今回は、2000年代のアメリカ陸軍防寒フリースジャケットを分析します。
一連のECWCS(エキストラコールドウェザークロージングシステム)のうち、ゴアテックスジャケットなどの下に着用するジャケットですね。
今回はDPSC(ディフェンスパーソナルサポートセンター)のいわゆるPX品になります。
中古ですが極上品ですよ!
目次
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1 アメリカ陸軍ECWCS防寒フリースジャケット(3GEN・LV3)とは?
昔の…例えば第1次大戦中のヨーロッパ各軍隊では、寒候期はウールの制服の上にさらに分厚いウールのコートを着用するのが普通でした。
つまり寒い時は、通常の装備の上に一着ほど完全な防寒着を着用するという考え方でしたね。
でもアメリカ軍は、第二次大戦後に「外気温や体感温度に応じてこまかく衣類を重ね着する」というレイヤード(レイヤリング)システムを採用しました。
(概ねM43フィールドジャケット辺りから模索し始めたようです。)
そして第二次大戦、朝鮮戦争を経て開発されたのがECWCSです。
(一説には、全てのシステムを使用すると、−50℃でも耐えられるとか?)
その最も外側を担当するのは、防風機能や通気性を確保しながらも雨を通さない迷彩ゴアテックスパーカーでしたね。
この下に単体でも着用できる、専用のライナージャケットも開発されましたが、これはかなり問題点の多い物でした。
(中間のサイズがなかった上に、材質は時間とともに劣化して粉になるという代物でしたね。)
そのジャケットの欠点を改良し、新しく開発されたのが今回のモデルです。
それまでの各種ライナーやライナージャケットに比べて、性能や取扱やすさは格段に向上していますよ。
さてさて、それはどんなフリースジャケットなのでしょうか?
今回は、この冬使える個性的な防寒着をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
前面裏側
背面裏側
タグ①
タグ②
2003年度契約品です。
タグ③
DSPC品です。
襟周りレイアウト
襟はジッパーで立てることができます。
ジッパーは上下から開くダブルジッパーです。
腰ポケット
角度がついていてジッパーで開閉
脇の通気スリット
大きくジッパーで開閉できます。
袖
ややテーパー付き
袖口はゴムを内蔵
調整用のタブあり。
袖の肘側には補強生地あり。
内ポケットはメッシュで、ポケット口にはゴムを内蔵しています。
ジッパーは無刻印。
右胸ネームタグ&階級章用マジックテープ
単体で着用しても作戦できそうですね。
所属パッチ用マジックテープ
裾のドローコード(ゴム紐)とロック。
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3 その特徴とは?
生地はグレイグリーンのポリエステル製マイクロフリースで、軽量で暖かいです。
(触ってるだけで温もりを感じますよ!)
デザインは、上述してあるように単体で着用できるようになっているのが特徴です。
構成は、エポレットなし、腰ポケット×2、内ポケット×2でシンプルですが、肘には補強生地があってある程度の作戦活動ができる設計です。
前身頃はジッパーがあって、頂部まで上げることによりタートルネックにできますね。
また、ゴアテックスパーカーと同様に、脇には大きく開く通気スリットがありますよ。
(これで蒸れる日も安心!)
全体的な縫製は、やや雑ですが強度は十分です。
因みに「GEN 3」は第3世代、「LV3」はレベル3のことになります。
(現在LV7まで確認されていますね。)
今回は陸軍のACU用にグレイグリーンですが、同様のシステムで海兵隊用のコヨーテブラウン、海軍用のブラックなどもありますよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2003年代
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 ポリエステル
表記サイズ M
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約73cm
肩幅 約45cm
身幅 約60cm
袖丈 約60cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
想定では−50℃くらいまでをカバーすると言われるECWCSですが、今回のジャケットはそこまで耐えられる物ではありません。
(中間くらいの温度帯対応のようです。)
単体では初冬、上にゴアテックスパーカーやM65を着用すると、日本の真冬でもなんとかなりそうですね。
(北海道や高地を除く。)
普段使いに丁度良いですよ!
伝統のウールパイルなどのライナーやウールコートなども趣があって良いですが、より軽量に、より機能性を求めるあなたに向いているジャケットと言えます。
また単体で使えることを利用して、部屋着として使用するのも、ミリタリーハートに響くものがあります。
(イギリス軍フリースジャケットと今回のモデルは、私の冬のレギュラーアイテムです!)
ただ、洗濯には要注意です。
(洗濯機で洗えますが、毛玉ができやすいですね。)
当初日本で紹介された頃は、この「GEN 3・LV3」でも数万円していましたが、現在は価格が下がっています。
ある意味、使える防寒着を入手するチャンスかもしれませんね。
この冬のアイテムに、あなたも如何ですか?
今回は、暖かく個性的で、本当に使える防寒フリースジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231207更新)
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参考:他のアメリカ軍の野戦用防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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