今回は、1960年代のアメリカ軍M69ボディアーマー(防破片ベスト)を分析します。
残念ながら中共製のモデル品ですが、大きな秘密が隠されていました。
破片は防げませんが、寒候期にピッタリのベストですよ!
欠品がありますが、程度は極上です!
目次
スポンサーリンク
スポンサーリンク
1 アメリカ軍M69ボディアーマー(エポレットなしタイプ・中共製モデル品)とは?
アメリカ軍の研究によると、戦場における歩兵負傷要因の大半を占めるのは、敵歩兵の銃撃による銃創ではなく、各種砲弾や手榴弾の破片によるものだと結論づけられていますね。
数多の戦争映画で、砲弾が離れたところに着弾したのに、兵士がバタバタ倒れるシーンをよく見かけますが、あれは破片による被害を表現していたのですね。
この研究を受けて、アメリカでは1951年に歩兵用対破片用防御ベスト(フラグメンテーション・プロクティヴ・ボディアーマー)が開発されました。
当時の朝鮮戦争からその後のベトナム戦争で多用されましたね。
重量があって兵士には不評でしたが、明らかに破片による被害は減少したとの調査報告もあります。
(アメリカ軍のM1・M2ヘルメットも、主に破片から頭部を防御するため二重構造にしていましたね。)
現在では世界の軍隊や警察組織で同様のボディアーマーが採用されていますよ。
(中にはライフル弾を止めるモデルも!)
今回のモデルは、そんなアメリカ軍の1969年採用ボディーアーマーをできるだけ忠実に再現したモデル品になります。
官給品M69ボディアーマー
M69 Flak Jacket | Flak jacket, Vest outfits men, Military outfit
ベトナム戦争映画には必ずといっていいほど、出演するアイテムですね。
(それもTシャツや素肌の上に着用している場合が多いです。🤔)
本来ならボディーアーマーの内部は、初期にはベークライトプレート、M69くらいからはケブラーの積層シートが詰め込まれているのですが、今回のモデル品では意外なものが使用されていましたよ!
さてさて、それはどんなM69ボディアーマーなのでしょうか?
今回は、アメリカ軍装備マニアのみならず、ミリタリー調の防寒衣類をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
雰囲気はよく再現されていますね。
(襟が薄いのはご愛嬌!)
背面
上下に段差ができていますが、生地は一枚です。
前面裏側
一方ライニングはいくつかのステッチがあります。これは?
背面裏側
背面裏側にもステッチがありますね。
襟周り
スタンドカラーです。
前合わせはジッパーとダットファスナー。
官給品の後のモデルではマジックテープのみになりました。
タグ①
なんとか当時の官給品タグに似せようとの努力が伺えます。
タグ②
中共製
胸ポケット上にあるナイロンテープのループ
実際はペンを挿したり、手榴弾のレバーを引っ掛けます。
胸ポケット
ダットファスナーで開閉
ポケット下部にはちゃんと水抜き穴あり。
金属製のハトメ。
内側下部にもいくつか水抜き穴あり。
本来はオリーブグリーンのナイロン製紐なのですが、紛失したので今回はODのコットン製に替えてあります。
(レース方法は適当です。😅)
スポンサーリンク
スポンサーリンク
3 その特徴とは?
シェル及びライニングは、オリーブグリーンのナイロン製で、よくあるMA-1などのモデル品(安価なタイプ)などと同様の感じです。
緻密に編まれていて、防風性能が高そうです。
インターライニング(中綿)は、ケブラー…ではなく、防寒素材のダウン&フェザー(羽毛)になっています。
そのため、とても軽量で暖かいのが特徴ですね!
デザインは、当時のM69ボディーアーマーの形状をよく再現してあります。
構成は、エポレットなし、立ち襟、胸ポケット×2で、左右は紐でサイズを調整します。
全体的な縫製は、中共製にも関わらず、正確かつ丁寧で上質な仕立てですね。
おそらく発注した日本企業による厳格な品質管理がなされているようですよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1990年代
製造場所 中共
契約会社 日本
製造会社 中共
材 質 ナイロン
ダウン
&フェザー
表記サイズ L
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約61cm
肩幅 約50cm
身幅 約58cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 1(容易)
スポンサーリンク
スポンサーリンク
5 まとめ
驚くことにこのベストを着用すると、とても暖かいですね。
(身体の芯から温まります。)
真冬のインナーや部屋着にピッタリです。
ましてや外観はM69ボディアーマーなので、軍物好きのあなたにはベストチョイスと言えるでしょう。
使えるダウン・ベストですね。
…そういえば、1990年当時では官給品のM69ボディアーマーのケブラー繊維を取り除き、ダウンを詰めた製品も販売されていました。
(今思えば、買っておけば良かった…😭でも、まだどこかにあるかも?)
それはともかく、メーカーは違いますがこの種のダウン入りM69ボディーアーマーは現在でも大手通販サイトで販売されていますね。
カラーもブラックがあるので、普通にファッションでも使えそうですよ!
(バイクのインナーとしても使えそうです。)
また変則的ですが、なんとかシェルのカラーを塗り替えて、ベトナム戦争装備の再現(真冬のベトナム・リエナクター…。)に使用できるかもしれませんね。
市販のダウンベストに飽きたあなたは、ぜひ購入を考えてみてはいかがでしょうか?
私は官給品のM69ボディーアーマーを改造したダウンM69を探してみたいと思います!
今回はアメリカ軍M69ボディアーマーのダウンモデルを分析しました。
いやー軍装品って、モデル品も本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20231126更新)
スポンサーリンク
スポンサーリンク
参考:ベトナム戦争当時の衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
軍物の各種防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク
【中古】ボディーアーマー/M69/ダウンベスト/M/ナイロン/BLK【メンズウェア】
【中古】US.ARMY◆ダウンベスト/S/--/GRN/m69【メンズウェア】
スポンサーリンク