今回は、1950年代のアメリカ軍ウールトラウザーズを分析します。
古くは「コンバット」最近では「プライベートライアン」に出演(?)していたトラウザーズの末期型になります。
戦後もしばらく生産されていたモデルですね。
今回のモデルは、程度は良いのですが一部にかなりの汚れがあります。
気分が悪くなる場合もありますので閲覧にはご注意ください。
目次
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1 アメリカ陸軍M45ODウールトラウザーズ(1951年・OD-33・カスタム品)とは?
第二次大戦では、当初多くの国が昔ながらの制服で戦闘をしていた のですが、アメリカ軍は違っていました。
当時の主力としては、画期的なM41フィールドジャケット、ウールシャツといういで立ちで、動きやすく各種徽章なども必要最小限でしたね。
そしてボトムにはシンプルなウールトラウザーズを着用していましたよ。
それは独特の色調から「マスタードパンツ」と呼ばれていましたね。
最近の映画「プライベートライアン」でも主人公以下ほぼ全員が着用していました。
このトラウザーズには、いくつかタイプがありましたが、大戦も終わろうかとする1945年に新しい型が採用されましたよ。
それが今回のモデルです。
実戦配備は少々遅れて、戦争には間に合わなかったようですが、デザインは後のM51ウールトラウザースに受け継がれましたね。
さてさて、それはどんなウールトラウザーズなのでしょうか?
今回は、大戦中のアメリカ軍装備マニアのみならず、ファッションリーダーのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
やはり現代の製品に比べると太いシルエットですね。
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
前合わせのボタン
濃いブラウンのプラスティック製。
M45ウールトラウザーズは、全てこのボタンで統一されていますね。
前合わせボタンホール部は、濃いカーキの生地で補強されていました。
(左右で違う色調の生地が使用されていますね。)
ウエスト内側のサイズスタンプ
M45ウールトラウザーズ以降に多い表記ですね。
その下には契約番号?も。
ポケット内側生地にあるデータスタンプ
1945年度契約品ですね。
右側面レイアウト
ウエスト右にあるコインポケット
ウエスト内側のサスペンダー用ボタン
これも前合わせのボタンと同じです。
腰スラントポケット
使い込まれているので縁が一部解れています。
ヒップポケット
ボタンで開閉。
ポケット裏側はブラウンのコットン生地で補強されています。
ヒップポケット用ボタンは左右とも紛失していました。
ベルトループ
とても念入りに縫い付けられています。
裾は後部が擦り切れていました。
でも元々丈が長いので、裾上げすれば無問題ですね。
ポケット内側の生地はいずれも底部に穴が開いていました。
そして支給された兵士の認識番号も。
股間の補強生地
薄くカーキのツイルでコットン製。
おまけ
1951年度契約品
前面
かなり太いシルエットが印象的ですね。
背面
裾上げのプチカスタム化されています。
両ヒップポケットのフラップに注意。
前面裏側
ポケット内側の生地の汚れが酷いです。
お見苦しくて申し訳ありません。
背面裏側
表記サイズより丈が短いので、大きく裾上げされているようです。
前合わせはボタンのみです。
サイズスタンプ
データスタンプ
1951年度契約品です。
後のM51ウールトラウザーズにも似た表記方法ですね。
右側面レイアウト
前部のコインポケット
オープンタイプです。
スラントポケット
ODのウール生地に、カーキの縫い糸というのが良いですね。
ヒップポケット
ボタンで開閉。
このモデルはポケットフラップ裏側生地が濃いカーキですね。
前合わせのボタンホール部は、カーキの生地で補強されています。
股間にもカーキのコットンの生地で補強
ウエスト内側にはサスペンダー用のボタンあり。
背面はサイズ調整が可能なように仕立てられていますね。
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3 その特徴とは?
生地はウールサージで、意外にガサガサしてます。
軍物に多いODなのですが、かなり茶色味が強い色調ですね。
(本来OD(オリーブドラブ)は、こんな風に茶色が強いものであるとの説もあります。)
デザインは、当時の標準的なズボン(例えばチノパンなど)に似ています。
構成は、前部コインポケット、スラントポケット×2、ヒップポケット×2です。
(大戦中のM37とはポケットフラップが識別点になります。)
全体的な仕立ては、丁寧で正確です。
強度も十分ですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1945年
(おまけは1951年度)
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 ウール
コットン
表記サイズ W32/L33
(おまけはW33/L35)
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
ウエスト 約40cm
股上 約34cm
股下 約78cm
裾幅 約25cm
着丈 約109cm
おまけ
ウエスト 約40cm
股上 約33cm
股下 約64cm
裾幅 約26cm
着丈 約94cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の古着屋
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
終戦後の製品ですが、使用されているウール生地の色調が、大戦初期から中期のトラウザースに似ているため、後のOG(オリーブグリーン)モデルより趣がありますね。
(クラシカルな雰囲気がたまりません!)
M41フィールドジャケットとのコーディネートでも違和感がありません。
代用品として使用できそうですよ!
また太いシルエットは現代のタイトさ優先の各種パンツとは、一線を画したデザインで個性的ですね。
股上が高く膝下がゆったりしているので、タイトなパンツを着用している現代のファッションリーダー様方には違和感を感じるサイズ感かもしれません。
一説には、汗をかいたときにトラウザースが肌に張り付いて脚の動きが悪くなるので、意図的に太くデザインされているとか?
でも私は、他のトラウザース(制服とか)から考えて、当時の標準的なデザインではないかと思っています。
ところで、実際に着用してみると肌触りはともかく、意外に暖かいですね。
まだ気温の低い春先までは重宝しそうですよ。
気をつけなくてはならないのは、今回のモデルのように裾上げや各種改造を施してある物があることです。
(今回のモデルは、ブーツ(またはレギンス(脚絆))を履いたときに最適な裾になるよう裾上げされていました。)
さて今回のモデルですが、ある古着屋さんで購入しました。
面白いことに、オーストラリア、イギリス、ベルギー軍などなど、十把一絡げでアメリカ軍「ウールパンツ」として販売されていましたね。
知ってかしらずか?…ですが、安かったので助かりました。
ある意味良いショップでしたね。
(今もあるのでしょうか?)
勿論、大手通販サイトでも取り扱っています。
購入する場合は、しっかり状態やサイズを確認しましょう!
(あまり人気がないので入手できますよ!)
今回は、アメリカ陸軍のM45ODウールトラウザーズを分析しました。
いやー、軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240910更新)
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参考:アメリカ軍ウールトラウザーズに関する記事はこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
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和菓子にみえるかも?
— 須坂市動物園【公式】 (@suzakazoo) 2021年2月19日
ヒツジのはるとくん
日差しが暖かくてスャァ😪#須坂市動物園#須坂市 pic.twitter.com/BkZBkjyWHZ
画像を見て、きな粉餅が食べたくなりました!
お腹が空いているからかな?
あと4時間。仕事頑張ります!
読んでいただき、ありがとうございました。
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