今回は、1970年代のフランス海軍防寒デッキジャケットを分析します。
アメリカ軍のN-1デッキジャケットのコピーモデルですね。
でも独自の工夫もありました。
中古品ですが程度は極上ですよ!
目次
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1 フランス海軍防寒デッキジャケット(ライトカーキ・N-1タイプ)とは?
第二次大戦で短期間でドイツに敗れたフランス。
戦後は他国の兵器や個人装備を参考に、自国での開発に勤しみます。
そこで参考にしたのは、アメリカ軍とドイツ軍でした。
特にアメリカ軍の個人装備は、そのコンセプトがフランス軍と180度違うものだったこともあり、大いに参考にしたようです。
陸軍は言うに及ばず、空軍そして海軍でさえもそうでした
今回のモデルは、そんなフランス軍がアメリカ軍の装備を参考に(…と言いますか、ほぼ完全にコピー)して開発した防寒デッキジャケットになります。
それでも一部は近代的なマテリアルに変更して近代化を図っていますよ!
さてさて、それはどんな防寒デッキジャケットなのでしょうか?
今回は、フランス海軍装備マニアのみならず、真冬のファッションにこだわりを持つあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
前面裏側
脇までファーがあります。
ここはN–1とは違っていますね。
背面裏側
襟周りレイアウト
前合わせはセンターからオフセットされています。
襟は裏のチンストラップで立てることができます。
(でも少々隙間が目立ちますね。)
前合わせはジッパーとボタンです。
タグ
1970年代は赤文字でしたね。
(参考:陸軍M64防寒パーカー)
腰ポケット
内部はシェルと同じ生地です。
袖
ややテーパーが付いています。
後のモデルのように、袖口の補強はありませんね。
袖は二重袖で、内袖はニットというのは他のモデルと同じです。
ニットは二段織り。
脇の通気孔
金属製ハトメで4個
裾のドローコード
ジッパー
黒染め…ではなく、黒塗装ですね。
裏には「USA」の文字が!
ジッパーの歯は黒染めです。
ジッパーエンドはナイロンで補強されていますね。
ライニング
おそらく化繊だと思われますが、リアルファーに近いです。
勿論、アルパカではありません。
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3 その特徴とは?
シェルは、ライトカーキの通称ジャングルクロスと呼ばれる特殊な織り方の生地で、独特の「密」に編まれています。
この生地は、ある程度の防水(生地が水分を含むと膨張して、隙間を無くす)性能があります。
勿論、防風性にも優れていますね。
当初、もっとオリーブ色が褪色してライトカーキになったのかと思いましたが、ポケット内側の生地も同じカラーだったので、褪色はわずかなようです。
裏側のほぼ全面にアクリル製のボアがあり、着用するととても暖かいですよ。
(アルパカにしなかった(できなかった?)のは、ある意味正解かもしれませんね。)
デザインは、ほぼアメリカ軍N–1防寒デッキジャケットをそのままコピーしています。
構成は、エポレットなし、腰ポケット×2で、襟元にはチンストラップ、袖は二重で内袖にニットを配しています。
(内ポケットはありません。)
面白いのは前身頃のジッパーで、スライダーの刻印に「USA」とあったところです。
ジッパーのメーカー名でしょうか?
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、強度も十分です。
アルパカウールを使用していないため、全体的にはオリジナルのN–1より軽量ですよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1978年
製造場所 フランス
契約会社 フランス
製造会社 〃
材 質 コットン
アクリル
表記サイズ 96
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約73cm
肩幅 約50cm
身幅 約63cm
袖丈 約58cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の古着店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
下手にアレンジせず、ほぼそのままN–1をコピーしたのが功を奏したのか、意外にまとまったジャケットですね。
防寒性能も申し分なく、これなら真冬でも過ごせそうですよ。
また、軍物に多い微妙な色調のカーキではなく、明るいライトカーキなのも良いですね。
これなら街中でもファッションとして通用しそうですね。
(ブルージーンズに合うかも!)
アメリカ軍のN-1デッキジャケットにある「USN」やフランス海軍の錨のステンシルがないのは少々寂しいですが、逆にさりげない感じで好感が持てます。
(自分でステンシルするのも面白いかもです。)
これは使えるジャケットですね。
ただし、今回のモデルは2021年現在全く見かけません。
(それどころか入手した1990年代初めでも初めて発見しました。)
もしかしたら当のフランス海軍でも、今回のモデルは使用期間が短く、支給数も少なかったのかもしれませんね。
でも他のフランス軍防寒デッキジャケットは、官給品、モデル品とも入手可能です。
ましてやアメリカ海軍モデルなら、モデル品の種類も多く、シチュエーションに合わせて着用することができますよ。
そして現在も続々と新しいモデル品が製造・販売されています。
中にはコスパの高い製品もありますね。
この冬はファッションにデッキジャケットを取り入れてみませんか?
今回は、アメリカ軍N-1デッキジャケットをフルコピーしたフランス海軍のデッキジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231025更新)
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参考:今回のモデルが参考にしたデッキジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
他のフランス軍防寒デッキジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
他国の防寒デッキジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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