今回は、珍しいシンガポール陸軍の迷彩服を分析します。
あの有名な迷彩とよく似ています
意外と日本でも効果があるかもしれませんね。
中古品で使用感もありますが、程度は良好ですよ!
目次
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1 シンガポール陸軍迷彩ジャケット(バーチカルタイガー)とは?
1965年にマレーシアから独立した小国シンガポール。
その国土とは裏腹に、強力な軍隊を保有していることでも有名ですね。
陸軍ではドイツのレポパルド戦車、空軍では、なんとF15イーグルを保有していますよ!
リッチですね。
そんなシンガポール軍の個人装備は、やはりアメリカ軍の影響を受けていますね。
(実際に一部の部隊は、アメリカ海軍の特殊部隊と訓練しているという情報があります。)
個人装備における迷彩服の導入は早く、1960年代には複数の迷彩服を採用していたようです。
今回のモデルは、その当時のものの一つになります。
当時真っ盛りであったベトナム戦争の影響からか、南ベトナム軍などで使用されていたタイガーストライプに似た迷彩を採用していますね。
でも、使用している迷彩生地の方向が違っていました。
さてさて、それはどんな迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回は、シンガポール軍装備品マニアのみならず、国籍不明の迷彩服を持て余しているあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真
前面
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみ
胸ポケット
ボタンで開閉
中央にプリーツあり。
腰ポケット
こちらも胸ポケットと同様です。
袖口 ボタンで開閉
うなじのタグ跡
当然ながら、迷彩生地の色調は、もっと濃いものだったことがわかります。
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3 特徴
迷彩は、ライトグレイグリーン(明灰緑色?)の生地に、ダークグリーン、マホガニーブラウン、ブラックで、ライトグリーンの一部を塗り残すように細い雲型を描いています。
パターンは、タイガーストライプに近いですね。
ただし迷彩パターンの流れは、横ではなく縦なのが一風変わっています。
生地は少々粗末なコットンツイルで、やや厚くゴワゴワしています。
デザインは、アメリカ軍のBDU…ではなくて、独自のジャケットタイプですね。
(でも少々古臭いデザインです。)
構成は、エポレットなし、胸ポケット×2、 胸ポケット×2ですが、ポケットはいずれも小さいタイプ。
全体的な縫製は、やはり少々雑で強度もやや弱いですね。
それでも、まだまだ迷彩服が一般的でなかった時代の製品だとすると、当時としては画期的なものだったのかも。
因みに、ジャケットのデザインは数種類あったようです。
4 製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1960年代
・製造場所 シンガポール
・契約会社 シンガポール
・製造会社 〃
・材 質 コットン
・表記サイズ 不明
(日本人のL〜XL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約74センチ
肩幅 約50センチ
身幅 約61センチ
袖丈 約60センチ
・状 態 中古良品
・官民区分 官給品
・入手場所 大阪の専門店
・入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
全体的に暗い迷彩ですが、所々にあるライトグレイグリーンが、程よく分裂効果を発揮しているようです。
日本でも森林内では、効果的な迷彩かもしれませんね。
何故か東南アジアの国には、今回のモデルのような暗いタイガーストライプを採用している国が一定数ありますよ。
興味深いですね。
(同じ時期には、今回のモデルと同じパターンの色違い(明るい色調)もありました。これも面白いですね。)
ところでシンガポール軍ですが、その後アメリカ軍のリーフパターンによく似た迷彩服を採用しました。
そしてその後も数々の多数の迷彩服を採用していますね。
圧倒的に兵士の数が少ないことから、より効果的な迷彩服を模索しているのかも?
残念ながら日本ではシンガポール軍の装備を目にする機会が少ないです。
入手は困難ですが、各時代の迷彩服を集めてみたいですね。
(東南アジアの迷彩服も、どうやら「沼」のようです。踏み入って見たいような、そうでないような…。)
面白いことに、中南米や東南アジアの迷彩服は、ヨーロッパなどに比べて入手が困難な状態が続いていますね。
あまり人気がなくて、取り扱っているショップも多くないのが原因のようです。
でも大阪の「C」店では、あるいは今回のモデルも在庫しているかもしれません。
興味のあるあなたは一度覗いてみてください。
今回は、珍しいシンガポール軍の古い迷彩服を分析しました。
次回は、ちょっと趣向を変えて各種資料について分析したいと思います。
お楽しみに!
参考:他のシンガポール軍迷彩服はこちらです。⬇︎
その他の東南アジア国の迷彩服はこちらです。
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読んでいただき、ありがとうございました。