今回は、1870年代の陸上自衛隊61式戦車で使用されていた潜望鏡を分析します。
61式戦車には、いくつか潜望鏡が装備されていますが、今回のモデルは操縦士(運転手)用です。
なかなか凝った作りで驚きました。
残念ポイントもありますが、程度は良好ですよ!
目次
- 1 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)とは?
- 2 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)の全体及び細部写真
- 3 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)の特徴・構造・機能とは?
- 4 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)の製造とサイズのデータ
- 5 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)まとめ
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1 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)とは?
戦後、警察予備隊から始まった自衛隊ですが、当時の陸上自衛隊装備の戦車としては、アメリカから供与されたM4シャーマン、M24チャーフィ、M41ウォーカーブルドッグがありました。
これらの戦車(当時は特車と呼ばれていました。)は、その多くが第二次大戦中に開発されたもので、武装もシステムも古臭いものでした。
当時最新のM41でさえ、機動力はともかく武装は貧弱でしたね。
(つまり魅力的ではありますが、性能的には全く大したことのない戦車ばかりだったのですね。)
また老朽化も深刻で、一日も早い国産戦車の開発が求められていました。
そして1961年、紆余曲折を経て採用された戦後初の国産戦車が61式戦車でした。
(文字通り1961年度採用です。)
61式戦車
61式戦車に関する開発の経緯や性能諸元は以下をご覧ください。
今回のモデルは、この61式戦車の操縦席上面に装備した潜望鏡です。
(◯の箇所です。)
型式番号の通り、1961年度に開発(?)された潜望鏡ですね。
さてさて、この潜望鏡にはどんな構造でどんな機能があるのでしょうか?
今回は、自衛隊戦車マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)の全体及び細部写真
前面
向かって右側の透明なブロックが一部割れていて前面のガラスも曇っています。
背面
透明のブロックには目盛が刻まれていますね。
左側面
本体左右には、車体に取り付けるためのスリーブがあります。
右側面
上面
下面
データプレート(銘板)
ガラス部にある目盛
角度のようです。
(左右70度の合計140度)
実際に視認する窓は、薄いイエローの部分になります。
手前のガラスには縦線が一本あって、これを0度線に合わせることで、正確に視界内の目標物が何度方向にあるのかわかります。
実際の見え方
上部の黄色い長方形部分が視認する窓になります。
車体外部と内部の区分
(■の編みかけ部分が車内(装甲板内)です。)
前面
背面
左側面
右側面
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3 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)の特徴・構造・機能とは?
戦闘中に車外に頭を出して周囲を確認していると、撃たれたり、砲弾などの破片で負傷したりします。
そのため、頭を出さずに周囲が確認できる装置が潜望鏡です。
(潜水艦には多いですよね。あると無いとでは大違い!)
本体はスチールとガラス製で、コンパクトながら重量があります。
見た目より重いので、もしかしたら対弾仕様なのかもしれませんね。
⑴ 61式潜望鏡の構造と光(像)の流れ
(概略)
トップとボトムに斜めのミラーを内蔵し、
⑵ 61式潜望鏡の機能
ア 目盛が表示されるようになっていて、対象物の方角が一眼でわかるようになっている。
本体の透明ブロックに目盛が刻まれていて…
視界内に目盛が投影されています。
(これは便利ですね。)
イ ガラスがイエローに着色(スモーク?)されている。
オリンピックの射撃競技などでもイエローのサングラスが使用される場合がありますね。
これは、対象物の輪郭をクッキリ見せる効果がありますね。
4 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1970年
・製造場所 日本
・契約会社 日本
・製造会社 〃
・材 質 スチール
ガラス
・各部のサイズ 縦 約20センチ
横 約24センチ
厚さ 約8センチ
・状 態 中古良品
・官民区分 官給品
・入手場所 ヤフオク
・入手難易度 4(極めて困難)
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5 陸上自衛隊61式潜望鏡(61式戦車操縦士用)まとめ
いやー、なかなか凝った造りの潜望鏡ですね。
(先人の苦労が偲ばれます。)
61式戦車の操縦席上面には、この潜望鏡が合計3個装備されています。
計算上180度以上視認できるということですね。
(素晴らしいです!)
ところで、戦後の国産戦車第1号の61式戦車ですが、世界の戦車マニアからはあまり良い評価を得られていません。
確かに退役しているとはいえ、何かと問題の多かった戦車だと聞いています。
でも、61式戦車があったからこそ後の74式、90式、10式へと繋がっていったのではないでしょうか?
最終的には、敵戦車と一度も砲火を交えることなく役目を終えた61式戦車。
紛れもなく日本を守った戦車なんですね。
今回の潜望鏡は、そんな記念すべき戦車の一部品です。
大切にしたいですね。
今回は、2021年としては貴重な61式戦車操縦士用の潜望鏡を分析しました。
次回は、みんな大好きアメリカ軍のヘルメットバッグを分析します。
お楽しみに!
(20210920更新)
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参考:61式戦車とともに歩んだ陸上自衛隊衣類はこちらです。⬇︎
最近のとある駐屯地記念行事の状況はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
YouTubeで見つけました。
貴重な61式戦車が、海外で動態保存されるのは嬉しいニュースですね。
これと同じく、国内の駐屯地に展示されている61式戦車を、もっと正確に(外観だけでも)レストアして欲しいですね。
読んでいただき、ありがとうございました。
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