こんにちは!
今回は、今は亡き旧東ドイツ空軍の迷彩フライトジャケットを分析します。
一見、どこかの会社の作業服みたいなデザインに見えます。
でも、本当は「羊の皮を被った狼」的なジャケットでしたよ!
今回のアイテムもデッドストックです。
目次
- 1 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)とは?
- 2 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)の全体及び細部写真
- 3 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)の特徴とは?
- 4 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)の製造とサイズのデータ
- 5 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)まとめ
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1 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)とは?
第二次大戦で敗れたドイツは、自由主義国である西ドイツと社会主義国である東ドイツに分割されました。
そして東西冷戦の煽りを受けて、西ドイツは概ねアメリカの指導で、東ドイツは旧ソ連指導の下、軍備を整えてきました。
当然ながら、パイロット装備も全く違うデザインが採用されていましたね。
実用性や使い勝手を優先させたアメリカ系装備に対し、旧ソ連系は、どこかエレガントさを感じるのが特徴でした。
今回のモデルは、そんな旧ソ連の影響を受けた旧東ドイツ空軍のフライトジャケットになります。
でも、まるでソ連に反発するように、大戦中のドイツ空軍フライトジャケットのデザインも取り入れていますよ。
さてさて、それはどんなフライトジャケットなのでしょうか?
今回は、旧東ドイツ軍マニアのみならず、のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)の全体及び細部写真
前面
一見どこかの会社の作業服みたいですね。
背面
前面裏側
ライニングはグレイのナイロン製です。
背面裏側
前合わせはジッパーと裾の ダットファスナーです。
ジッパーは動きが悪く、上げ下げに一苦労します。
(私のモデルだけかもしれませんが…。)
襟周りレイアウト
タグ①
タグ②
右胸ポケット
ジッパーで開閉
こちらも動きはあまり滑らかではありません。
中の生地はシェルと同じです。
ポケット内は2つのコンパートメントに分かれていて、もう一方には小ポケットがありました。
用途は何でしょう?
(マガジンパウチでしょうか?)
左胸ポケット
こちらもジッパーで開閉
開けるとフックの付いたリボンが。
奥にはボタンで開閉するもう一つのポケットも。
ポケットの生地を引き出してみると、概ね三角形でした。
これは、ホルスター(拳銃入れ)も兼ねたポケットですね。
先程のリボンは、拳銃に取り付ける脱落防止ストラップ(ランヤード?)のようです。
(…とすれば、マカロフでしょうか?)
内ポケット
ボタンで開閉
袖
手首付近で急激なテーパーを付けています。
袖口には化繊のニット。
ジッパー
刻印は「SO」?
ウエストのサイズ調整タブ
合計6個のダットファスナーで3段階に調整できます。
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3 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)の特徴とは?
シェルは、紫がかったグレイのコットンとポリエステルの混紡です。
見ようによっては、「パンツァーグラウ」にも見えますね。
落ち着いたシックな色調です。
ほぼ全面にナイロンのライニングがあり、高い防風性能があるようです。
(夏用なので中綿は入っていません。)
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、内ポケット…なのですが、胸ポケット内には合計4個のポケットが隠されていて、そのうち一つはホルスター(拳銃入れ)を兼ねていました。
外観からは想像できない「戦う装備を収納できる」ジャケットですね。
腰には3段階にサイズを調整できるタブがあります。
袖は化繊のニットを装備しています。
全体的な縫製は意外に正確で、当時の他社会主義国の多くの製品より上質です。
バリエーションに、中綿と襟ボアがある同じデザインの冬型、オーバーオールがあります。
(後日分析予定です。)
4 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1980年代
・製造場所 旧東ドイツ
・契約会社 旧東ドイツ
・製造会社 〃
・材質 コットン
ポリエステル
ナイロン
・表記サイズ 52m
(日本人のL〜XL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約67センチ
肩幅 約48センチ
身幅 約63センチ
袖丈 約63センチ
・状態 デッドストック
・官民区分 官給品
・入手場所 名古屋の専門店
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5 旧東ドイツ空軍フライトジャケット(夏季用)まとめ
おとなしいデザインながら、ちゃんと装備すべきものを装備できるようになっているのは凄いですね。
派手なアメリカ軍装備に比べると、いかにも質実剛健なドイツ人魂を感じます。
春秋なら普段着としても普通に使えそうですね。
(着込めば冬も着用可能でしょうか?)
ドイツが再統一した1990年以降、旧東ドイツ軍装備が信じられない安価で大量に出回りましたが、迷彩装備、空挺装備そして今回のパイロット装備は数が少なかったですね。
それでも当時は探せば有名SHPの片隅にひっそり在庫していたのですが…。
2020年現在、殆ど見かけなくなりました。
(どうやら絶滅危惧種に入ったようです。)
それでも、ネットオークションやフリマでは、正体不明(失礼な!)ジャケットとして、たまに出品されたりします。
まだコレクションしていないあなたは、ぜひ覗いてみては?
(検索ワードに引っかからないことが多いので注意!)
今回は、貴重な旧東ドイツ軍の質素な、でもあきらかに戦闘を意識した夏季用フライトジャケットを分析しました。
次回は、ちょっと変わったアメリカ軍迷彩服を分析します。
お楽しみに!
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参考:他の旧東ドイツ軍装備はこちらです。⬇︎
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Twitterで見つけました!
季節の品を持参する… pic.twitter.com/7HctA2Qsbu
— 不変哲(新垢) (@fuhentetsu) 2020年12月20日
世界のニャンコを見ていると、一定数「付け届け」してくれる子がいますよね。
実家で飼ってた猫は、まだ小さかった私たちのために、ネズミ、バッタ、ヘビ、トカゲを持ってきてくれました。
ニャンコって優しいですよね💕
読んでいただき、ありがとうございました。
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