今回は、1990年代のアメリカ陸軍CVCカバーオールを分析します。
以前分析したモデルは標準タイプでしたが、今回はデザート(砂漠)バージョンです。
カラーが変わるだけで、印象もガラッと変わりますね。
今回のアイテムもデッドストックですよ!
目次
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1 アメリカ陸軍CVCカバーオール(タン・砂漠用)とは?
CVCとは「コンバット・ビークル・クルー」の略で、戦闘車両乗組員のことを指します。
つまり今回のモデルは、戦車や装甲車などの、車長、火砲操作員、通信兵などが着用するカバーオール(ツナギ)なんですね。
近代的な火砲を備えた戦車や装甲車が戦場に登場したのは、概ね第一次大戦くらいからですが、やはり当初から専用の特殊な衣類が支給されていましたよ。
また、第二次大戦中のドイツ軍では、戦車兵はパイロットと同じくらいのエリートということで、当初ブラックのウール制服で搭乗していました。
(敵狙撃兵の格好の的だったという説もありますが…😓)
中でもイギリス軍の戦車兵用カバーオールは、異常なほどリッチな装備が有名でした。
(オランダ陸軍戦車兵用カバーオール参照)
一方アメリカ軍も、1970年代から専用の衣類の研究を進め、1980年代に今回のモデルの原型が開発されました。
開発時に参考にしたのは、アメリカが世界に誇るパイロットスーツでしたね。
中東戦争などの教訓から、難燃繊維を用いた衣類が乗員の生存製を高めるという情報を基にしたようです。
今回のモデルは、そうして開発されたCVCカバーオールの中でも、砂漠や乾燥地帯用に開発されたモデルになります。
戦車兵とはいえ、戦車が破損した場合には、搭載機銃などによる地上戦闘もあり得るので、より目立ちにくいカラーの衣類を着用するのは当然かもしれませんね。
さてさて、それはどんなカバーオールなのでしょうか?
今回は、アメリカ軍装備マニアのみならず、他人と違うカバーオールをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体前面
前面上半身
動体中央部が変色しているように見えますが、レンズのイタズラです。
前面あ阪神
全体背面
背面上半身
背面下半身
前面上半身裏側
白いレスキューハーネスが目立ちますね。
前面下半身裏側
背面上半身裏側
背面下半身裏側
襟周りレイアウト
タグ①
タグ②
なんと1991年度契約品です。
でも湾岸戦争には間に合わなかったかもしれませんね。
襟はチンストラップで立てることができます。
胸ポケット
パイロットスーツに似ていますね。
ウエストにはゴムを内蔵
腰スラッシュポケット
膝ポケット
ふくらはぎポケットと足首ジッパー
マチはありません。
メインのジッパーは上下から開くことのできるダブルジッパーです。
刻印は「SCOVILL」
左腰にある各種コードを通すループ
左袖ポケット
やはりシガレットポケットなのでしょうか?
表面にペンポケットあり。
袖
四角い肘の補強生地
手首はジッパーで開閉
黒いダットファスナーは、専用の防寒ライナー用。
ウェスト
マジックテープで開くことができます。
そしてヒップ左右には垂直のジッパーがあって…
ジッパーを下げることにより、ヒップを解放させることができます。
これでトイレも無問題?
臀部には円形の補強生地あり。
背中のスリットを開けると、レスキューハンドルが出てきます。
全てのジッパーは「SCOVILL」
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3 その特徴とは?
生地はデザートピンクのアラミド(ノーメックス)で、通気性が良いですが、肌触りはガサガサしていますよ。
ナイロン系なので吸水性に乏しく、汗をかくと少々不快です。
デザインは一見、アメリカ軍の各種パイロットスーツに似ていますね。
でも、ウエスト、袖口、裾などにゴムが内蔵されているのが大きな特徴です。
構成は、エポレットなし、胸ポケット×2、腰スラッシュポケット×2、膝ポケット×2、ふくらはぎポケット×2です。
勿論、股間から上半身をカバーするレスキューハーネスを装備していますよ。
そして背中のスリット内には、レスキューハンドルがあります。
(これで動けない乗組員を引っ張り上げます。)
今回のモデルの縫製は、いつものアメリカ官給品と違って、丁寧で強度も十分です。
メーカーでこうも違うのか…と驚いています。
(よく見かけるイス◯テックス社製は購入しない方が良いのかも?)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1991年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 アラミド
(難燃ナイロン)
表記サイズ M-S
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約150cm
肩幅 約47cm
身幅 約62cm
袖丈 約63cm
ウエスト 約48cm
股下 約69cm
裾幅 約15cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 沖縄の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
今回のモデルではないですが、ODの一般的なタイプを着て、会社の敷地の草刈りをしたことがあります。
夏でしたが、通気性は抜群でしたよ。
しかし、汗を吸わないのと肌触りがやや悪いので少々不快でしたね。
今回のモデルも同じ材質なので、体感的には同様のようです。
でも難燃繊維製なので、キャンプなどの火気を使用する場合には、より安全な衣類と言えますね。
また、今回のモデルはODではなくデザートピンク(見方によってはタン?)なので、軍物はちょっと…と腰が引けてしまう方にも普通に使ってもらえそうです。
問題はその数です。
通常のODモデルより、圧倒的に少ないですね。
しかも現在はACU(アメリカ陸軍デジタル迷彩)に変更されているとか?
もしかしたら、とても短い期間に製造されたものかもしれませんね。
…だとしたら、まずはこのモデルから入手するべきなのかも。
(現在なら、まだデッドストックが入手可能ですよ! )
今回は、アメリカ陸軍CVCカバーオールの砂漠用を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240323更新)
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参考:他のアメリカ軍戦闘車両乗組員用装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他国の戦闘車両乗組員用装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の砂漠用装備に関する記事はこちらです。⬇︎
あっ国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
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Twitterで見つけました。
イグアナの顔よ🤣🤣🤣🤣🤣🤣pic.twitter.com/I3fFxl1grA
— メロさん@ほっこりするアカウント (@meloD2018) 2020年11月25日
ニャンコはイグアナさんのザラザラした皮膚が、イギアナさんはニャンコの暖かさが気に入ったのでしょうか?🤔
きっと小さい頃から一緒だったのでしょうね?😍
人間も、お互いもっと仲良くなれたら良いですね。😃
読んでいただき、ありがとうございました。
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