今回は、2010年代のスペイン陸軍迷彩ユニフォームを分析します。
以前分析したスペイン陸軍迷彩ユニフォーム(砂漠用)の原型ですね。
日本でも効果の期待できる迷彩が特徴です。
中古品で一部欠品がありますが、ジャケットが中古上品、トラウザーズは極上品ですよ!
目次
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1 スペイン陸軍迷彩ユニフォーム(デジタルマルチカム)とは?
一説には、世界で初めての迷彩(複数の色調で構成された偽装を目的とした)生地を用いた個人装備は、1929年のイタリア軍テントとされていますね。
以来ドイツを中心として世界各国で迷彩装備が研究開発されて現在に至りますが、各国軍や研究者にとって永遠ともいえる一つのテーマがあります。
それは「どんな地域で活用できる一種類の迷彩」を開発することです。
(勿論、積雪地は除きますが…。)
今回のモデルは、そんなコンセプトに基づき、スペイン軍が採用した最も新しい迷彩ユニフォームになります。
一部でどこかの国のコピー(?)迷彩を採用していたスペイン軍でしたが、今回のモデルはオリジナルのようですよ!
さてさて、それはどんな迷彩ユニフォームなのでしょうか?
今回は、スペイン軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
ジャケット
前面
左右対称なデザインです。
中古品なので褪色が著しいですね。
背面
迷彩パターンは、横に流れるのが特徴ですね。
一見、アメリカ軍のマルチカムに似ていますが、全くの別物ですね。
前面裏側
背面裏側
襟周りレイアウト
襟裏にはマジックテープがあって…
襟を立てることができます。
今風ですね。
前合わせはボタンのみです。
タグは合計三枚ありますが…全て印字消失でした。😭
肩のステッチ。
裏側には補強生地が。
この中には薄いパット(おそらくウレタン?)が入っています。
背面裏側のアクションプリーツ生地
胸ポケット
急な角度がついています。
フルスパンのマジックテープで開閉。
ポケット本体にプリーツ付。
左胸のネイムタグ(?)
ボタン
ODのプラスティック製で、両面が使用できるソロバンの駒型。
袖
緩いテーパー付き。
袖ポケット
こちらもフルスパンのマジックテープで開閉。
プリーツもありますね。
肘の補強生地
腕の2/3周ほどをカバーする大面積。
袖口はボタンで開閉。
マチはありません。
左袖口のボタンは購入時から失われていました。😭
背面のアクションプリーツ
トラウザーズ
前面
中古極上品で褪色は殆どありません。
やはり左右対称なデザインですね。
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみ。
ウエスト背面
ベルトループは細身で、やや太いベルトを通せます。
タグ①
タグ②
可愛いデザイン。
タグ③
手書きの番号。
タグ④
プリントされた番号。
ウエスト内側にはサイズ調整ストラップあり。
ボタンで開閉。
左側面レイアウト
腰スラントポケット
膝カーゴポケット
ボタンで開閉。
ポケットフラップ前縁は縫い付けられています。
ポケット本体にはプリーツあり。
臀部の補強生地
裾は緩いテーパー付き
膝の補強生地は前面に縫い付けられています。
裾のドローコード(テープ?)は裏側に出ています。
出口はボタンホールタイプ。
ブラウンのHBT(ヘリンボーンツイル)のテープ。
ポケットのボタン(大)
ODのプラスティック製でカナディアンタイプ。
前合わせのボタン(小)
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3 その特徴とは?
迷彩は、ライトグリーンの生地に、それを一部斑点状に塗り残しながら、カーキ、ブラウン、オリーブグリーン、タン、ブラックを用いて水平方向に流れる細い雲型をプリントしてあります。
(都合6色迷彩です!)
一見アメリカ軍が採用したマルチカム( )パターンに似ていますが、各色のエッジ(縁:ふち)が階段状になっていて、一種のデジタル迷彩といえます。
迷彩パターン
繰り返しの間隔が上下左右とも、とても長いですね。
(ジャケット背面)
生地は、コットン、ポリウレタン、ポリアミドのリップストップ(引き裂き防止加工)で、やや厚く少々ゴワゴワしていますが、とても丈夫な印象です。
デザインは、ジャケットがエポレットなし、胸ポケット×2、袖ポケット×2で、各ポケットにはプリーツ付き。
面白いのは両肩にパット(おそら開くスポンジ)を内蔵しているところです。
一方、トラウザーズは腰ポケット×2、膝ポケット×2で、意外にシンプルです。
全体的な縫製は、少々雑ですが強度は抜群な、まるでアメリカ軍物のような仕立てです。
補足で、今回のジャケットは初期型になります。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2010年代
製造場所 スペイン
契約会社 スペイン
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリアミド
ポリウレタン
表記サイズ ジャケット
不明
(日本人のM)
トラウザーズ
2N
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
ジャケット
肩幅 約46cm
身幅 約54cm
着丈 約68cm
袖丈 約59cm
トラウザーズ
ウエスト 約42cm
着丈 約106cm
股上 約30cm
股下 約77cm
裾幅 約22cm
状 態 中古上品
(ジャケット)
中古極上品
(トラウザーズ)
官民区分 官給品
入手場所 千葉の専門店
入手難易度 3(困難)
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スペイン軍 実物 放出品 フィールドジャケット M09ピクセルウッドランドカモ (3Lロング ※表記4L)
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5 まとめ
最初この迷彩ユニフォームを確認した時には、アメリカ軍のマルチカムをコピーしたものだと思いました。
…というのも、過去にスペイン軍はアメリカ軍の各種迷彩をコピーした装備を、普通に採用していたからです。
でも、こうやって官給品を手にすると全く別物であることがわかりました。
なかなか素敵な迷彩ユニフォームですね。
横に流れる迷彩パターンは、停止間のみならず行進間でも効果が期待できそうです。
使える迷彩ユニフォームなのでは?
(ただし日本では少々緑味が足りないかもしれませんね。)
それでも珍しい迷彩ユニフォームなので、スペイン軍リエナクトのみならずサバイバルゲームなどでも使用できそうですよ。
残念ながらこの素敵な迷彩ユニフォームは、現在もスペイン軍で使用されていることから、なかなか払い下げられることはなく、入手は意外に困難です。
それでも国内のネットオークションでは、たまに出品されたりしていますね。
(上下セットでなければ大手通販サイトで見かけることも…。)
探しているあなたは少し待ってみるか、国内外のオークションをチェックしてみましょう!
私は、存在は不明ですが同迷彩のフィールドジャケットを探してみたいと思います!
今回はスペイン陸軍版デジタるマルチカムともいえる最新の迷彩ユニフォームを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20250604更新)
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参考:このモデルを原型としたデザート(砂漠)用のユニフォームに関する記事はこちらです。⬇︎
他のスペイン軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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