーズの中間くらいの防寒性能ですね。
このオーバーオールも真冬のバイクツーリングに使用してみましたが、全く問題はありませんでした。
前合わせなどがボタンなので、前からの風の侵入を予期していましたが、気になるほどではありませんでした。
また腰ポケットや膝ポケットもあって、財布など小物を入れておけるのは有り難いです。
やはり使えるオーバーオールといえますね。
オーストリア本国では逐次ゴアテックス系のオーバーパンツに更新されつつあることから、今回のモデルの多くが払い下げられているようです。
そして日本にも多く輸入されていることから、いつでもどこでも誰にでも(しかも安価に)購入できるのが嬉しいところですね。
オーストリア軍の再現以外にも、真冬のキャンプなどの屋外作業、スポーツ観戦などにも使用できますよ。
ただし、防寒性能が高いので着用しての運動(サバイバルゲーム、鬼ごっこなど)などは汗をかく恐れがあります。
(しかもすぐには脱げない…。)
あなたのシチュエーションに合わせて購入を決定しましょう!
おすすめですよ!
今回は、使えるオーストリア陸軍の防寒オーバーオールを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20231207更新)
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参考:他のオーストリア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他国の防寒トラウザーズに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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