
今回は、1980年代の航空自衛隊特殊作業服(メカニックカバーオール)を分析します。
以前分析した航空自衛隊作業用カバーオール(1957年)の後継モデルですね。
作業服の一種ですが、数が少なく一部の隊員にしか貸与されませんでした。
実際に隊員さんが使用していたもので、僅かに使用感がありますが程度は極上ですよ!
目次
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1 航空自衛隊特殊作業服(OD・メカニックカバーオール)とは?

日々我々を取り巻いて動いている機械。
現在では「幼い頃には想像すらできなかった」高性能かつ便利な機械が数多く開発されていますね。
でも全くメインテナンスフリーの機械…というのは、なかなか存在しないようです。
これは自衛隊装備品も同様です。
基本的な小銃から始まりに複雑な大型機材に至るまで、適切なメインテナンスは機器の性能を維持するために必要不可欠なものと言えますね。
特に構成部品の多い、車両・航空機・艦船においては、専用の整備員が整備にあたる場合が多いです。
今回のモデルは、航空自衛隊の整備職域隊員専用に開発された特殊作業服になります。
現役時代には「私にも支給してほしい!」と思った憧れの衣類ですね。
当時の航空自衛隊作業服とは一線を画すカラーが珍しい一品ですよ。
さてさて、それはどんな特殊作業服なのでしょうか?
今回は、航空自衛隊装備マニアのみならず、実際にこのモデルを着用していたあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体前面
左右非対称のデザインです。

前面上半身

前面下半身
全体背面

背面上半身

背面下半身

前面上半身裏側
カーキのジッパー生地が目立ちますね。

前面下半身裏側

背面上半身裏側

背面下半身裏側

背面左右にはアクションプリーツ(バイスイング)あり。

アクションプリーツ裏側

ウエスト前面

ウエスト背面裏側

ヒップの補強生地
円形です。

襟周りレイアウト

ジッパー
プルタブの刻印は勿論「YKK」。

ジッパーは上下から開くダブルジッパーです。

タグ
1981年度契約品です。
品名が「作業服特殊」となっていますが、カバーオール(つなぎ服)ということですね。

胸ポケット
左側のみ。
マジックテープで開閉。

ポケットの上にはネイムタグを取り外した跡が…。

ウエストのサイズ調整タブ
左右にあります。
ダットファスナーで開閉・調整。


腰ポケット
左右にあります。
マジックテープで開閉。


股間には三角形のステッチが。

裏側には三角形の補強生地が縫い付けられていました。

裾
テーパー付き。

膝には補強生地あり。
補強生地は、陸上自衛隊65式作業服のように裏側に縫い付けられています。


裾
折り返しが多く、僅かですがサイズ調整ができそうですね。

袖
テーパー付き。


袖ポケット

肘の補強生地は、必要最小限。

袖口はダットファスナーで開閉・調整


各部に使用されているダットファスナー
表面には濃いOD(濃緑色?)のプラスティックコーティング。

ダットファスナー凸部

襟裏にステッチはありません。

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3 その特徴とは?
生地はオリーブグリーン(濃緑色)に染められたコットン/ビニロンのツイルで、陸上自衛隊65式作業服と同じものですね。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット(左胸)、膝ポケット×2、袖ポケットで、とてもシンプル。
でも背面左右にはアクションプリーツがあります。
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で、強度も十分な上質な仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1981年
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 コットン
ビニロン
表記サイズ 1
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約42cm
身幅 約57cm
袖丈 約60cm
ウエスト 約47cm
着丈 約152cm
股下 約73cm
裾幅 約23cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 東京のイベント
入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
このモデルが貸与されていた時期の航空自衛隊作業服はセージグリーン(灰緑色)でしたが、何故かこの作業用カバーオールのみオリーブグリーンでしたね。
(前のモデルからそうでした。)
理由は不明ですが、もしかしたら陸上自衛隊や海上自衛隊装備との関連があるのかもしれませんね。
(同じデザインの作業服が存在した?)
また各国軍で支給されている同種カバーオールは、ポケットの多いデザインが主流なのですが今回のモデルはポケットが少なくとてもシンプルですね。
生地がビニロンとの混紡なので、水濡れしてもコットンオンリーの衣類に比べて乾燥が早いのもポイントです。
ただ真夏は蒸して暑く、真冬はこの作業服だけでは寒いので、それぞれ何か工夫が必要でした。

ところがこの使い勝手の良い特殊作業服は当時数が少なく、しかも小さいサイズしかなくて、多くの隊員に支給されることはありませんでした。
(着用できる隊員が少なかった。)
今から考えれば、この辺りが航空自衛隊の当時の体質を如実に著しているような気がします。
(こと個人装備に関しては、本当に支離滅裂かつお粗末でした。)
その後、この反省?を踏まえてか、整備員専用の各種衣類が開発され、一定の数が支給されたのは良かったですね。
それはともかく、今回のモデルは元々数が少ない上に、作業服として酷使され消耗も激しかったようです。
現在は殆ど残っておらず、入手は困難と言えるでしょう。
それでも7〜8年くらいに一回は、国内のオークションで見かけることがありますね。
探しているあなたは、オークションサイトにキーワードを登録して待ってみましょう。
私は、今回のモデルと同じサイズのデッドストックを探してみようと思います。
今回は、希少な航空自衛隊特殊作業服(OD・メカニックカバーオール)を分析しました。
いやー自衛隊装備品て、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
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参考:今回のモデルの前に採用されていた作業用カバーオールに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の作業用カバーオールに関する記事はこちらです。⬇︎
他の自衛隊装備品に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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