今回は、1990年代のアメリカ軍の防寒ジャケットを分析します。
以前分析したアメリカ軍ゴアテックスジャケットの下に着用するライナージャケットですね。
ある理由で日本ではあまり人気がありませんね。
それはともかく、今回はデッドストックですよ!
目次
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1 アメリカ軍ECWCSフリースジャケット(ライナージャケット)とは?
1980年代末にアメリカ軍は画期的な防寒システムを採用しました。
名付けて「ECWCS」(エキストラコールドウェザークロージングシステム)シリーズです。
それまでのM51シリーズから始まるシェルパーカー(ライナー付き)に変えて、ゴアテックス製のパーカー、オーバーパンツを装備するというものでした。
これにより、気温がマイナスでも衣類が凍って凍傷になったりすることが防げるようになりましたよ。
(勿論、完璧ではありませんが…。)
今回のモデルは、そのゴアテックスパーカーを着用時に、戦闘服(場合によってはフィールドジャケットの)上に着用する防寒ライナージャケットになります。
その色調から一部で「ベア(熊)ジャケット」と呼ばれていますね。
1990年代のアメリカ映画では、よく脇役の衣装として使用されていました。
とても暖かいジャケットなのですが、一部に大きな問題があったようですよ。
さてさて、それはどんな防寒ジャケットなのでしょうか?
今回は、ミリタリーマニア以外で暖かいジャケットをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 ECWCS防寒フリースジャケットの全体及び細部写真
前面
背面
前面裏側
背面裏側
フリースのパイルなので、本物のクマさんみたいな感じですね。
襟周りレイアウト
襟はジッパーで立てることができます。
前合わせはジッパーのみです。
ストームフラップ(ウインドシールド)はありません。
タグ
1993年度契約品です。
品名は「SHIRT」!
胸ポケット
マジックテープで開閉
細いマジックテープなので片手で開けられます。
腰ポケット
こちらはオープンタイプのパッチポケットで、ハンドウォーマーも兼ねています。
型の生地
袖
ややテーパーが付いています。
袖口はマジックテープで調整可能
脇の下にフリース生地はありません。
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3 その特徴とは?
主たる生地はマホガニーブラウンポリエステルフリースで裏地がパイルになっていますね。
軽量でとても暖かいですよ。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット×2で、肩、脇、肘に当て生地があります。
脇にはフリース生地はなく、通気性(?)を確保していますね。
タグをみると表記サイズは「L」なのですが、実寸ではどう頑張ってもアメリカサイズの「M」ですね。
今回のモデルは、まだその兆候は見えませんが、このジャケットは時間とともにフリースが劣化して、粉みたいな砂みたいな感じになるとの情報があります。
上述のサイズもそうですが、一癖あるジャケットといえます。
(今後どうなるのか確認したいですね。)
全体的な縫製は、部分的に少々雑なところもありますが、強度は問題ありません。
4 製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1993年
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材 質 ポリエステル
・表記サイズ L–R
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約69センチ
肩幅 約51センチ
身幅 約60センチ
袖丈 約58センチ
・状 態 デッドストック
・官民区分 官給品
・入手場所 名古屋の専門店
・入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
従来のアメリカ軍防寒衣料とは違って、今回のモデルは単体で着用可能ですね。
(以前のアメリカ軍は、ジャケットに専用のライナーを装着するタイプが主流でした。)
紆余曲折を経ましたが、やはりイギリス軍系の方法が正解だったということでしょうか?
それはともかく、実際にこのジャケットを着用すると、とても暖かいですね。
ただ風が強い場合は、やや身体に冷気が侵入してくるので、防寒を極めたい場合は、上にもう一枚着用した方が良いようです。
(やはりゴアテックスパーカーでしょうか?)
デザイン的にもお洒落で、普段使いにピッタリですよ。
屋外作業のインナーや、部屋着として使用するのはどうでしょうか?
ただし、劣化とサイズの問題がありますね。
劣化は今後の観察項目ですが、サイズはあらかじめ1サイズ大きいものを購入した方が良いようです。
ところでこのジャケットは、アメリカ軍としては失敗だったようで、のちに違うタイプのフリースジャケットが開発されていますね。
だからでしょうか?
最近は品薄であまり見かけません。
またSHOPによっては、在庫しているのに販売してくれない所もあります。
(理由は上述の経年変化ですね。お客さんからクレームでもあったのでしょうか?)
入手は意外に難しいかもしれません。
でもコレクションしたいあなたは、あきらめずお店を回って探してみましょう。
(ネットオークションなどでも見かけます。)
価格が当初より下がっているのも助かりますね。
私は、本当に劣化して「粉」状態になるのか、使用しながら観察してみたいと思います。
今回は、軽量で暖かいのに人気のないアメリカ軍ECWCS防寒フリースジャケットを分析しました。
次回は、イギリス軍の汎用スカーフを分析します。
お楽しみに!
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参考:今回のジャケットとペアで使用するゴアテックスジャケットはこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍フリースジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
他国の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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