今回は、1990年代の韓国軍迷彩ユニフォームを分析します。
以前分析した韓国陸軍砂漠用迷彩フィールドジャケット(デザートリーフパターン)と同じ迷彩が使用されています。
でも官給品ではないようですね。
実際に兵士んが使用していた中古品ですが、程度は良好ですよ!
目次
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1 韓国軍砂漠用迷彩ユニフォーム(デザートリーフパターン・PX品?)とは?
多くの植民地を擁するイギリスは、少なくとも大戦中から砂漠専用の装備を整えていました。
でも自国に砂漠がない国も多く存在していてたことから、各国においては砂漠専用の装備を開発する必要性もありませんでしたね。
ところが湾岸戦争とそれに続くイラク戦争、そして戦後のPKO活動に参加した国では、やむを得ず砂漠用迷彩服などを開発せざるを得ませんでした。
現在では北欧国ですら砂漠用の迷彩服を開発・支給していますね。
当然、韓国軍も開発していましたよ。
今回のモデルは、韓国軍の砂漠用迷彩ユニフォームになります。
迷彩パターンは他国と同様に既存の森林用に開発していた迷彩を改良したもの…と思っていましたが、僅かな違いがありましたよ。
さてさて、それはどんな砂漠用迷彩ユニフォームなのでしょうか?
今回は、韓国軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
シャツ
前面
背面
前面裏側
首元のフラップに注意。
背面裏側
襟周りレイアウト
襟は開襟です。
襟元のフラップ使用時の状況
首のフラップ
韓国軍のシャツにはよくある装備ですね。
前合わせはボタンのみ
タグ
民生品ですね。
(PX品でしょうか?)
エポレット
僅かにテーパーの付いたクサビ型
ボタンで開閉。
ネイムタグと何かの記章
胸ポケット
ボタンで開閉。
中央にプリーツ付。
袖
僅かにテーパー付。
袖口はボタンとタブで調整可能。
左袖口のタブは解れていました。
全体的に縫製は甘いようです。
背面のヨーク
ボタンは肉厚のアメリカ軍タイプ
濃いカーキのプラスティック製。
襟章
階級章ですね。
中士さんのようです。
おそらく空挺記章
HALOとスキューバダイビング資格章でしょうか?
トラウザーズ
前面
背面
前面裏側
背面裏側
前面裏側のポケット内側生地
背面ポケット内側生地
各ポケット内側生地はカーキの平織り。
ポケット口の縫製も甘いですね。
(しかも不正確。)
前合わせはホックとジッパーです。
ジッパー
刻印は「VIP」
明るいオリーブ色に塗装。
裏面は「ZIZI」?
ホックの刻印
左側面レイアウト
腰ポケット
ヒップポケット
オープンタイプです。
膝カーゴポケット
ボタンで開閉。
ポケットフラップの前縁は縫い付けられていません。
ポケット下の汚れ。
この感じ…銃のカーボンかも?
裾
僅かにテーパー付。
股間の裁断
背面の生地が前面まで廻り込んでいるデザイン。
着用例
(今回のモデルではなく官給品かもしれませんが…。)
おまけ
今回のモデルの上に着用する同時期のフィールドジャケット
(タグ、パッチ類全て取り外した状態。)
フィールドジャケット各部のサイズ
肩幅 約46cm
身幅 約58cm
着丈 約77cm
袖丈 約59cm
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3 その特徴とは?
迷彩は、生成りに近い薄いベージュの生地に、生地よりやや濃いベージュ、キャラメルブラウン、ブラウンを用いて、葉や雲のようなパターンをプリントしてあります。
一見、かつて韓国軍が使用していた森林用リーフ(ウッドランド)パターンに似ていますが、パターンの細部を見ると別物であることがわかります。
迷彩比較
今回のモデル
1990年代韓国陸軍迷彩フィールドジャケットリーフ(ウッドランド)パターン
似ているパターンはありますが、細部が違っていますね。
最も明るい生地色(ベージュ)と2番目に明るい濃いベージュの色調差が少ないため、遠目には3色迷彩に見えるのが特徴です。
またデザート(砂漠用)迷彩としてはコントラストが強いですね。
生地は薄いコットン/ポリエステルのツイルで、軽量かつ通気性が良いです。
反面生地としては少々強度が心許ない印象もあります。
デザインは、シャツがエポレット付き、胸ポケット×2でポケット中央にはプリーツ付。
トラウザーズは、腰ポケット×2、ヒップポケット×2、膝カーゴポケット×2で、フロントはジッパーとホックで留める戦闘服としては珍しい仕様ですね。
全体的な縫製は、少々雑で不正確、しかも強度も足りないようです。
今回のモデルは製造業者のタグしかないことから、おそらく民生品の私物だと思われますが、この仕立ては少々納得いかないですね。
(価格は不明ですが、この仕立てで高価でしたらボッタクリですね。)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1990年代
製造場所 韓国
契約会社 韓国
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 不明
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
シャツ
肩幅 約45cm
身幅 約55cm
着丈 約77cm
袖丈 約60cm
トラウザーズ
ウエスト 約38cm
着丈 約104cm
股上 約29cm
股下 約74cm
裾幅 約23cm
状 態 中古上品
官民区分 民生品
入手場所 東京のイベント
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルは(おそらく官給品も)、洗濯を繰り返していくと生地がだんだん白くなっていくため、よりコントラストが強くなってきますね。
岩や石の多い砂漠はともかく、砂しかない砂漠では少々目立ってしまうかもしれませんね。
(暗視眼鏡による見え方も問題があるかも?)
また、砂漠用迷彩の使用色として世界の常識である「デザートピンク」を一切用いていないのも少々疑問があります。
とはいえ先進的な考えを持つ韓国軍なので、他国とは違う新しいコンセプトがあるのかもしれませんね。
それはともかく一着の迷彩服としてみるなら、実戦やサバイバルゲームはともかく、ビビットな配色はファッションに特化して使用するのも面白いかもしれませんね。
…ところが一時期、大手通販サイトでも普通に取り扱われていた韓国軍デザート(砂漠)用装備ですが、現在では極端に品薄になってしまいました。
(元々少数生産品だったのかもしれません。)
探しているあなたは、韓国装備に強い大阪の「C店』などの実店舗や、国内のオークションをチェックしてみましょう。
私は官給品のユニフォームを探してみたいと思います。
今回は韓国軍の砂漠用迷彩ユニフォームを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
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参考:韓国軍砂漠用迷彩フィールドジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
他の韓国軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のデザート装備に関する記事はこちらです。
各国軍の迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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