今回は、1980年代のオーストリア軍フィールドジャケットを分析します。
アメリカ軍M65フィールドジャケットは、ヨーロッパにも影響を与えていたようですね。
でも、そこはオーストリア。
単なるM65のコピーではありませんでしたよ!
中古品ですが、程度は良好です!
目次
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1 オーストリア陸軍フィールドジャケット(M65タイプ)とは?
昨今の古今東西の軍隊や軍事組織では、もう迷彩服は標準装備ですね。
でもオーストリア軍は最近まで、迷彩装備支給はごく一部の部隊や兵科のみに限定されていました。
個人装備の多くは、濃いオリーブドラブ(オリーブグリーンではなく)単色の衣類で通してきていましたね。
今回のモデルは、そんなオーストリア軍の単色装備の一つで、フィールドジャケットになります。
オーストリア軍のフィールドジャケットは、年代や兵科でいくつかタイプがありますね。
でも今回のモデルは、アメリカ軍のM65フィールドジャケットや、M43フィールドジャケットを原型にしているようですよ!
さてさて、それはどんなフィールドジャケットなのでしょうか?
今回は、オーストリア軍装備マニアのみならず、他人とは違うM65フィールドジャケットを着用したいあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
カラーはともかく、デザインは完全にアメリカ軍のM65フィーウドジャケットですね。
背面
サイズにもよりますが、全般的に着丈がやや長いのも特徴です。
前面裏側
…でもライナー装着用のボタンが一切ありません。
また左胸には内ポケットがありますね。
背面裏側
ほぼ裏側全面にライニングがあります。
襟周りレイアウト
襟裏
ちゃんとチンストラップもありますが、アメリカ軍M65フィールドジャケットのようにマジックテープではなく、ボタン留めですね。
襟はチンストラップで立てることができます。
前合わせはジッパーとボタンです。
タグ①
表と裏
製造所と材質のようです。
タグ②
表と裏
サイズのようです。
エポレット
逆テーパー付きのクサビ型。
ボタンで開閉。
胸ポケット
ボタンで開閉
ボタンホールはアメリカ軍M43フィールドジャケットに似ていますね。
腰ポケット
こちらもボタンで開閉
袖
テーパー付きの立体裁断です。
袖口はボタンで開閉・調整
背中にはアクションプリーツ
アメリカ軍M65フィールドジャケットにそっくりですね。
ウエストのドローコード
内ポケット
ボタンで開閉
概ね胸ポケットと同じ容量です。
襟内部(背中まで通じています。)にはフードを内蔵。
簡易フードではなくシェルと同じ生地で作られていますね。
フード前縁にはドローコードを内蔵。
フード付け根の伸縮生地も、アメリカ軍M65フィールドジャケットと同様です。
ライニングもシェルと同じ生地です。
ジッパー
今回のモデルは「YKK」
でも違うメーカー製もあります。
一方フードのジッパーは「COHO」
あまり見ないメーカーですね。
オーストリア陸軍共通ボタン。
ODのプラスティック製
2穴タイプで、お皿をひっくり返したようなデザイン。
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3 その特徴とは?
生地は、茶色味の強いオリーブドラブ(本来オリーブドラブはこんな色調という説もありますね。)のコットン/ポリエステルサテンで、シェル、ライニング、フードが同じ生地です。
やや厚くしっかりした生地ですが、重量があるのが特徴ですね。
デザインは、やはりアメリカ軍のM65及びM43フィールドジャケットを参考にしています。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケットですが、M65フィールドジャケットにあるライナーを取り付けるボタンはありません。
前見頃、ポケット、袖口は全てボタンで開閉します。
(もしかしたらマジックテープを剥がす時の音を考慮したのかもしれませんね。)
全体的な縫製は、とても正確かつ丁寧で、高い技術で仕立てられています。
今回のモデルには最初からありませんでしたが、通常左袖上部に国家紋章のパッチ(ワッペン)が縫い付けられているモデルもあります。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1984年
製造場所 オーストリア
契約会社 オーストリア
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 88–92 Ⅲ/Ⅳ
(日本人のM〜L)
各部のサイズ(平置)
着丈 約82cm
肩幅 約47cm
身幅 約56cm
袖丈 約62cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
やはりカラーが変わるだけで、受ける印象が全く違いますね。
アメリカ軍の官給品オリーブグリーンのM65フィールドジャケットもカッコイイですが、オーストリアのフィールドジャケットも、なかなかですね。
ある意味氾濫しているアメリカ軍M65主体のファッション界に一石を投じるものかもしれません。
またライニングやフードがシェルと同じ生地でできているというのは、そのまま防風、防寒性能が高いという事がいえます。
ライナーは単体で着られるフリースなどを準備すると、真冬でも大丈夫そうですね。
寒候期のサバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、キャンプ、バイクなどに使用できそうですよ。
またファッションの素材としても使えそうです。
今回のモデルは、なんとか現在でも入手可能です。
(場合によってはデッドストックも入手できるかもしれません。)
大手通販サイトでも取り扱われていますので、いつでも誰でも購入できるのが嬉しいですね。
他にもオーストリア陸軍フィールドジャケットは、デザインの違うモデルが数種類あるので、あなたのシチュエーションに合わせて購入できるのも利点です。
(同じコンセプトで、シャツやトラウザーズもありますね!)
ところで、オーストリア本国では、とうとう新型迷彩を採用・支給され始めたようです。
オーストリア軍新型迷彩服
New pattern: Austrian Army – Camogeek | Esercito
…ということは、必然的にOD単色装備は、お役御免となり多くが民間業者へ払い下げられる…はずです。
これからオーストリア軍ものは、今以上に充実してくるかもしれませんね。
これをチャンスに、あなたも購入を検討してみてはいかがでしょうか?
私は国家紋章のパッチが付いたデッドストックを探してみようとお思います。😃
今回は、個性を発揮できるオーストリア陸軍単色フィールドジャケット(M65タイプ)を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20241009更新)
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参考:他のオーストリア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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