今回は、ブログ記事アップ600回を記念(?)して、1960年代の航空自衛隊パイロットスーツを分析します。
(なんの関連もないのですが…。)
なんと、オレンジ色になる前のモデルですね。
現在、航空自衛隊美保基地の広報官に展示してある中古並品と同じものです。
でも今回のアイテムは、デッドストックですよ!
目次
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1 航空自衛隊パイロットスーツ(56式航空服2型)とは?
第二次大戦後の1951年、当初「警察予備隊」として発足、その後「保安隊」を経て「自衛隊」になりましたが、航空自衛隊の運用開始はそれからやや遅れた1954年でした。
旧軍からのバックボーンを持たない航空自衛隊は、全てアメリカ空軍を手本とし装備を整えてきましたね。
航空機は言うに及ばす、レーダー、新兵器の地対空ミサイルそして個人装備も概ねアメリカ空軍の指導の下に整えてきました。
勿論パイロット装備も同様です。
今回のモデルは、その航空自衛隊黎明期に開発されたパイロットスーツになります。
「56式」とあるように、1956年(昭和31年)採用ですね。
デザインは…どこかで見たデザインですよ!
さてさて、それはどんなパイロットスーツなのでしょうか?
今回は、コアな航空自衛隊マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体前面
なんとなく当時のアメリカ空軍K–2B(初期型)に似ていますね。
前面上半身
前面下半身
全体背面
背面上半身
背面下半身
前面上半身裏側
前面下半身裏側
背面上半身裏側
背面下半身裏側
襟周りレイアウト
タグ
昭和36年度(1961年度)契約品です。
胸ポケット
ウエストのサイズ調整タブ
何故かダットファスナーはブルーです。
ジッパーは上下から解放できるダブルジッパーです。
でもスライダーのプルタブは形が違っていますね。
右膝ポケット
水平ジッパーで開閉
左膝ポケットとクリップ
垂直のジッパーで開閉
クリップ
現行のものと縫い方が違っているような?
右ふくらはぎポケットと足首ジッパー
ポケットは水平のジッパーで開閉
底部には合成皮革による補強あり。
表面にはペンポケット付き
左ふくらはぎポケットも同じデザインですが、表面のペンポケットの位置が違っています。
ふくらはぎポケット全体
足首ジッパーを開けるとマチがありました。
袖
左袖には小ポケットあり。
袖口はダットファスナーで開閉・調整
腰左右にはジッパーで開閉するスリットあり。
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3 その特徴とは?
生地は、オリーブグレイ(?)で、アメリカ軍の様にセージグリーンではありません。
他国でもあまり例のない色調ですね。
デザインは当時のアメリカ空軍パイロットスーツK–2Bとよく似ていますね。
(クリップ付きの初期型に特に似ています。)
構成は、エポレットなし、胸ポケット×2、膝ポケット×2、ふくらはぎポケット×2、左袖ポケットです。
このうち、ふくらはぎポケットの下部は人口皮革で補強されています。
(これは独特の改良でしょうか?)
K–2Bにある、左内腿のナイフポケットはありませんが、書類用のクリップがあります。
デザイン比較
今回のモデル
アメリカ軍K–2B(一般型)
左内股のナイフポケットと左膝ポケット上のクリップの有無が違っていますが、全体的にはよく似ていますね。
(K–2B初期型にはクリップ付きもあったようです。)
全体的な縫製は正確かつ丁寧で、品質の高さを感じます。
同年代の陸上自衛隊や航空自衛隊の作業服(M43タイプ)に比べて、仕立てが段違いに良いですね。
やはりいつの時代もパイロットは優遇されているようです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1961年
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 5
(日本人のM)
各部のサイズ(平置)
着丈 約148cm
肩幅 約43cm
身幅 約53cm
袖丈 約54cm
ウエスト 約50cm
股下 約69cm
裾幅 約16cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 5(まず無理)
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5 まとめ
今回のモデルは、国内のオークションで発見、運よく落札しました。
(誰も入札しなかったです。😃)
ライバルが多く、とても高額になると予想したのですが、平均的なアメリカ軍CWU–27Pより安価に落札できましたよ。
(おそらく小さいサイズで着られないことから諦めたのでは?)
とにかく入手できて幸運でした。
こうなってくると、このパイロットスーツの上に、どんなフライトジャケットを着用したのか気になりますね。
調査して、いつかフライトジャケットも入手したいです。
「温故知新」という言葉があります。
古きを温ねて新しきを知る…という意味ですが、今回のモデルがあったからこそ、現在のモデルがあるのですね。
それまでのデザインや運用のコンセプトなどの基盤がなく、手探り状態で発達してきた航空自衛隊。
現在のデジタル迷彩作業外被のような大失敗もありますが、「勇猛果敢、支離滅裂」も、ある意味仕方がなかったのかもしれませんね。
でも今後は「何が必要なのか?」「どうすれば良くなるのか?」…を今よりももっと高い位置から考えて欲しいものです。
(口だけ達者、ふんぞり返って感情を顕に怒鳴り散らすだけでは、何も前へ進めませんね。もしかして航空自衛隊の常識は、世界の非常識なのかもしれませんよ!)
今後の航空自衛隊の正しい発展に期待したいですね!
今回は、航空自衛隊黎明期の貴重なパイロットスーツを分析しました。
いやー自衛隊装備品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231220更新)
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参考:他の航空自衛隊装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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Twitterで見つけました。
メインクーンの成長恐るべし(女の子です)
— キャットアパートメントコーヒー@元町家猫カフェ (@CatApartment) 2020年12月9日
#これ見た人は子猫の成長した画像貼れ pic.twitter.com/bkXCELDLNQ
大きいニャンコ可愛いですね!😍
冬とか一緒に布団に入ると、めちゃ暖かいかも💕
でも甘えん坊だったら、抱っこが筋トレになりますね!
読んでいただき、ありがとうございました。
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