今回は、1990年代のドイツ軍迷彩ジャケットを分析します。
どこの段階かわかりませんが、カスタム化されていました。
厳格なドイツ軍でも、この種の改造はOKなのでしょうか?
それはともかく、今回のアイテムも中古品ですが程度は良好ですよ!
目次
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1 ドイツ陸軍迷彩ジャケット(フレック迷彩・4ポケット)とは?
第二次大戦で最も個人装備の迷彩化に力を入れていたドイツ軍。
しかし戦後は一変、初期を除き迷彩装備は極一部のみの限定採用でしたね。
それでも地道に研究を続け、1980年代に新しい迷彩装備を全面的に採用しました。
(一説には1970年代後半とも。)
それが今回の通称「フレック(斑点)」迷彩装備です。
今回のモデルは、ドイツ再統一後の製品ですが、通常のジャケット( 2ポケット)に新しくポケットを増設していました。
2ポケット戦闘服の先駆けとも言えるドイツ陸軍のジャケットでしたが、やはりポケットの容量が少なかったのでしょうか?
正確な理由はわかりませんが、面白い改造ですね。
さてさて、それはどんな迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回は、現用ドイツ軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
腰ポケットに注意。
全く違和感がありませんね。
よく見ると腰ポケットの生地は本体の生地と色調が少し違う初期型の生地を使用していますね。
背面
前面裏側
背面裏側
襟周りレイアウト
前合わせはジッパーと ダットファスナーです。
タグ
1992年度契約品です。
エポレット
僅かにテーパーの付いたラウンド型です。
胸ポケット
ダットファスナーとマジックテープで開閉
腰ポケット
こちらは ダットファスナーのみで開閉
左胸ポケット上のネイムタグ用マジックテープ
右袖ポケット
ダットファスナーで開閉
袖ポケットのフラップ上部はスリットがあってペンを挿せます。
袖
袖口にマチはなく、マジックテープで開閉・調整
脇の通気孔
刺繍タイプで6個
(前面4個、背面2個)
内ポケット
マジックテープで開閉
ジッパーは「YKK」でした。
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3 その特徴とは?
迷彩は、ドイツの黒森峰…ではなくて、黒い森用の迷彩とされている「フレック迷彩」です。
ブラックグリーンの生地に、ライトグリーン、ダークグリーン、ブラック、レッドブラウンの斑点をプリントしてしていますよ。
間近で見ると、無造作にプリントしているようですが、離れて見ると大まかな斑点に見えてくるのが特徴ですね。
生地は、やや厚いコットン(ドイツ語ではバウムウール)とポリエステルの目の細かいツイルで、防風性能に優れています。
デザインは、一般的なフレック迷彩ジャケットなのですが、腰ポケットが増設されていルところがカスタムですね。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケット、袖ポケットで、腰ポケットの増設でシャツタイプからジャケットタイプになっています。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、強度も抜群です。
(さすがドイツ軍ですね。)
本体とカスタム部分細部比較
胸ポケット補強部分(◯部分に注意!)
腰ポケットには補強部分がありません。
ダットファスナー
左:腰ポケット
右:胸ポケット
一見よく似ていますが、胸ポケットの方がややふっくらしていますね。
余談ですが、この種の平べったい黒染め金属のダットファスナーは、初期の製品(旧西ドイツ時代)に多く用いられていますね。
ダットファスナーの厚み
胸ポケット
やや厚みがあり、やや丸みがあります。
胸ポケット
厚みがなくやや扁平ですね。
ポケット下部の補強
胸ポケット
念入りな補強がされています。
腰ポケット
全く補強されていません。
一見違和感はありませんが、よく見ると全く別物ですね。
このカスタム化に関しては、他の部分ほど強度はないかもしれません。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1992年
製造場所 ドイツ
契約会社 ドイツ
製造会社 〃
表記サイズ 165–175 105
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約59cm
肩幅 約49cm
身幅 約57cm
袖丈 約60cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 浜松の専門店
入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
ポケット増設に伴い、容量が増えたことから、より多く小物を持てるようになりました。
反面、裾をズボンの中に入れることが少々困難になりましたね。
演習や実戦ならともかく、普段使いなら4ポケットの方が使い勝手が良いかもしれません。
(そうなってくると、やや強度に不安が残ります。)
これまで多くのフレック迷彩ジャケットを観てきましたが、今回のようなカスタム品は初めてですね。
ドイツ軍は、服装規則に厳しいと聞いたことがありますが、何か大きな変革があったのでしょうか?
(ちょっと気になりますね。)
おそらく極少数の(もしかしたら一人の)兵士によってカスタム化されたものだと思われるので、今後同じカスタム品を目にする機会はないと思います。
逆に、一般的なフレック迷彩ジャケットの中古品を複数入手して、今回のようにカスタム化するのも面白いかもしれませんね。
ポケットが増える分、ジャケットの用途が拡がりますよ!
迷彩の効果には定評のあるフレック迷彩ですから、サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、登山、キャンプなどに使えそうですね。
(入手する機会は殆どないですが、全てのフレック迷彩ジャケットを丁寧に観ていくと、あるいは出会えるかもしれませんね。)
今回は、珍しいカスタム化されたドイツ軍迷彩ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20221203更新)
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参考:戦後のドイツ陸軍装備(国境警備隊(BGS)装備も含む。)に関する記事はこちらです。⬇︎
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もう10年、まだ10年。
これからもまだまだ頑張るよ!
うみちゃん、勇気をくれてありがとう!
読んでいただき、ありがとうございました。
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