今回は、1980年代のアメリカ軍防寒トリガーフィンガーミトンを分析します。
アメリカ軍のみならず、寒冷地で作戦する国には必ず装備されている手袋ですね。
銃のトリガー(引き金)を引けるように、人差し指が分離しているのが特徴です。
保管上の汚れがりますが、デッドストックですよ!
目次
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1 アメリカ陸軍防寒トリガーミトン(インサートグローブ付)とは?
親指を除く四指が独立していない防寒用の手袋を英語で「ミトン」と言います。
大半の指が独立していないので、極寒冷地でも凍傷になりにくく、気温の低い地域においては必要不可欠な装備ですね。
かなり昔から使用されていますね。
勿論、各国軍でも昔から使用されていますね。
でも近代の軍隊では、親指のみ独立したミトンでは問題がありました。
それは「銃の引き金が引けない」ということです。
(ミトンでも射撃できる器具を開発した国もありましたが…。)
極寒冷地では、手袋を脱いで射撃するというのは、多くの問題がありますよね。
そこで考えられたのが、銃の引き金が引けるように、人差し指も独立させたデザインでした。
今回のモデルは、アメリカ軍が極寒冷地で使用するミトンですが、人差し指と親指が独立したもモデルになります。
大戦中のモデルから続く、ある意味伝統的な装備品ですね。
さてさてそれはどんなミトンなのでしょうか?
今回は、アメリカ軍装備マニアのみならず、極寒地での狩猟が趣味のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体形
上面
下面
手のひら部分
無着色のレザー製
人差し指と親指が分離していますね。
手首内側には、硬いテープが縫い付けられています。
これは装着時のサポートですね。
手の甲側
OGのオックスフォード生地?
手首には金属製バックル付きのストラップあり。
ミトンの特徴ですね。
右手には内側に取扱説明書が縫い付けられています。
手首のストラップには、締める時のサポート付き。
手首部分は大きく左右に張り出すデザインです。
これならN-3Bなどの防寒着でも袖をミトン内に入れられそうですね。
左右をつなげるコード
コードは左右のループに結ばれています。
インサートグローブ
手の甲側
当然ですが、ミトンシェルと同様に、人差し指と親指が分離されています。
掌側
サイズ等のプリント
インサートグローブは1983年度契約品。
ウールとナイロンの混紡ですね。
ミトンシェルのタグ
右手ミトン内側にある取扱説明書
硬いテープに打たれたスタンプ
装着したイメージ
うーん、銃にもよりますが、敏感なトリガー操作はできそうもありませんね。
左手にはカッタータグ(シール)が貼られていたようです。
力の加わる部分にはちゃんと皮革で補強されていますね。
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3 その特徴とは?
シェルはODに染められた、おそらくコットン/ナイロン(オックスフォード?)の生地ですね。
細い糸で編まれていて、肌触りが良く防風性能が高いです。
一方手のひらぼ部分は、無着色のやや厚いレザー(おそらくゴートスキン:山羊革)製ですがとても柔らかいです。
(なめしが完璧?)
手首と肘の中間までの長さがあって、かつ衣類の上から装着できるように手首から裾についてはやや大きな(太い)造りになっています。
手首付近には、サイズを調整するためのストラップとバックルも装備されていますよ。
特筆すべきは手首の内側ですね。
ミトンを装着を装着した場合に裾を引っ張るためのガイド(分厚いキャンバステープ)が縫い付けられているところですね。
これでより早く、深く装着することができますよ。
シェルはループとコードで左右が繋がっています。
(コードを外すことも可能)
一方インサートグローブ(内手袋)があって、OGに染められたウール製ですね。
やや太い毛糸でしっかり編まれていて、ちゃんと人差し指も独立しています。
現時点ではデッドストックなので少々硬いですが、使用することで柔らかくなってきます。
全体的には少々雑な造りですが、大切な部分には「丁寧で正確」というアメリカ軍らしい仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1987年
(内手袋1983年度)
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
ウール
ナイロン
レザー
表記サイズ M
各部のサイズ(平置)
全長 約38cm
全幅 約18cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 愛知の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
なかなか重厚(?)なミトンですね。
これならアラスカやシベリア、そして北海道でも使用できそうです。
人差し指が独立しているので、なんとかトリガーも引けそうですが、現時点ではインサートグローブが少々硬くシェルのレザーも分厚いので、微妙なトリガーコントロールが難しいかも。
その点、射撃する場合のみ人差し指部分に指を入れる陸上自衛隊のミトンとはコンセプトが違っていて面白いですね。
陸上自衛隊防寒大手袋(ミトン)
陸上自衛隊リバーシブル防寒外被(防寒外衣・後期型)内記事より。
それはともかく、今回のモデルはミリタリーショップのみならず、大手通販サイトでも入手可能です。
トリガーフィンガーのないモデルも販売されていますね。
入手は容易と思われますが、果たしてこのスペックが温暖な日本で本当に必要なのか?
…そんな疑問もありますね。
本当に気温の下がる真冬の北日本や本州の高地で使用できるくらいでしょうか?
それでも日常的には極寒冷地のみならず真冬のキャンプでも「鍋つかみ」として使用できそうですよ。
(インサートグローブは作業用としても使用できますし。)
そう考えれば、意外に使えるグローブかもしれませんね。
あなたのシチュエーションに合わせて購入を検討してください!
今回は、アメリカ軍の防寒トリガーフィンガーミトンを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
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参考:他の防寒ミトンに関する記事はこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の手袋に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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