今回は、1960年代のアメリカ軍海兵隊KA–BARナイフのモデル品を分析します。
各国の軍用ナイフコレクターには有名なモデルですね。
荒削りな箇所もありますが、ブレードの仕上げはまずまずです。
中古ですが、殆ど使用感のない極上ですよ!
目次
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1 アメリカ軍海兵隊ユーティリティーナイフ(KA-BAR・モデル品)とは?
アメリカ軍海兵隊御用達のKA-BARナイフ。
第二次大戦から開発・支給されているもので、海軍のMARK2ナイフとは兄弟のような関係でしたね。
やや長いナイフですが、所持していると安心感のあるナイフです。
現在では、アメリカ国内でも忠実なモデル品が販売されているようですが、その多くは第二次大戦中のモデルですね。
より多く生産されたベトナム戦争以降のモデルは、現存する官給品も多いことからモデル化はされていないようです。
そこに商機を見出した…かどうかは不明ですが、ベトナム戦争以降に日本の業者がKA–BARナイフのモデル品を製造し始めました。
その一つが今回のモデルです。
(何種類かありますね。)
ハンドルやシースはともかく、ブレードの仕上げは美しいですね。
さてさて、それはどんなKA-BARナイフのモデル品なのでしょうか?
今回は、ミリタリーナイフコレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 ナイフの全体及び細部写真
右側面
左側面
ブレード
いつものブゥーイ型ですね。
でも先端上部の削ぎ落としはありません。
ハンドル
レザーワッシャーの積層ですが、仕上げが荒いですね。
ブレード峰側
ブレード刃側
ポイント付近
リカッソやクロスガードに刻印はありません。
ポンメルは、少々荒いカシメ処理です。
シース前面下部
大小のリベットが使用されているところに注意。
よくみるとシース下端の紐を通す穴がずれていますね。
あまりシースに気を配っていないようです。
シース前面上部
シース背面下部
シース背面上部
シースはとてもシンプルな造り
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3 その特徴とは?
ブレードはブルーイングされたカーボンスティールで、簡素な造りながらよくKA–BARナイフをコピーしています。
各エッジが立っていて、アメリカ軍の官給品より硬質的な印象がありますよ。
ハンドルはレザーの積層ですが、ベトナム戦争時に支給されたKA–BARのようにブラックに染められていません。
仕上げは上質なブレードに反してやや荒く、製造途中のような印象です。
クロスガードとポンメルは、スティール製でポンメルはカシメ処理で固定されていますが、少々雑ですね。
シースはブラックに染められた薄いレザーで、ステッチとリベット留めされています。
とても簡素な作りで、しかもかなり雑ですね。
国産ナイフの多くは、何故かシースに気を遣っていないものが多いですね。
(ちょっと残念です。でも凝ったシースの製造でナイフ全体の単価が上がるのも問題ですが…。)
全体的には、ブレードの仕上げを最優先した…そんな印象のナイフです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 カーボンスティール
レザー
各部のサイズ ナイフ
全長 約302mm
全幅 約60mm
ブレード長 約178mm
ブレード厚 約3mm
ハンドル長 約127mm
ハンドル太さ 約27mm
シース
全長 約340mm
全幅 約60mm
状 態 中古極上品
官民区分 民生品
入手場所 沖縄の土産店
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
このナイフの素晴らしいところは、ブレードの仕上げですね。
美しいブルーイングは、やはりメイドインジャパンの品質を表しています。
しかし、ハンドルやシースは、かなりお粗末な出来ですね。
ただこれは、もしかしたら目的があるのかもしれません。
それは「実用品」として使用すると言うことです。
敢えて、ハンドルやシースの製造に留意せず、それなりの品質にすることで、全体的な価格を抑えているのかも。
実際、このナイフを沖縄で購入した時には、諭吉さんで2セット購入できました。
(今もこの価格なのでしょうか?)
アメリカ軍海兵隊の中古ナイフが、同じ条件で一本購入できるかどうか…なので、かなり安価ですよね。
実用品としては、申し分ないナイフですね。
少々長いのが難点ですが、狩猟、野鳥観測、キャンプ、登山などに使用してみてはいかがでしょうか?
勿論、購入した場合は、使用する前にブレードの研ぎ直し(片刃にした方が使いやすいかも。)やハンドルの整形(やすりがけ)などをできる範囲でやればベストです。
今回のモデルは、大手通販サイトでの取り扱いはありませんが、ナイフ専門店や大手ホームセンターなどで販売されている場合があります。
また、観光地のお土産ショップや刃物市などでも見かけることがありますよ。
入手は可能ですね。
入手し易さを活かして、いろんなシチュエーションで使いたいナイフといえます。
なおナイフを購入した場合、使用する予定もないのにナイフを携行したり、シチュエーションに合わない場所(車のダッシュボードコンテナとか)へ保管しないでください。
場合によっては警察に逮捕されることがあります。
また、キャンプでも警察官の所持品検査等を受けて、ナイフが発見されると長時間にわたる事情聴取などを受ける場合があります。
ナイフの携帯と保管には、十分注意してくださいね!
(李下に冠を正さず…あらぬ言いがかりをつけられないようにしましょう!)
今回は、少々雑なところもありますが、実用に最適なアメリカ軍海兵隊KA–BARナイフの国産モデル品を分析しました。
いやー軍装品って、モデル品も本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231119更新)
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参考:他の国産モデル品ナイフはこちらです。⬇︎
www.military-spec-an.com その他のミリタリーナイフに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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