こんにちは!
今回は、日本でも人気の高いアメリカ空軍フライトジャケットを分析します。
このジャケットは、ある映画で衣装として多数使用されました。
覚えている方、いらっしゃいますか?
目次
- 1 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)とは?
- 2 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)の全体及び細部写真
- 3 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)の特徴とは?
- 4 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)製造とサイズのデータ
- 5 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)まとめ
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1 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)とは?
まず、空気のお話です。
標準的な空気は、1000m上昇するごとに、気温が約6.5℃下がります。
(空気が乾燥していたら約10℃下がります。)
例えば、10000mまで上がると、少なく見積もっても65℃下がる計算になります。
仮に地上が冬で気温が5℃だった場合、10000mでは−60℃以下になるんですね。
航空機が、いつもそんな高度で飛ぶとは限りませんが、高高度での機内は気温がとても低くなります。
(多くの航空機は与圧されヒーターも付いていますが…。)
パイロットを含む航空機搭乗員は、敵と戦う前に寒さとも戦わなければならなかったのですね。
そんな寒気から搭乗員を守るため、アメリカが開発したのが今回のジャケットになります。
1945年採用のN–2から数えて、大きく三番目のモデルになりますよ。
もうお馴染みかもしれませんが、早速確認していきましょう!
2 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)の全体及び細部写真
前面
デッドストックなのでシェルがピカピカですね。
フードのファーが目立ちます。
背面
丈は短いタイプです。
前面裏側
ファーの材質はアクリルのタイプです。
初期にはコヨーテの毛皮が用いられるモデルもありました。
背面裏側
ライニンングはシェルとは別の生地が使用されています。
前合わせはボタン、ジッパー、ダットファスナーですが、ボタンはループで留めます。
タグ
1978年度契約品です。
裾前面裏側にあったスタンプ
検査スタンプでしょうか?
腰のポケットは ダットファスナーで開閉します。
ポケット内部は、毛布のように起毛した生地でできていますよ。
ハンドウォーマーも兼ねているのですね。
ポケットにはスリットもあって、ジャケット下に着用している衣類のポケットが使用できます。
袖ニット
デッドストックなので、全く伸びていません。
左袖のシガレットポケット
上にペンポケットがあって、内部にプラスティック製のペン先カバーがあります。
シガレットポケットのジッパーは、スコービルのグリッパーです。
裾前面のダットファスナー(2個)
フードはしっかりしていて、ジッパーを締め上げると自立します。
フードはかなり深く、これなら暴風雪でも耐えられそうですね。
フードには中央にジッパーがあり、左右に開くことができます。
フードのドローコード
開いたフードは、ダットファスナーで首の後ろに留めることができます。
フード内側には短いファーが。
これは暖かいですね。
前身頃のボタンは大きなグレイのプラスティック製です。
ボタンを留めるループ
ポケットの ダットファスナー
メインのジッパーもスコービルです。
ゴツイですね。
ダットファスナー裏側
メーカー名の刻印
袖はラグランです。
3 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)の特徴とは?
シェルはセージグリーンのナイロン製で、緻密に織られています。
ライニングは全面にあって、ウールの中綿が入っていますよ。
またヘビーデューティーなフードが付いていていますね…
かなり頑丈なフードで、暴風雪にも耐えられそうですが、ここは賛否の分かれるところです。
(使用しない時は意外とジャマなんですね。)
フードは中央のジッパーで、左右に開くことができます。
(これは、N–2からの伝統ですね。)
変わっているのは腰のポケットで、通常のポケットの他にスリットがあり、フライトスーツのポケットに手が届くようになっています。
便利ですね。
着丈が短いのは、お腹までカバーする専用のオーバーパンツとセットで使用するからなんですね。
全体的な縫製は、頑丈ですが少々粗いですね。
4 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1978年
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材質 ナイロン
ウール
・表記サイズ M
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約56センチ
肩幅 約50センチ
身幅 約60センチ
袖丈 約61センチ
・状態 デッドストック
・官民区分 官給品
・入手場所 浜松の専門店
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5 アメリカ空軍フライトジャケットN–2B(6278F)まとめ
着用してみると、とても暖かいジャケットですね。
真冬でも十分に使用できますよ。
フード付きというのも、強い風や不意の雪に対処できて便利です。
さすがアメリカ軍装備ですね。
しかし、ジャケットのみバイクで使用すると、意外と風が内部に侵入してきて寒かったです。
これは、丈が短いのが原因のようです。
バイクで使用する場合は、セットのオーバーパンツが必要ですね。
また、バイクではフードの必要性を感じませんでした。
(空気抵抗ですし、ヘルメットの上からは使用できないですね。)
あと、できればファーはコヨーテの毛皮が良いと思いました。
(毛皮…モフモフで可愛いですよね。)
さて、今回のモデルはアメリカ軍官給品でしたが、N–2Bは民生品も発売されています。
ミリタリーマニアでなければ、沢山のカラーが選択できる民生品を購入するのがベストだと思います。
(民生品のモデルによっては、ソフトなフード付きもありますよ。)
ただし、官給品も民生品もシェルがナイロンなので、キャンプなどでの焚火等には充分注意してくださいね。
今年の冬は、暖かいN–2Bメインでいかがですか?
おすすめです!
(このジャケットが使用された映画は、下に答えがあります。面白かったですね。)
今回は、アメリカ軍のN–2Bという防寒ジャケットを分析しました。
次回は、防寒着つながりで、ドイツの防寒着を分析します。
お楽しみに!
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参考:アメリカ軍現用フライトジャケットの関連記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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