今回は、1940年代のアメリカ陸軍航空隊腕時計HA–4229を分析します。
残念ながら当時の部品の一部を用いて近年に復元された一種のモデル品ですが、リューズ以外はとても良くできていますよ。
以前アメリカ陸軍航空隊腕時計A–17A(24時間計・エルジン社製モデル品)を記事にしましたが、また違うコンセプトに基づいて作られていますね。
残念ポイントがありますが、程度は良い方ですよ!
目次
- 1 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)とは?
- 2 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)の全体及び細部写真
- 3 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)の特徴とは?
- 4 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)の製造とサイズのデータ
- 5 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)まとめ
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1 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)とは?
古今東西のパイロットにとって、正確な時刻を知るということは、とても大切なことですね。
ましてや国の存亡に関わる重大作戦に従事する軍用機のパイロットは、僅かな勘違いで取り返しのつかない事態に発展するそれがあるのでさらに重要です。
そのため各国とも第二次大戦くらいからは、パイロットに精度の高い時計を支給していました。
特に第二次大戦中のアメリカ軍は、多種多様なパイロット用腕時計を開発・製造・支給していましたよ。
今回のモデルは、そんなアメリカ陸軍航空隊が、主に長距離を飛行するパイロット向けに開発した24時間時計です。
現存する時計メーカーの製品ですね。
エルジンとは違うデザインが魅力ですよ。
さてさて、それはどんなパイロット用腕時計なのでしょうか?
今回は、ミリタリーウォッチコレクターのみならず、ファッションリーダーのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)の全体及び細部写真
前面
文字盤は、概ね昼と夜が判別できるように白黒で塗り分けられています。
この時計では6時付近の風防に、大きな傷があります。
下面
ケースや裏蓋は当時のもののようです。
右側面
リューズは今風のメッキタイプ
(本来はケースなどと同じパーカライジング(リン酸塩処理)です。
左側面
裏蓋刻印
官給品専用バンド(エルジン社製)
おまけ
スモールセコンド付きのモデルもあります。
文字盤が分針優先になっているのが面白いですね。
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3 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)の特徴とは?
なんといっても大きな特徴は、文字盤の上半分がブラック、下半分がホワイトに塗り分けられているところですね。
エルジンのモデルが午前・午後(AM・PM)で塗り分けられていたのに対し、今回のモデルは概ね昼・夜で塗り分けています。
同時に目盛や数字も、ブラック面ではホワイトに、ホワイト面はブラックで記入されていますね。
針は3針式で、時針、分針はオックスフォードの蓄光塗料(経年変化で黄ばんでいます。)が、秒針はレッドに塗られています。
風防はプラスティック製ですが、このモデルは人に貸したところ落とされて傷が入っています。
(教訓:大切なコレクションは、例え上司でも貸さないようにしましょう!)
ケースと裏蓋はステンレスで、表面にパーカライジング(リン酸塩処理)されて、美しい艶消し仕上げになっていますよ。
残念ながらリューズはメッキで現代の物が使用されています…。
(できるなら当時物と交換したいところですね。)
バネ棒は、官給品のコットンベルトが使用できるように、通常のバネ棒が組み込まれていますよ。
市販のバンドも使えて良いですね。
(官給品バンドは大切にしまっておきましょう!)
4 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 2000年代
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材 質 ステンレス
プラスティック
・各部のサイズ 縦 約40ミリ
横 約36ミリ
厚さ 約12ミリ
バンド幅 約16ミリ
・作 動 手巻き
・状 態 中古並品
・官民区分 民生品
(部分的に当時の官給品)
・入手場所 東京の専門店
・入手難易度 2(困難)
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5 アメリカ陸軍航空隊パイロット用腕時計HA–4229(ブローバ社製・24時間計)まとめ
素人的に考えるなら、文字盤を180度回転させて、上半分がホワイト、下半分がブラック。
そして12時を上に、24時を下に配置すれば、視覚的、太陽の位置的に符合してより使い易いと思うのですが?
でも敢えて逆にしているのは、現代のように照明器具が発達していなかった当時としては、夜間にブラック文字盤は視認しにくかったのかもしれません。
でも、このおかげで有名なエルジン社の製品とは、また違った雰囲気が出ていて面白いですね。
おそらくムーブメントは、現代の物が使用されていると思われますが、いずれにしても手巻きなら精度はそれなりです。
実用向けというよりは、ファッションやヒストリカルゲームで使用するのが良いかもしれません。
昨今、ミリタリーウォッチの価格が高騰しており、もはや投機の対象ともなってきていますね。
ミリタリーウォッチコレクターには、入手が難しい時代になりました。
でも今回のモデルのような、一部を官給品で組み立てた時計で雰囲気を楽しむのはいかがでしょうか?
また、大切なことなのでもう一度書きますが、大切なコレクション…特に時計などは、上司といえど貸さないようにしましょう。
(貸す場合は、ダイソーの時計で!)
今回は、復元された大戦中のパイロット用24時間腕時計HA–4229を分析しました。
次回は、旧南ベトナム軍の有名な迷彩服(もうおわかりですね!)を分析します。
お楽しみに!
(20210804更新)
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