今回は、2000年代の中国人民解放軍陸軍試作砂漠用迷彩ユニフォームを分析します。
面白いことに、製造年度とデザインに矛盾がありますね。
しかも迷彩にはあるものが描かれていました。
謎の多い迷彩ユニフォームですね。
今回のアイテムもデッドストックですよ!
目次
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1 中国人民解放軍陸軍試作迷彩ユニフォーム(砂漠用輸出モデル)とは?
近年、著しく発達している中国人民解放軍。
もはや空母やステルス機まで保有するようになりました。
思えば1980年代から、旧ソ連の技術供与を受けて各種兵器を開発し、なんとそれを輸出していましたね。
当初は「安かろう悪かろう」の装備が多かったのですが、長年に渡る他国の装備を研究して、次第に改良していったようです。
もはや現在のミリタリー界における中国製装備は一種のブランドになっていると言っても過言ではないでしょう。
今回のモデルは、そんな中国人民解放軍が中東にある、とある国向けに製造した試作迷彩服になります。
古いデザインですが、生地はどこかの迷彩服にも似たデジタルデザート迷彩になっていますよ!
さてさて、それはどんな迷彩服なのでしょうか?
今回は、ベトナム戦争マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
ジャケット
前面
全体的には、1990年代に開発した迷彩服をベースにデザインしているようです。
背面
前面裏側
背面裏側
襟周りレイアウト
前合わせはジッパーとダットファスナーです。
データ及びサイズスタンプ
エポレット
テーパーなしのクサビ形です。
胸ポケット
ジッパーで開閉
迷彩生地の中にる国旗が見えるでしょうか?
腰のパッチポケット
胸ポケットと腰ポケットは一枚の生地で出来ています。
(迷彩のせいで判りづらいですね。)
左袖
謎のループ
右袖ポケット
ダットファスナーで開閉
袖
緩やかなテーパー付き
袖口はダットファスナーで開閉
肘の補強生地
裾左右にはゴムを内蔵
襟はジッパーで立てることができます。
ジッパー
無刻印です。
ダットファスナー
いつものタイプですね。
エポレットのボタン
これもいつものタイプ
トラウザーズ
前面
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
ジャケットと全く同じのスタンプ
右側面レイアウト
腰スラントポケット
裾付近のタブとボタン
中国製軍衣料品に多い処理ですね。
反対側にもう一つボタンがあって、閉めることで裾を絞ることができます。
トラウザースのボタン
前合わせ頂部のボタン
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3 その特徴とは?
迷彩は、デザートピンクの生地に、タン、濃淡2色のブラウンの小さな四角いダット(点)を用いて、雲型や大小の斑点を描いています。
どことなく、米海兵隊の砂漠用迷彩に似ていますね。
(もっともこれは輸出国の要望だったのかもしれませんが…。)
生地はおそらくコットンとポリエステルの混紡で、薄いリップストップです。
軽量で通気性が良いですね。
デザインは、かつての人民解放軍陸軍が1990年代に装備した97式と同じデザインですね。
構成は、ジャケットがエポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、右袖ポケットで、左袖には謎のループ2本、裾は左右にゴムが内蔵されています。
トラウザーズは、腰左右のスラントポケット×2と裾の調整タブだけで、とてもシンプルです。
全体的な縫製は、人民解放軍スタンダードですが、官給品よりもやや仕立てが良いですね。
最新の迷彩生地なのに、デザインは一昔前のものということ。
そして迷彩パターンの中には、中東のある国の国旗が混じってプリントされていることなどから、輸出用の試作品のようです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2007年
製造場所 中国
契約会社 不明
製造会社 中国
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 4号
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
ジャケット
着丈 約65cm
肩幅 約46cm
身幅 約59cm
袖丈 約58cm
トラウザース
ウエスト 約48cm
股上 約34cm
股下 約71cm
裾幅 約23cm
着丈 約104cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品?
入手場所 ヤフオク
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
昔のラインを使用して製造したのでしょうか?
何か手慣れた印象のある迷彩服です。
サイズやデータのスタンプも正確に押してあって、人民解放軍の通常装備とは違っていますね。
やはり中東某国の要人を招いて披露したのでしょうか?
謎が謎を呼び、解決できないままではありますが、今後の中東諸国の迷彩服に注意したいですね。
さて入手方法ですが、 まず見掛けません。
今回のモデルも、偶然入手したに過ぎません。
それでも、国内オークションでは、時々よく似たモデルを見かけます。
欲しいあなたは、ぜひ覗いてみましょう。
私は、キャップやフィールドジャケットを探してみたいと思います。
今回は、輸出用と思われる、中国人民解放軍の試作迷彩ユニフォームを分析しました。
いやー軍装品って、奥が深いですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20230412更新)
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参考:他の人民解放軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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