今回は、2000年代のイギリス軍空挺迷彩スモックを分析します。
どうやらDPM生地を用いた最終型のようです。
既に本国イギリスでは、MTPの空挺スモックに更新されていますね。
DPMマニアとしては、とても悲しいところです。
(時代ですね。)
それはともかく、今回のアイテムも中古品ですが程度は極上ですよ!
目次
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1 イギリス陸軍空挺迷彩スモック(DPM・最終型)とは?
デニソンスモックから始まるイギリス軍空挺迷彩スモック。
空挺部隊専用の迷彩服ですね。
(大戦中は一部の狙撃兵も使用)
驚くことに、迷彩生地がDPMになっても、デザインは大きく変わっていませんね。
(伝統を大切にするイギリス軍らしいです。)
それだけイギリス軍の空挺部隊にマッチした戦闘服だったということでしょうか?
このブログでは、これまでいくつかの官給品空挺迷彩スモックを分析してきましたが、やはり一般兵科の迷彩スモックとは一味違うデザインが魅力でしたね。
加えて迷彩生地がDPMというのも、最強の組み合わせだったと言えるでしょう。
今回のモデルは、一般的な空挺迷彩スモックなのですが、DPMの生地が大きく変わっていました。
いえいえ迷彩パターンではありませんよ。
生地のプリント方法が違っていたのです。
さてさて、それはどんなDPM生地を用いた空挺迷彩スモックなのでしょうか?
今回は、イギリス軍空挺部隊マニアのみならず、野山で使える効果的な迷彩服をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
前面裏側
なんと生地自体がタンに染められていますね。
そして生地の色に少々違和感を感じます。
まるでモデル品のようですね。
背面裏側
ライニンングはオリーブグリーンのコットンポプリンです。
一部にしかライニングのない、いわゆる「ハーフライン」ですね。
襟周りレイアウト
襟はジッパーで立てることができます。
前合わせはジッパーのみです。
タグ
エポレットは僅かにテーパーの付いたラウンド型です。
胸ポケット
角度がついていてダットファスナーで開閉。
ポケット口には折り返しがあります。
腰ポケット
こちらは胸ポケットと逆に角度が付いています。
ダットファスナーで開閉。
前身頃のテイルピース用ダットファスナー
三段階にサイズを調整できます。
ダットファスナー表面はブルーイング(黒染め)
袖
強いテーパーが付いています。
袖のニット
ニットは縫い合わせタイプで、手首がとてもタイトです。
左袖ポケット
ボタンで開閉
右袖ポケット
こちらはダットファスナーで開閉。
袖の後ろ側にあります。
イギリスの国籍パッチ
エポレットが身体の後ろ側にありますね。
背面裏側裾には、ライニングの一部でポケットが作られています。
(左右にあり。)
ウエストのドローコードは左右で調整するタイプです。
デニソンスモックから続く伝統の内ポケット
襟の裏にはフード取り付け用のボタンあり。
背面のテイルピースを展開したところ。
股間を通して、前面裾裏側に留めて使用します。
これは風で裾が捲れ上がらないようにするのが目的です。
ジッパー
刻印はよく官給品が使用するメーカーのものですね。
ジッパーは全てブルーイング(黒染め)です。
今回のモデルは、ジッパーの生地がOD(オリーブドラブ)でした。
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3 その特徴とは?
迷彩は、タン(またはダークイエロー)の生地にグリーン、ブラウン、ブラックを用いて、刷毛で丸く塗ったようなパターンをプリントしたいつものDPMです。
じつは、以前のDPM生地は、いずれも白色の生地に4色をプリントしていました。
でも今回は予めタンに染めた糸で生地を織って、その後に3色をプリントしています。
これは、一般兵科のDPMスモック最終型と同じ迷彩生地ですね。
(合理的ですが、なんか味気ないように感じるのは、私だけでしょうか?)
生地はそれまでのモデルと変わらず、防風織されたコットンで、肌触りの良い上質なものです。
ライニングは、裏側全面ではなく、一部しかないいわゆるハーフラインですね。
デザインは、通常の空挺スモックと変わりません。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、袖ポケット×2、内ポケット×4で、伝統のテイルピースも付いています。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、イギリスらしい仕立てです。
今回のモデルはサイズが身長170センチ、胸囲88センチの兵士用なのですが、胸囲104センチの私でも普通に着用できました。
むしろ袖丈や着丈も、170/96よりジャストフィットでしたね。
(やはり空挺スモックは、ワンサイズほど大きくデザインしているようです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2010年代
製造場所 イギリス
契約会社 イギリス
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 170/88
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約75cm
肩幅 約49cm
身幅 約58cm
袖丈 約60cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 海外のオークション
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
まさか今回のモデルが、DPMの最後のモデルになるとは思ってもいませんでした。
(入手できて良かったです。)
迷彩生地はこれまでのモデルと違っていますが、裏面はともかく迷彩側はあまり気になりませんね。
何よりDPMの迷彩効果は素晴らしいです。
森林地帯は当然、場合によっては市街地でもある程度の効果を発揮しますよ。
サバイバルゲームは勿論のこと、狩猟、野鳥観測には、実力を発揮できると思いますね。
また、イギリス軍空挺部隊マニアには、欠かすことのできないアイテムと言えます。
実用にも使えて、歴史の重みも感じる迷彩服ですね。
残念ながら、今回のモデルは最終型にも関わらず品薄状態が続いています。
(イギリス軍空挺部隊装備は全般的にそうなのですが…。)
日本ではまず見掛けません。
でも海外のオークションなら、比較的多く出品されていますよ。
(しかも中古品なら意外にも日本より安価な場合が多いです。)
探しているあなたは、ちょっと覗いてみましょう。
(気長に待つことができるなら、後日今回のモデルを国内のオークションに出品予定です。)
私はP68の迷彩生地を用いた、最も最初のDPM空挺スモックを探してみたいと思います。
今回は、伝統あるDPM空挺迷彩スモックの最後を飾るモデルを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231112更新)
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参考:他のイギリス軍空挺装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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