今回は、2000年代のフランス軍迷彩ジャケットを分析します。
以前分析した陸軍迷彩ジャケットT4の一つ前の型ですね。
それまでのフランス軍戦闘服のデザインを継承しつつ、発展させたデザインが特徴ですよ。
なかなか凝った作りで驚きました。でも…
残念ポイントもありますが、程度は良好ですよ!
目次
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1 フランス陸軍迷彩ジャケットT3(CCE迷彩)とは?
M64シリーズから始まったフランス軍近代戦闘服ですが、いずれも他国とは一線を画すデザインでとても斬新でしたね。
(さすがファッションの国(?))
戦闘服では、概ねM64からF2まで僅かな改良はありましたが、概ね共通したデザインでした。
しかし2000年頃、従来の戦闘服をさらに発展させた戦闘服が採用されましたよ。
それが今回のモデルです。
正確な名称は、諸説ありますが今回は通称の「T3」(T4の一つ前の型という意味で)を用いてみました。
どちらかというと、イギリス系の戦闘服(スモック)に影響を受けたような印象がありますね。
さてさて、それはどんな迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回は、フランス軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
とうとうこのモデルから、胸にフラップ付きパッチポケットが追加されました。
背面
それまでのモデルにはなかったアクションプリーツと裾の大型ポケットに注意。
前面裏側
内ポケットはありません。
背面裏側
前合わせは、ジッパーとボタンです。
タグ
このモデルからは、記載事項が増えて使い易くなりましたね。
2009年度契約品
もしかして…ベルギー製?
襟周りレイアウト
襟はチンストラップで立てることができます…が、何故かヨレヨレですね。
襟下に
ネムタグ用マジックテープ
胸ポケット①
垂直のジッパーで開閉
今回のモデルは、右胸ジッパーのプルタブを紛失していました。😞
(ここから紛失?どんな使い方をしたらこんな紛失するのでしょうか?)
胸ポケット②
角度が付いていて、ボタンで開閉。
ボタンは全てカナディアンタイプです。
ポケット内には謎のループが。
腰ポケット
ボタンで開閉
腰ポケットにもループが。
ループはいずれもナイロン製
袖
テーパーが付いています。
肘の補強生地
厚いナイロン製でマジックテープで開閉
中に各種パットを入れられます。
左袖ポケット
オープンタイプですが、マジックテープ付き
袖ポケットの中には、謎のストラップあり。
脇の通気孔
ダブルジッパーで開閉
ジッパーを開けるとメッシュの生地がありました。
裏側から見るとこんな感じです。
背面裾の大型ポケット
コンパートメンとは2つ。
左右で大きさが違っていますね。
ボタンで開閉
この大型ポケットは、なんと左・右側にジッパーがあって、ポケットフラップを開けなくても内容物を取り出せます。
背中のアクションプリーツ
裾のドローコード
プラスティックのロック付き
裾前面裏側には予備のボタン付き
ウエストのドローコード
ジッパーは上下から開くダブルジッパーです。
イギリス軍のスモックに使用されているジッパーと同じメーカーですね。
襟の裏側には、ジッパー(の片方)が縫い付けられています。
専用のフード取り付けようですね。
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3 その特徴とは?
迷彩は、通称CCE(中央ヨーロッパ)迷彩と呼ばれるもので、タンの生地に、ダークグリーン、ブラウン、ブラックを用いて、大雑把で長い雲形を描いています。
通常、パターンが横に流れる方向に使用されます。
生地は、やや厚いコットンサテンで、それまでのF2と同じ生地のようです。
(サテンのリップストップモデルもあり。)
デザインは、F2をベースにポケットを増強しているようなイメージです。
構成は、エポレットなし、胸ポケット×4、腰ポケット×2、袖ポケット、裾大型ポケットです。
それまでのフランス軍戦闘服の胸ポケットは、垂直ジッパーで開閉するものでしたが、今回のモデルではその他にポケットフラップ付きのパッチポケットが追加されています。
(これで外観がイギリス軍の末期DPMスモックに似てきましたね。)
また、背面裾に大きなポケットもツッカされていて、ジャケット単体の収納能力を向上させていますよ。
面白いのは、各pっ地ポケットにナイロン製のループが、袖ポケットにはストラップが内蔵されているところです。
用途不明ですが、紛失防止のためかもしれませんね。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、さすがフランス製といえます。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2009年
製造場所 ベルギー
契約会社 フランス
製造会社 ベルギー
表記サイズ 3M(日本人のL)
材 質 コットン
ポリエステル
各部のサイズ(平置)
着丈 約74cm
肩幅 約50cm
身幅 約63cm
袖丈 約59cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 2(やや困難)
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フランス軍 FELIN T3 コンバットジャケット CCEカモ USED
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5 まとめ
いやー、イギリス軍も真っ青の(ある意味P68スモックを軽く凌駕しているような)豪華な装備ですね。
(ジャケットの製造単価が知りたいところです。)
ポケット容量があるので、バッグやバックパックを背負わずに行動したいあなたにはベストなジャケットかもしれませんね。
反面、大型バックパックを担いだり、防弾・防破片ベストやベスト型ウェブを装着した場合には、胸ポケット、裾ポケットが一切使えなくなってしまうのも、ある意味問題点ではありますね。
(そのせいか、次期モデルのT4では、またまた大幅な改良がなされていますよ。)
それはともかく、このポケット容量は魅力ですね。
日帰りのサバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、登山、キャンプなどでは、煩わしいバッグ等を持ち歩かなくてもなんとかなりそうです。
生地は夏向きではありませんが、夏以外のスリーシーズンでは問題は少ないでしょう。
ただ今回のモデルは製造数が少なかったようで、最新のT4より出回っている数が少ないですね。
それでも、じっくり探せば見つかるでしょう。
(平均的に実店舗よりネットショップやオークションの方が安価に入手できる場合が多いようです。)
本日現在、大きいサイズですがデッドストックが大手通販サイトで販売されていますよ!
(少々お高いです…。😓)
私は専用のトラウザースを探してみたいと思います。
今回は、フランス軍の比較的新しい迷彩ジャケットT3を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それは、また次回をお楽しみに!
(20230817更新)
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参考:歴代フランス軍の戦闘服に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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