今回は、1980年代の旧西ドイツ空軍チュチマミリタリーパイロットクロノグラフを分析します。
ムーブメントも含めて旧西ドイツ空軍が支給していたモデルと機能は同じですが、今回は市販品されていた製品になります…
通常のクロノグラフに比べて、特殊な積算計装備が魅力の一品ですね。
新品で購入後、頻繁に使用した歴戦の中古品ですよ!
目次
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1 旧西ドイツ空軍チュチマミリタリーパイロットクロノグラフ(市販モデル)とは?
ところであなたは、12時間以上連続した行事に参加したり、作業をしたことありますか?
私は登山やツーリングで経験があります。
その際には、精神的・肉体的疲労は当然ながら、トータルで何時間走ったり登ったりしているのかを正確に把握するというのは、モチベーションを維持にも重要ですよね。
勿論時計がありますし、現代ではスマホやGPSロガーなどがあって便利ですが、その多くが電子機器。
何らかの理由で電源が消失したり故障した際には悲劇が待っています。
ましてや身も心も疲労している登山(しかも酸素薄い)では、計算に頭が廻らない場合が多いです。
そんな時に、12時間を計測できたり、24時間時計があると視覚的・直感的に確認することができて便利ですね。
今回のモデルは、1980年代に旧西ドイツ空軍がパイロットに支給したクロノグラフ(のモデル品)になります。
同時代のパイロットクロノグラフに比べて、その外観と機能が大きく違っているのが特徴です。
昼夜を問わず、作戦に従事できる高性能な時計ですよ!
さてさて、それはどんなパイロットクロノグラフなのでしょうか?
今回は、旧西ドイツ軍装備マニアのみならず、本当に使える機械式時計をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
今回のモデルは、文字盤にメーカー名とミリタリーという文字がありますが、この後のモデルでは大きくメーカー名だけになりました。
右側面
通常のクロノグラフtは違って、各種ボタンが大きいですね。
これはパイロット用グローブを着用したままでも使用できるとの配慮から。
リューズはねじ込み式。
左側面
底面
(裏蓋)
100m防水ですね。
バンドへの取り付けは、一般的なバネ棒ではなく、ただのシャフトです。
(サイズがピッタリなので、すぐに抜けることはありません。)
着用イメージ
かなり厚みのある時計です。
バンドはオリジナルではなく、ホームセンターで購入した国産品!
でも35年以上使用しても無問題ですよ。
(オリジナルのバンド(初期型)は、約1年半で切れました…😭)
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3 その特徴とは?
ケースはステンレススティールにチタンコーティングが施されていて、一種独特の半艶仕上げになっています。
文字盤はブラックに白文字・白針は、ミリタリーウォッチの定番ですね。
装備は、通常の12時間時計(白で時間・分・秒針(スモールセコンド))の他に、
① 24時間計(白針)
② 12時間積算計
③ 60分積算計
④ 60秒積算計
(②〜③の積算計はオレンジ針)
があります。
各積算計作動状態
作動は自動巻き(本来リューズでも巻き上げ可能ですが…。)
リューズはねじ込み式で、時刻合わせにはいったんリューズを緩める必要があります。
面白いのは、積算計のスタート・ストップ(上ボタン)とリセット(下ボタン)がフライトグローブ(手袋)を装着したままでも操作し易いよう、大型化されているところですね。
おそらく本来のスイッチにカバーがかかっている状態だと思われますが、逆にスイッチの保護も兼ねているのでは?
購入時の精度は、日差1秒でした。
(最近は計測していません。😅)
全体的な造りは、さすがドイツ製といった高品質な仕上がりなのですが、オリジナルのバンド(割りピンで連結していた初期型)は、使用後約1年半で切れてしましました。
(今回のモデルでは、よく似たデザインの国産品を取り付けています。)
後のモデルでは、バンドの構造が変更されて、より耐久性が向上したようですよ。
(最初からそれを採用して欲しかったですね!)
購入後35年以上を経ているので、
- リューズによる巻き上げができない
(自動巻きは問題ありません。) - 時刻合わせが少々緩い
- 文字盤に汚れ
- 各部に傷、擦れあり
- バンドが市販品
といった軽微な不具合が発生しています。
(オーバーホールしなければ😅)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 旧西ドイツ
契約会社 旧西ドイツ
製造会社 〃
材 質 ステンレス
サファイアグラス
ムーブメント レマニア5100
使用石数 21石
作 動 自動巻/手巻き
各部のサイズ(平置)
縦 約44mm
横 約45mm
厚さ 約15mm
文字盤 約34mm
重 量 約150g
防 水 100m
状 態 中古並品
官民区分 民生品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
今回のモデルは現役時代、昇進した記念に購入したものです。
以来ここぞという重要な場面では必ず使用していました。
(基地警備訓練、災害派遣、登山、ツーリング等々)
12時間を計測でき、24時間計もあるので、ロングレンジの作業や行事でも一目で正確な時間経過が確認できるのが良いですね。
さすがに「寄る年波」または「経年変化」で、所々くたびれてきましたが、まだしばらく現役で使用できそうです。
ただ少々重く感じるようになってきて、老人向けの時計ではないな…とも。
それはともかく、こんな重厚で高性能なクロノグラフをパイロットに支給していた旧西ドイツ空軍は、かなりお金持ちだったのでしょうか?
(ロレックスを支給した南米の空軍もありましたが…。)
現代ならお安く高性能な各種クォーツ時計があるので、こんな機械時計は必要ないのでは?
…という考え方もありますが、各種EMP(電磁パルス)兵器が存在している現在、EMP攻撃にも耐え得る機械式アナログ時計があれば、少なくとも時間や方位を確認することができますよね。
ある意味サバイバビリティに優れた時計ともいえそうです。
嬉しいことに今回のモデルは、現在でも後継モデルが販売されていますし、中古品(官給品を除き)も豊富に存在していますね。
入手は容易と言えるでしょう。
ただしその価格は、高騰していて別の問題が発生しています。
もはや新品は125ccのバイク(…その例えは一部のマニアしかわからないのでは?…とまたも奥(神)様のから鋭いツッコミが!)が新車で購入できるほどになっていますね。
新品が欲しい人は資金を貯めるしかありません。
でも安い中古品を購入しオーバーホールして使用するという手もありますね。
ただしメーカーであるチュチマ正規店でオーバーホールすると、オーバーホール代も高額になってしまうのも問題ですね。
でも正規店の半額以下で、しかも丁寧なオーバーホールをしてくれるSHOPも存在しますよ。
(しかも料金は無金利分割払いも可能だとか!)
あなたのシチュエーションに合わせてご購入やオーバーホールを決定してみてください!
今回は、高性能な旧西ドイツ空軍チュチマミリタリーパイロットクロノグラフを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240903更新)
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参考:他のドイツ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のミリタリーウォッチ&クロックに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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