今回は、1990年代の航空自衛隊難燃フライトジャケットを分析します。
以前分析した航空自衛隊難燃リバーシブルフライトジャケット(ブルー/オレンジ)のカラーを変更したマイナーチェンジモデルですね。
諸説ありますが、1980年代末には支給されていたとか?
中古品ですが奇跡的に破損のない極上品ですよ!
目次
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1 航空自衛隊リバーシブル難燃フライトジャケット(航空上衣3型・グリーン/ブルー)とは?
大東亜戦争でアメリカ軍に敗北した日本は、当初軍隊の所持をアメリカ製の憲法で禁止されました。
でも1950年に勃発した朝鮮戦争の影響で、日本を防護するためアメリカは同年には軍隊に代わる組織である警察予備隊(のちの自衛隊)が創設されましたね。
朝令暮改とは、まさにこのことですよね。
それはともかく、その後1954年には航空自衛隊が創設されました。
この時、航空自衛隊の指導にあたったのはアメリカ空軍でした。
当初は、旧日本陸海軍やアメリカ軍の装備を使用していましたが、次第に航空自衛隊オリジナルの装備を開発していきましたよ。
今回のモデルは、航空自衛隊のオリジナル装備である航空上衣(フライトジャケット)の3番目のモデルになります。
当初はナイロン製でブルー/イエローでしたが、のちに(およそ1980年代との説あり。)生地を難燃繊維製に変更しカラーもブルー/オレンジに変更されました。
その後1990年代には同じく難燃繊維製でカラーがブルー/グリーンにマイナーチェンジされましたが、品名は航空上衣3型のままでしたね。
そして現在もそのまま使用されているようですよ。
さてさて、それはどんな航空上衣(フライトジャケット)なのでしょうか?
今回は、コアな航空自衛隊パイロット装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
グリーン側前面
背面
ブルー側前面
ブルー側に繊維にはやや艶があります。
背面
襟周りレイアウト
グリーン側には部隊パッチの目ジックテープを外した跡が!
一方ネイムタグは一般隊員用なので、メディックやロードマスターが着用していた個体かも。(そういえば紫外線による褪色も殆どなく程度は良いですね。)
前合わせはジッパーのみです。
背面のアクションプリーツ
腰ポケット
オープンタイプですね。
ポケット内側の生地とタグ
生地はライブルーの薄いツイル
タグはブルー側なら右ポケット内にあります。
1991年度契約品ですね。
袖
僅かにテーパー付き
袖ポケット
各面とも左袖にあります。
完全リバーシブルなので造りは同じですね。
(秘密の内ポケットとして使用可能!)
襟ニット
薄手でとても柔らかく、細いラインが特徴ですね。
袖ニット
こちらも襟ニットと同じですが、筒ではなく長方形のニットを縫って取り付けられています。
腰ニット
他ニットと同様ですが、テンションは弱いです。
グリーン側袖ポケット上には、別のパッチ(ワッペン)を縫い付けていた跡あり。
ジッパー
絶対的信頼性「YKK」
ジッパーのプルタブは、レールでどちらの側にも移動可能。
脇の裁断
アメリカ海軍のG-1のようですね。
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3 その特徴とは?
生地はブルー/グリーン側とも難燃繊維製の細い糸で織られたツイルで、軽量ながら丈夫です。
デザインはアメリカ軍のMA-1に似ていますが、インナーライニング(中綿)はなく、構造的にはL-2系ですね。
ただし同じ生地2枚で構成されているため、意外な防風効果がありますよ!
細部は、エポレットなし、腰ポケット×2、袖ポケット×2の完全リバーシブルなのですが、腰ポケットはその仕切りをうまく使用して、一つのポケットを両面から使用できるようにしてあります。
面白いのはジッパースライダーで、プルタブがレールで両面に移動できる所ですね。
(ドイツ軍装備にも例がありましたね。)
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で上質な仕立てです。
ところで今回のモデルは、いわゆる「量産型」で、現在も使用されているモデルになります。
これとは別に初期生産型というのがありました。
違いは生地のカラーで、ブルー面は変わりませんが、グリーン面の色調がグリーンではなくオリーブドラブなのが特徴でした。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1991年代
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 難燃繊維
表記サイズ 2
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約65cm
肩幅 約52cm
身幅 約58cm
袖丈 約58cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 東京のイベント
入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
航空自衛隊フライトジャケットである航空上衣3型は、その材質がナイロン時代からMA-1に似たようなデザインながら、必ず中綿が入っていませんでした。
勿論近年の航空機は、効率の良い冷暖房・与圧システムを装備しているので、MA-1ほどの防寒能力は必要ないのかもしれません。
ただし冬季のベイルアウト(緊急脱出)時には、地上に降りてからの防寒に少々心配になりますね。
(サバイバルキットにはエマージェンシーシートなどがあるはずですが…🤔)
それはともかく、今回のモデルは実際に現在も使用されていますし、厳格な官給品管理が図られているため、入手は極めて困難ですね。
(私も偶然入手できたに過ぎません。)
でも安心してください。
難燃繊維製ではありませんが、精巧なモデル品が各種発売されていて大手通販サイトで入手可能です!
(中には襟や袖のニットも完全リバーシブルモデルや、最初からマジックテープが縫い付けられているモデルもありますよ!)
これなら雰囲気を味わうことができますね。
どうしても官給品が欲しいあなたは、やはりオークションをチェックしたり各種イベントを廻ってみましょう!
また同じ航空上衣3型のブルー/オレンジタイプにあった官給類似品で、ニットがコマンドセーター並みの太いリブあみのモデルがあるかもしれません。
今回の記事を参考にして、購入を決定しましょう!
今回は航空自衛隊のフライトジャケット(航空上衣3型)の官給品を分析しました。
いやー自衛隊装備品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240908更新)
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参考:他の航空自衛隊フライトジャケットモデル品に関する記事はこちらです。⬇︎
他の航空自衛隊パイロット装備に関する記事はこちらです。⬇︎
航空自衛隊が装備した航空機関連装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他の自衛隊装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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