今回は、1940年代のスウェーデン軍ウールジャケットを分析します。
第二次大戦中から使用されていた装備品ですね。
以前分析したコートと同様に、とてもリッチなウールが使用されています。
まさかのデッドストックですよ!
目次
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1 スウェーデン軍ウールジャケット(6ポケットタイプ)とは?
ミリタリー(…だけではありませんが国が管理する物品全般ですね。)界隈では、その国の軍隊が使用した中古品や装備の改変で発生した余剰品を、激安で民間業者や個人に売り渡す場合があります。
そんな物品を、英語では「surplus」、日本語では「払い下げ(品)」「軍放出品」などと呼ばれていますね。
衣類のみならず、各種装備や場合によっては特殊車両、果ては航空機までその対象となっていますよ。
(海外では、なんと戦車や戦闘機も!羨ましいですね!…買えませんが!😅)
これらの中古品や余剰品は・まだまだ使用できたり、少しの修理で使用可能な物もあり、一般の方でも多いに利用されていますね。
スウェーデン軍も払い下げについては、とても徹底していますよ。
新しい装備が開発・支給されるようになると、それまで使用していたり保管していた旧式の装備は、例えそれが未使用品でも、段階的に払い出したりしています。
今回のモデルは、既に使用しなくなった古い衣類ですが、かつて大量に払い下げられて日本にも数多く輸入されたジャケットです。
開発は1930年代で、重厚かつクラッシックな造りから、日本でも大人気でしたね。
また本家スウェーデン軍用としてではなく、全く別の用途でも使用されましたよ!
さてさて、それはどんなウールジャケットなのでしょうか?
今回は、スウェーデン軍装備マニアのみならず、この冬使える重厚なジャケットをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
脇の生地に注意!
バックポケットの生地は、ややブラウン系。
前面裏側
上半身には、ライトブラウンのコットン製ライニングあり。
背面裏側
襟周りレイアウト
襟に兵科章が縫い付けられているモデルもあります。
最頂部のボタンは襟で隠れていました。
前合わせはボタンのみ。
僅かですが、ストームフラップ(ウインドシールド)がありますね。
ライニングに押されているスタンプ
1945年度契約品です。
メーカータグ
胸ポケット
中央にプリーツ付き。
腰ポケット
ボタンとループで開閉
よく見るとループは二段階に留められるようになっていますね。
背面裾のバックポケット
ボタンで開閉
袖
立体裁断で肘から下にややテーパー付き
脇の通気生地
ここだけはコットンですね。
両脇にありますが、ウール生地ではないので見た目に違和感がありますね。
タイナーの裾は開放されています。
左胸の内ポケット
ループとボタンで開閉
裾のポケット生地にある小ポケット
左右にあります。
ループとボタンで開閉
(ボタンはアルミ製)
ポケットのボタン(小)
前見頃のボタン(大)
ボタンは全て反射防止加工済み。
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3 その特徴とは?
生地はグレイグリーン(ある種のマニアには、フィールドグレイ…の方が通りが良いかも?)の厚いウール製で、重量があります。
ウールはフェルトタイプで、保温力に加えて防風性能も高いですよ。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケット×3、バックポケット×2です。
何故かバックポケットの生地が、ややブラウン系のものを使用していますよ。
(他の生地と同色のモデムもあり。)
この時代から、他国に先駆けてバックポケットを採用していたのは凄いですね。
全体的な縫製は、厚いウールを使用していながら正確かつ丁寧で、高い技術で仕立てられていますよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1945年
製造場所 スウェーデン
契約会社 スウェーデン
製造会社 〃
材 質 ウール
コットン
表記サイズ 96
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約74cm
肩幅 約45cm
身幅 約56cm
袖丈 約57cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
今回のモデルは、そのデザインが第二次大戦後期のドイツ武装親衛隊制服に似ていることから、一部を改造しその代替品として使用される場合がありましたね。
一種の官給品改造モデル品ですが、よくできていたような気がしました。
(今から思えば苦肉の策だったのかも?)
それはともかく、実際にこのジャケットを着用するとしっかりしていて暖かく安心感がありますね。
バブル期に流行したミリタリー風のスーツ(でしたでしょうか?)よりも、よりカッコ良いですね。
(官給品なので当然ですが。)
ただ脇のコットン生地(通気が目的)は、後から見ると少々目立ってしまいますね。
ファッションで使用するあなたは、コットン生地の部分をウールで作り直して別に通気口を開けた方が良いかもしれません。
(この状態で無問題のあなたは無改造で。)
さて今回のモデルですが、古い製品ながら現在でも入手可能です。
探せばデッドストックも見つかるかもしれませんよ。
(ただしサイズは圧倒的に日本人男性のLが多いですね。)
しかし年々減ってはきていますので、探しているあなたには早めの入手をおすすめします。
セットで使用するトラウザーズも販売されていますが、裾が特徴的なので使用方法をよく考えて購入しましょう!
今回は、スウェーデン軍の古いウールジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20240227更新)
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参考:他のスウェーデン軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣料に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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