今回は、1980年代のオーストリア陸軍ユーティリティーシャツを分析します。
以前分析したとオーストリアの軍服】陸軍ユーティリティーシャツ（OD・初期型）と同じデザインですが生地色が変更されたモデルですね。
個人的には前のモデルのカラーが大好きだったのですが…。
実際に兵士が使用していた中古品ですが程度は極上ですよ！
目次
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１ オーストリア陸軍ユーティリティーシャツ（オリーブフリーン）とは？
最近、新型迷彩服を採用したオーストリア軍。
でもそれまでは、迷彩装備は限定的な使用にとどめていましたね。
以前の迷彩装備としては、ヘルメットカバー、スモック上下、バックパック、ガスマスクバッグ、水筒カバーなどがあり、演習時メインで使用していましたね。
主たる装備はODの衣類で、ODの防寒装備も準備されていましたよ。
今回のモデルは、そんなオーストリア陸軍のOD装備であるユーティリティーシャツになります。
初期の頃の製品はブラウンに近いODの生地でしたが、その後暗いOGに変更されたタイプにですね。
さてさて、それはどんなユーティリティーシャツなのでしょうか？
今回は、オーストリア軍装備マニアのみならず、真夏以外で使用できる個性的な軍物シャツをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう！
２ 全体及び細部写真です！
前面
こうしてみると、前のモデルとの違いがわかりませんね。
背面
前面裏側
胸ポケットの力布に、旧タイプの生地が使用されていました！
背面裏側
襟周りレイアウト
開襟
頂部までボタンを留めた状態。
前合わせはボタンのみ。
タグ①
うなじ付近にあります。
1983年度契約品
うなじのループも前モデルの生地が使用されています。
材質はポリエステルとビスコースです。
タグ②
エポレット
テーパーなしのクサビ型。
右胸ポケット
ボタンで開閉。
右胸ポケット上のマジックテープ
これは旧モデルと同じテープですね。
ボタン
濃いODのプラスティック製
２穴タイプで裏が平面なオーストリア軍独自のデザイン。
胸ポケットの力布
旧モデルの生地が使用されています。
袖
僅かにテーパー付き。
袖口はボタンで開閉・調整
マチはありませんが、旧モデルの生地で合わせが補強されていますね。
旧モデルとの比較
生地色が大きく変更されています。
個人的には旧モデルが大好きだったので少々残念ですが…😭
今回のモデルには、袖の国家紋章パッチが取り外されていました。
旧モデルにあった国家紋章パッチ
本来はこれが縫い付けらていたはずです。
（今回のモデルは取り外されていました！）
ボタンもカラーが違っていますね。
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３ その特徴とは？
生地は、暗いオリーブグリーンに染められたポリエステルとビスコースの混紡で、やや厚く通気性よりは防風性能が高いです。
この生地は、普通に家庭用洗濯機でガンガン洗っても、干すとシワが少なくなるのが特徴ですね。
（一種のノーアイロン？）
デザインは、エポレット付き、胸ポケット×2でとてもシンプル。
面白いのはボタンで、2穴タイプ、表面が丸く膨らみ、裏面が平らな独特の形状というところですね。
おそらくボタンが不意に外れないようにとの配慮かと思われます。
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で、必要なところにはしっかり力布があるなど、とても上質な仕立てです。
４ 製造とサイズのデータです！
製造・契約年度 1983年
製造場所 オーストリア
契約会社 オーストリア
製造会社 〃
材 質 ポリエステル
ビスコース
表記サイズ 104-108
Ⅲ／Ⅳ
（日本人のL〜XL）
各部のサイズ（平置）
肩幅 約48cm
身幅 約60cm
着丈 約74cm
袖丈 約60cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 愛媛の専門店
入手難易度 1（容易）
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５ まとめ
いやー重ね重ね、とても残念です。
何故生地色を変更してしまったのでしょう？
一説には、どちらかが空軍用とも言われていますが、詳細は不明です。
とはいえ、今回のモデルは生地色が違うだけで、他の機能やデザインは全く前のモデルと同じなので安心ですよ。
ポリエステルとボスコースの混紡生地は、ある程度の保温力があるので、秋から春のインナーに最適ですね。
また、洗って干すだけでシワができにくいのもポイント高いです。
普段使いにはピッタリのシャツといえます。
前のODモデルは、そのカラーから少々着用にためらう向きもあると思われますが、今回のモデルは軍物としては一般的なカラーなので違和感を感じる人は少ないかもしれません。
嬉しいことに、今回のモデルは大手通販サイトでも入手可能ですし、国内のオークションでもよく出品されていますね。
入手は容易だと思います。
注意したいのはサイズで、オーストリア軍物であることから細く長いサイズが多いところですね。
（アメリカ軍のM-LONGとかに近いサイズ。）
タグのアラビヤ数字（例えば96-100）は胸囲で数字が大きければ太い胸囲。
またローマ数字（Ⅰ／Ⅲ）は着丈や袖丈で、数字が大きくなると長いサイズになります。
あとリエナクトに使用するあなたは、左袖ワッペンの有無にも注意しましょう。
私は自分に適正サイズのデッドストックを探してみたいと思います。
（できれば前のODモデルも。）
今回は、オーストリア軍の使えるユーティリティーシャツを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね！
それではまた、次回をお楽しみに！
（20250411更新）
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参考：生地色がODのモデルに関する記事はこちらです。⬇︎
他のオーストリア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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