今回は、1970年代のアメリカ空軍防寒フライトジャケットN-3Bを分析します。
以前もN-3Bを分析しましたが、今回のモデルは、それ以前のモデルを一部を改造したものになります。
そのカラーや生産数の関係から、日本では一部で大人気のN-3Bですね。
今回は中古品ですが、このモデルにしては程度は良好ですよ!
目次
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1 アメリカ空軍フライトジャケットN-3B(MODIFIDE・6279Hオリーブグリーン)とは?
大戦中のB-3などと同様、ヘビーゾーンの温度帯(−10℃以下)を担当するフライトジャケットN-3B。
当初はナイロンのシェルをもつジャケットでした。
とても暖かいジャケットだったのですが、ナイロン繊維が熱に弱いという問題が顕在化したことにより、シェル(外皮)の生地を変更する必要性に迫られました。
また、シェルのカラーもセージグリーン(とは言え、色調に誤差が多いですね。)では、その迷彩効果が疑問視される場合もありましたね。
そこで急遽製造されたのが、今回のモデルです。
デザインは大きく変わっていませんが、シェルの材質とカラーが大きく変わっていますね。
でも、落ち着いた雰囲気がとても素敵なN-3Bですよ!
さてさて、それはどんなフライトジャケットなのでしょうか?
今回は、アメリカ空軍装備マニアのみならず、N-3Bマニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
シェルはオリーブグリーンですが、小物(ボタン、ニット、ドローコード等)がグレイなのが良いですね。
背面
前面裏側
内ポケットはありません。
背面裏側
フード内側にはボアがあります。
前合わせはジッパー、ボタン、最下部のダットファスナーです。
タグ
1972年度契約品ですね。
MODIFIDEは「改造」の意。
このメーカーのN-3Bは品質に定評がありますね。
ジッパー
刻印は「SCOVILL」
フードはかなり頑丈で、床に置くと自立するほどです。
コヨーテファーのモデルです。
(モフモフの毛が可愛いですね💕)
胸ポケット
ダットファスナーで開閉
ポケット内側の生地は、毛布生地(OD)とウール・コットンのパイル(アイボリー)です。やはりハンドウォーマーを兼ねていますね。
腰ポケット
こちらも ダットファスナーで開閉
内側の生地も胸ポケットと同様です。
腰ポケット左右は、黒い三角の皮革で補強されています。
袖
テーパーが付いています。
袖口は内部にニットを装備した二重袖です。
肘の補強生地
大面積ですね。
いつもの袖ポケット
(正式名称はシガレットポケット)
フード頂部の調整ストラップ
ウエストのドローコード
前身頃のボタンは、ボタンループではなく、コードのループで留めます。
メインボタン
グレイのプラスティック製です。
ダットファスナー表面
グレイに塗装されていますね。
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3 その特徴とは?
シェルは、コットンとナイロン混紡の薄い「オックスフォード」と呼ばれているものです。
今回のモデルはカラーがオリーブグリーンですね。
(セージグリーン(かなり明るい色調)のモデルも存在しますよ。)
デザインは、フード付き、エポレットなし、ラグランスリーブ、胸ポケット×2、腰ポケット×2、袖ポケットで、標準的なN-3Bと同じです。
特筆すべきはフードのファーで、今回のモデルはコヨーテの毛皮が使用されています。
後に動物愛護の観点から、毛皮を使用しなくなったので、今となっては貴重ですね。
(天然ファーは、アクリルなどの化繊に比べて、首や顔が痒くなりにくいです。)
まだこのモデルの頃までは、インターライニングがウールとコットンのパイル生地(ポケット内のベージュの生地と同じ)で、ジャケット全体が少々重いのが特徴です。
全体的な縫製は、やはり少々雑ですが、強度は抜群ですね。
特に今回のランサークロージングというメーカーは、高い品質の製品を納入していることで有名です。
今回のモデルは「Mサイズ」ですが、M65フィールドジャケットより、気持ち大きめのサイズ感です。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1972年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
ナイロン
表記サイズ M
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約80cm
肩幅 約53cm
身幅 約66cm
袖丈 約63cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
シェルをオックスフォードに変更したため、火気にはやや強くなりましたね。
カラーもオリーブグリーンになって、それまでのモデルやその後のモデルと比べて、とても新鮮に見えるのも魅力です。
(私は、N-3Bの中でも、このオリーブグリーンモデルが一番好きです💕)
一説には、1960年代と1970年代のごく一時期のみ生産されたとか?
確かに数が少ないのも頷けますね。
ただN-3Bは、圧倒的にナイロンモデルが人気でなので、今回のモデルは場合によっては思わぬ安価で販売されている時がありますよ。
(特にオックスフォードのセージグリーンモデルは不人気ですね。)
オリーブグリーンモデルを探しているあなたは、どちらかというと実店舗を廻ったり、ネットフリマをチェックしてみましょう。
(オークションは、かなりの確率で最終的には高額になります。要注意!)
購入する場合は、袖のニット、各種ボタン、ライニングの擦り切れなどを入念にチェックしましょう。
細身の方は、ワンサイズ小さいモデルでも着用可能かかもしれません。
試着もお忘れなく!
私は、引き続き1960年代契約オリーブグリーンモデルのデッドストックを探してみたいと思います。
今回は、伝統的なフライトジャケットN-3Bシリーズの中でも特異で希少なモデルを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240305更新)
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参考:他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍のフライトジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
ベトナム戦争における関係各国軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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Twitterで見つけました!
助かったฅ•ω•ฅニャ 😊👏✨🔛
— mikimaruJPⅡ🇯🇵🌸😼😸😽💕 (@mikinekojp1) 2020年8月7日
🎥via: @ viralhog/IG 🐈 pic.twitter.com/Idxp52Ht1i
無事でよかった!💕
ライダーとドライバーさんGJです。👍
優しさがいっぱいですね。😃
私も困ってる動物や人を助ける存在になりたいです。
読んでいただき、ありがとうございました。
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