
今回は、1990年代のオランダ陸軍迷彩ジャケットを分析します。
以前分析したオランダ陸軍迷彩ジャケット(DPM)の砂漠版ですね。
でも迷彩はDPMではなく、全く別の迷彩なのが特徴です。
実際に兵士が使用していた中古品ですが程度は極上ですよ!
目次
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1 オランダ陸軍迷彩ジャケット(3カラーデザートパターン・コーヒーステイン迷彩)とは?

1990年代の湾岸戦争以降、多くの国が国連平和維持活動に参加するようになると、各国とも砂漠や乾燥地帯で使用する迷彩服を開発しました。
(砂漠など皆無の国も…です。)
そして多くの国は、自国で運用していた一般的な迷彩(例えば森林地帯で使用する迷彩とか。)を製造過程で砂漠用などの色調に変更して採用しました。
でも中には、そうではない国も存在していますね。
今回のモデルは、1990年代にオランダ軍が支給した砂漠用迷彩ジャケットになります。
この当時のオランダ軍の国内で使用する迷彩ユニフォームは、イギリス軍が採用してたDPMでしたが、砂漠用は全く違う迷彩を採用しました。
確かに効果のある迷彩だったようですよ。
さてさて、それはどんな迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回はオランダ軍装備マニアのみならず、ファッションで他者との差別化を図りたいあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
デザインはDPM版と同じですね。

背面

前面裏側

背面裏側

襟周りレイアウト

前合わせのダットファスナーを頂部まで留めた状態。

前合わせはダットファスナーのみ。

タグ
1992年度契約品です。
ベルギー製ですね。

内ポケット
左胸のみ。
マジックテープで開閉。


エポレット
テーパーなしの長方形。
マジックテープで開閉。


左胸ポケット
ジッパーで開閉。

ジッパーはヨーロッパで亜用されているメーカー製。
オリーブグレイの塗装。

右胸のネイムタグ用マジックテープ
最初から縫い付けられています。

右胸ポケット上にある階級章用マジックテープ
ほぼ正方形ですね。
これも最初から取り付けられていました。

右袖のマジックテープ
部隊章用でしょうか?

袖
テーパー付。


袖口はダットファスナーで開閉・調整


左袖ポケット
ペン用ポケットで4本。
ポケットフラップはマジックテープで開閉。
ポケットフラップ上に国籍パッチ。


ダットファスナー
ブラックグリーンに塗装された反射防止加工付。

内側裾付近に黒い汚れあり。
汚れは背面表側上部にもあります。

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3 その特徴とは?
迷彩は、ホワイトの生地にデザートピンクとタンで大まかな雲型を描き、その境目をブラウンで細く縁取りをしています。
一見1990年代にアメリカ軍が開発した3カラーデザートパターン(通称コーヒーステイン)にそっくりですが、全く同じではないようです。
(でも単体で見ると違いがわかりませんね。)
迷彩比較
今回のモデル

1990年代アメリカ軍デザート迷彩M65フィールドジャケット

全く同じではありませんが、パターンも色調も酷似してますね。
生地はコットン/ポリエステルのツイルで、これもDPMモデルと同じですね。
デザインは、これもDPMモデルと全く同じです。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、袖ポケット、内ポケットで、袖はダットファスナーで大きく開くことができます。
今回のモデルはオランダ国産ではなく、ベルギーに発注(?)して製造されたベルギー製なのも特徴ですね。
そのため全体的な縫製は、丁寧かつ正確で上質な仕立てといえます。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1992年
製造場所 ベルギー
契約会社 オランダ
製造会社 ベルギー
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 8000/9095
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約44cm
身幅 約57cm
着丈 約83cm
袖丈 約67cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
アメリカ軍が開発した3カラーデザートパターン(通称:コーヒーステイン(コーヒの染み迷彩))は、砂しかない砂漠では抜群の効果を発揮することで有名ですね。
それをそっくり真似て(全くのコピーではないにせよ)自国のユニフォームに取り入れたオランダは、迷彩ユニフォーム開発にかかる費用と時間を大幅に節約していることになります。
ましてや製造は他国(ベルギー)ということで、オランダが全く製造に関わっていないのも面白いですね。
オランダとベルギーの関係は存じていないのですが、お互いが信頼できているパートナーなら、こんな方法もありなのかも。
(でも、納得できないところもありますが…。)
それはともかく、面白いことにオランダ軍デザートパターンの各種装備は、DPMに比べて数が少ないようです。
それどころか実戦(や演習など)での使用写真も、ほとんど見掛けません。
またフィールドジャケットは国内のオークションでも出品例がありますが、今回のモデルは、まず見掛けません。
数が少ない上に、すぐに落札されてしまったのでしょうか?
それでも探しているあなたは、まずはオークションをチェックしてみましょう。
次に各ショップは当然ですが、ダークホースとしてリサイクルショップも視野に入れておいてください。
(昨今のリサイクルショップは侮れません!)
私は同じ迷彩生地で造られたトラウザーズを探してみたいと思います!
今回は、アメリカ軍風の迷彩を採用したオランダ軍砂漠用迷彩ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20251010更新)
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参考:今回のモデルが参考にしたアメリカ軍3カラーデザートパターンの装備に関する記事はこちらです。⬇︎
今回のモデルと同じデザインながら迷彩生地がDPMのモデルに関する記事はこちらです。⬇︎
他のオランダ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のデザート装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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