今回は、1980年代の旧ソ連空軍戦闘機用のコックピット・クロノグラフ(積算計)を分析します。
ソ連崩壊時に世界中に流れたお品ですね。
いわゆる西側装備にはみられない、どこかクラッシックな感じが魅力です。
今回のアイテムもデッドストックですよ!
目次
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1 旧ソ連空軍戦闘機用コックピット・クロノグラフ(デッドストック)とは?
黎明期の航空機ならいざ知らず、少なくとも第二次大戦くらいからは軍用機のコッククピット(操縦席)にも時計を装備するようになりましたね。
まだまだ腕時計が貴重だった時代、ちょっと大きいですが精度の良い時計は、時刻を知ることは勿論、航法にも使えて便利だったようですよ。
(旧日本海軍では、コックピット・クロックを外して懐中時計代わりにしていたパイロットもいましたね。)
そして現在でも、たとえばF–15戦闘機などでも、コックピットの計器版(インパネ)に装備していますね。
勿論、世界の多くの軍用機にも装備していますよ!
今回のモデルは、旧ソ連軍が装備した戦闘機用のコックピット・クロノグラフになります。
一説によると、戦闘機のほか攻撃機などにも搭載されていたとか?
西側のコックピット・クロックとは大きさもデザインも全く異なっているのが面白いですね。
さてさて、それはどんなクロノグラフなのでしょうか?
今回は、旧ソ連軍戦闘機マニアのみならず軍用時計マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
多針式で12時間計と1時間計のクロノグラフ(積算計)装備です。
ブラックダイヤルに蛍光塗料文字は、視認性が抜群ですね。
(少し斜め下から撮影しています。)
背面
下の黒いプラスティックのカバーは端子で、電源を取り込むようになっています。
右側面
左側面
上面
下面
時計の停止・作動スイッチ兼クロノグラフのオン・オフ・リセットのリューズ
矢印の方向(左)へ回すと、時計が停止(!)します。
クロノグラフはワンプッシュ操作タイプですね。
ゼンマイ巻上げ、時刻合わせ兼12時間計用リューズ
ゼンマイ巻上げモード
一段引き出したら時刻合わせモード
(僅かに軸が伸びているのがお分かりいただけるでしょうか?)
窓の意味
上記の赤いリューズを一回押し込むと全面赤窓から赤白半分に変わり、もう一回押し込むと白に変わります。
これは12時間積算計の作動・一時停止・リセットを知らせるものです。
発泡スチロールの箱
(保管中や輸送中に汚れたのでしょうか?)
すっぽり時計本体が入るように設計されています。
(取扱説明書欠品)
クロックの格納状況
本来は、ナイロン製の袋に入っています。
装備例
(Mig31のようです。)
https://www.mycity-military.com/tより引用
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3 その特徴とは?
まず驚いたのはその大きさです。
私は軍用機のコックピットクロックといえば、精々自衛隊機くらいしか知らないのですが、それよりも遥かに大きいですね。
黒文字盤に蛍光塗料で目盛を描いてるのは、軍用時計共通の仕様。
時刻用の時針と分針は何故かメルセデス針で、エレガントな雰囲気です。
機能的には、手巻き式で時刻表示の他、ストップウォッチ、12時間計、1時間計が同じ文字盤内にあるクロノグラフですね。
面白いのは、時計の進みを一時的に止められるリューズ(向かって右側のシルバーリューズ)がありますよ。
また、向かって左側の赤いリューズは時刻変更の他、ゼンマイの巻上げ、12時間積算計の表示を表しています。
背面には電源の端子あり。
これは、もしかしたら時計本体の保温用なのかもしれません。(推測)
破損が怖いので、フルに巻いての確認はしていませんが、2日は余裕で動いていました。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 旧ソ連
契約会社 旧ソ連
製造会社 〃
各部のサイズ 縦 約85mm
横 約85mm
奥行き 約90mm
作 動 手巻き
機 能 時刻表示(3針式)
12時間計
1時間計
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 東京の時計店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
クォーツ全盛時代に何で手巻きか?
これは核攻撃を受けた際に発生するEMP(電磁パルス)を受けても作動する様にとの配慮…ですよね?
(…って、誰に訊いてるの?)
かつてのMig25のベレンコ中尉亡命事件で、偶然入手したMig25の機器に「真空管」が使用されていたことで、「ソ連の技術は遅れている!」とするマスゴミの論調がありましたが、とんでもない思い違いでしたね。
(真空管は核攻撃に強いとか?)
それはともかく、なかなか目を引く時計です。
クロックとしてみた場合、なかなかクロノグラフを作動させるタイミングがありませんね。
(カップ麺の時間を測るとか?→恐れ多い使い方例)
ただ、お部屋にこの時計があると、雰囲気が引き締まりますよ。
ミリタリーマニア心をくすぐる逸品ですね。
ところで、一時は方々で見かけたこの時計ですが、2020年現在ではかなり減ってきていますね。
おまけに高額になりつつあります。
購入はミリタリー専門店やネットSHOPなどになりますが、ちゃんとしたスタンド(SHOPオリジナルだったりします。)付きは、さらに高額です。
予算を考えて購入しましょう!
私は、取り扱い説明書の入手を模索してみます。
今回は、貴重な旧ソ連軍戦闘機用コックピット・クロノグラフを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20241026更新)
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参考:同じく旧ソ連空軍機装備に関する記事はこちらです。⬇︎
旧ソ連軍パイロット装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他の旧ソ連軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
軍用時計に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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