今回は、1970年代のアメリカ軍M51ウールフィールドシャツを分析します。
以前分析したアメリカ防寒ウールシャツと同じモデルですが、これは後期型ですね。
初期型からは所々マイナーチェンジが行われていますよ。
中古品ですが程度は極上ですよ!
目次
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1 アメリカ軍M51ウールフィールドシャツ(ブランケットシャツ・OG-108・後期型)とは?
アメリカ軍装備の全体的な特徴として積極的な「改善」が挙げられます。
例えば有名なM65フィールドジャケット。
外観から大きく5つのモデルに分けることができましたね。
ずっと同じモデルを同じ仕様で製造するのではなく、何かと改良を重ねていった結果、多くのバリエーションが存在することになったわけです。
(装備品としては、とても普通の考え方なのですが…そうでない国も存在するのです。)
でも僅かなマイナーチェンジのみで、もう何十年も採用しているアイテムも存在しますよ。
今回のモデルは、アメリカ軍が1950年代に開発したシャツなのですが、なんと1980年代までも使用(諸説あり。)されていたウールフィールドシャツになります。
そのウール生地の特徴から「ブランケット(毛布)シャツ」とも呼ばれていますね。
外観だけではなく、手触りや着用しても、とても暖かいのが特徴です。
さてさて、それはどんなウールフィールドシャツなのでしょうか?
今回は、アメリカ軍装備マニアのみならず、真冬でも本当に暖かい防寒シャツをお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
見るからに暖かそうなシャツですね。
アメリカ軍官給品の毛布生地に似ています。
背面
初期型にあった背面のタック(2本)は省略されています。
前面裏側
後期型は白タグになっています。
背面裏側
襟周りレイアウト
初期型に比べてポケットが小さくなっています。
前合わせはボタンのみ。
ストームフラップ(ウインドシールド)はありません。
タグ①
うなじ付近にあります。
1978年度契約品。
品名に「M-1951」の表記がありません。
タグ②
右胸裏側にあります。
品名と取扱説明ですね。
こちらのタグにも「M-1951」が記載されていません。
右胸ポケット
ボタンで開閉。
ポケット上のOGコットンキャンバス生地が後期型の識別点ですね。
右胸のOGキャンバス生地
後期型の目安ですね。
陸軍ではネイムタグを縫い付けます。
左胸ポケット
こちらもボタンで開閉。
初期型ではポケットフラップ上縁にペン用のスリットがありましたが、このモデルは省略されていました。
(後のモデルでは復活。)
肩のデザイン。
背面の生地が前面に回り込んでいますね。
前から見て斜めに走るステッチが特徴です。
初期型では両肩に別生地が縫い付けられていて、背面上部にX型のステッチがありましたが、後期型は背面の生地が前面に回り込んでいるので何もないですね。
襟はウール生地一枚仕様。
何故か二枚合わせのモデルもありますね。
(でもカスタムされている形跡はありませんでした。)
袖
テーパー付。
袖口はボタンで開閉。
マチはありません。
後期型のボタン。
トロピカルコンバットユニフォームや後のBDUタイプ。
ODの肉厚プラスティック製で、両面使用可能。
おまけ(参考)
後期型1980年代モデル
襟裏にナイロンのライニングが追加されていますね。
でも襟は初期型と同じように生地が二枚あわせでした。
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3 その特徴とは?
生地はOG-108という色番号を付与されているオリーブグリーンに染められたウールサージで、やや厚くまるで毛布のようです。
(ブランケットシャツの愛称は、この生地からきています。)
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2でとてもシンプルですよ。
初期型と外観上の違いは、
- 背面肩の斜めステッチがない
- ボタンが肉厚OD
- 右胸ポケット上にキャンバス地のパッチ付
- 胸ポケットの容量が小さい
- 白タグ
- 背面腰のタックがない
ですね。
一見してわからない変更点としては
- 各部のサイズ見直し(特に袖丈・身幅)
- 生地の変更(やや薄くなっています。)
というのがあります。
よりシンプルなデザインにして量産向けにした印象です。
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で、アメリカ軍物らしくない仕立てですよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1978年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 ウール
ナイロン
表記サイズ M
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約46cm
身幅 約59cm
着丈 約72cm
袖丈 約65cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
以前分析したM51ウールトラウザーズ(1981年度契約品)もそうでしたが、今回のモデルもまさかマイナーチェンジを繰り返して30年以上も使用されているとは思ってもいませんでした。
(ただしM51(M-1951)という型式はなくなっていますが。)
全てを大きく改善して無くしてしまうのではなく「良いものは残す」という考え方ができるから、アメリカ軍は強力なのかもしれませんね。
それはともかく今回のモデルは初期型に比べて、より生地を軽くしていますが、着用すると同じくらい暖かいですね。
冬場でもコットンやナイロンなどの接触冷感がないのも助かりますね。
また襟の生地が一枚に減らされているために、例えばこのシャツの上にセーターを重ね着しても襟に違和感がないのも地味にポイント高いです。
(でもこの後のモデルでは二枚襟が復活していますよ。)
幸いなことに今回のモデルは、多くが大手通販サイトで取り扱われていて、探せばデッドストックも入手可能です。
(初期型もデッドストックが入手可能!)
サイズも一般的な日本人のSMLサイズなら入手は可能ですよ。
実用に最適なこのウールシャツを、あなたも入手してみませんか?
今回は、アメリカ軍M51ウールフィールドシャツの後期型を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
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参考:M51ウールフィールドシャツの初期型に関する記事はこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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