
今回は、1960年代のスイス陸軍ウールサービスジャケットを分析します。
以前分析したスイス陸軍ウールサービスジャケット(初期型・1960年代)より前に採用されていたモデルですね。
袖に大きな特徴があります。
実際に兵士が使用していた中古品ですが、程度は極上ですよ!
目次
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1 スイス陸軍ウールサービスジャケット(グレイ・メルトン・ターンバックカフス・後期型)とは?

個人的に大好きな装備で、当ブログでも各年代のモデルを記事にしているスイス陸軍ウールサービスジャケット(制服)。
最新型を除き、なかなか精悍なデザインが特徴でしたね。
今回は、そんな「素敵」なスイス陸軍ウールサービスジャケットの中でも、大戦後すぐに採用されたモデルになります。
そこはかとなくクラッシックな雰囲気漂うデザインが魅力的な一品です
さてさて、それはどんなウールサービスジャケットなのでしょうか?
今回はスイス軍装備マニアのみならず、冬用の暖かく個性的なジャケットをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
袖が折り返されていますね。

背面

前面裏側
胴体部分にはコットン製のライニングがあります。

背面裏側

襟周りレイアウト
グレイミックスのウールメルトン生地が素敵ですね💕



エポレット
テーパー付きのクサビ型

胸ポケット
ポケットフラップはありますが、開閉用のボタンなどはありません。


ポケット内側生地は、入り口はウールながら内部はライニングと同じですね。

ウエストのベルトキーパー(フック)
丁寧に縫い付けられています。


腰ポケット
胸ポケット同様、こちらもボタン等はありません。


ポケット内側生地も胸ポケットと同じです。

袖
ほぼストレート。


袖口
袖口は折り返して異ブランケッ状態が標準の「ターンバックカフス」です。

折り返し部を伸ばしてみると…

縫い合わせの部分が表に出ていました。
折り返して使用することを前提に製造されていますね。

肩にはパッドを内蔵。

内ポケット
右裾前面裏側にあります。
ボタンとループで開閉。
おそらくファーストエイドドレッシング(救急包帯)入れだと思われます。

ライニングにあるスタンプ①
血液型のようです。

ラインングのスタンプ②
サイズでしょうか?

ライニングのスタンプ③
ウエストにあるベルトキーパー(フック)裏側にあります。
製造所と製造年度でしょうか?

ライニングのスタンプ④

生地の端末は処理なし。
ウールメルトンなので問題ないのでしょうか?

フロントのボタン(大)
グレイグリーンのプラスティック製で平らなタイプ。

エポレットのボタン(小)
こちらもグレイグリーンのプラスティック製。

内ポケットのボタン
濃いグリーンのプラスティック製。
イギリス軍タイプの皿型ですね。

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3 その特徴とは?
ウール生地は、濃淡数色のグレイミックスメルトンで、厚く防風・保温性能が高そうです。
後年のモデルよりもやや濃い色調ですね。
デザインは、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケットで、肩には肩パッド入りです。
特筆すべきは袖口で、いわゆる「ターンバックカフス」と呼ばれる、折り返しがついているところです。
古い時代のウール礼服などにみられるデザインですね。
今回のモデルは、ボタンが全てプラスティック製の後期型になります。
(初期型はやや大きい金属製ボタンです。)
また初期型にあった背面のベルトは省略されていますね。
デザイン比較
今回のモデル
前面

背面

初期型
前面
やや大きい金属製ボタンに注意。

背面
ウエストのベルトに注意。


ベルトはボタンで調整可能。
ジャケットの内部に通じるベルトというのもあまり見かけないデザインですね。

全体的な縫製は、厚いウール製品ながら正確かつ丁寧で、高い技術を用いて仕立てられていますよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1968年
製造場所 スイス
契約会社 スイス
製造会社 〃
材 質 ウール
コットン
表記サイズ 60?
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約51cm
身幅 約63cm
着丈 約75cm
袖丈 約67cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の古着屋
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
袖を折り返すデザインは、はるか昔から存在していますね。
中には折り返した袖に刺繍をしてファッションの一部としている例もありますよ。
でも今回のモデルの折り返しは、手の防寒が目的だと思われます。
(大戦中のドイツ軍ウールコートなどでも例がありますね。)
現在では女性もののコートなど以外では忘れ去られたデザイン…になっていますが、今回のモデルは軍服というのもあって、とても特徴的ですよね。
スイス軍リエナクト以外にでも、積極的にファッションに使用してみるのはいかがでしょうか?

面白いことに今回のモデルの初期型は、現在2点ほど国内のオークションに出品されていますね。
でも後期型は、ネットショップも含めて見かけることがありません。
それは、おそらく今回のモデルが採用されてすぐに、次へモデルチェンジしたからではないでしょうか?
…というのも、今回のモデルに使用されているプラスティック製ボタンが、スイス陸軍ウールサービスジャケット(初期型・1960年代)に使用されているものと同じだからです。
また契約年度が近い(今回のモデルがより新しい契約品のですが…😅)のも根拠ですね。
真実は不明ですが、おそらく日本でもその辺りの経緯をご存知の方がいらしゃるでしょう。
いつかご教示願いたいですね。
今回は、クラッシック的なデザインが魅力のスイス陸軍ウールサービスジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20251024更新)
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参考:他のスイス軍ウールサービスジャケトに関する記事はこちらです。⬇︎
他のスイス軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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