今回は、1980年代の旧東ドイツ軍の空挺迷彩ユニフォームを分析します。
一頃、世界中に氾濫していた東ドイツ軍装備。
でも、空挺関連品は当初から極端に少なかったですね。
とても貴重なものですが、このアイテムもデッドストックですよ!
目次
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1 旧東ドイツ陸軍空挺迷彩ユニフォーム(レインドロップパターン)とは?
戦争時に、前線(敵と味方が拮抗している地帯)のはるか後方敵地にパラシュートで降り立ち、破壊工作や戦闘を行う空挺部隊。
大々的に組織したのは、何とソ連軍で1931年くらいからだとの説がありますね。
その後各国で空挺部隊が組織されました。
空挺部隊は、軍内でも精鋭が集められて、特別な装備を支給されるのが常識とされていますね。
今回のモデルは、そんな空挺部隊に対し、旧東ドイツ軍が支給した迷彩服になります。
通常の戦闘服と違って大きく違っている点がありますよ。
さてさて、それはどんな迷彩服なのでしょうか?
今回は、旧東ドイツ軍マニアのみならず、将来のことを考えているあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
ジャケット
前面
胴体にポケットがありません。
他に例を見ない珍しいデザインですね。
背面
襟、袖にはニットを装備
前面裏側
左胸の内ポケット形状に注意!
隠しポケットで、表側からは見えませんでした。
背面裏側
前合わせはボタンですが…
こんなふうに3枚重なっています。
防風対策は万全ですね。
大戦中のドイツ国防軍防寒アノラックにも似た処理ですね。
襟周り
グレイのニット
サイズタグ
製造諸元スタンプ
左胸裏側には、ホルスターも兼ねた隠し内ポケットが。
内ポケットの生地は、2本のストラップでジャケットに連結されています。
袖
ニット付きですが、襟とは材質や織り方の違うニットですね。
左腕の謎のループ
ボタンで開閉します。
その下の袖ポケット
2個のボタンで開閉
中央にも謎のループが!
肘の補強生地
パットが内蔵されています。
(おそらく不織布(フェルト?)では?)
右袖ポケット
こちらも2個のボタンで開閉
中には中央に小ポケットがありました。
ペン用でしょうか?
ウエストのドローコード
右脇腹にあります。
片持ち式ですね。
裾は、ボタンホールの開いたゴムテープで絞れます。
ウエストのドローコードはナイロン生地のガイドあり。
胸の上部や背面には、用途不明のループが。
トラウザーズ
前面
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンのみです。
サイズタグ
左のDリングは、サスペンダー用
製造諸元スタンプ
腰スラントポケット
ループとボタンで開閉
膝ポケット
こちらは2個のボタンで開閉
右臀部のポケット
ボタンとループで開閉
右太腿のストラップ
用途は何でしょう?
ボタンはパンツァーグラウのプラスティック製
膝の補強生地
肘と同様に、パットを内蔵
裾にはコードが縫い付けられていました。
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3 その特徴とは?
迷彩は、専門誌によりますと1970年代に採用されている通称「レインドロップ」と呼ばれるものです。
でも、今回のモデルのスタンプをみると、「1958」という数字が印字されています?
これはどういうことなのでしょうか?
(もしかしたら、製造または契約年度ではない…のでしょうか?)
パターンは、カーキーグレイの生地に、ブラウンでやや長い破線を描いています。
他国の迷彩に比べて、地味でメリハリもなく、効果的ではないという評価もありますね。
でも、実際にサバイバルゲームで使用していた後輩に聞くと、フィールドでは効果ありとの報告があります。
生地は一般的なツイルで、おそらくコットン製です。
目が細かく、防風性能が高そうです。
(肌触りも良いですよ。)
デザインは、ジャケットの胴体外側に全くポケットがありません。
これは、空挺部隊専用のベストがこのユニフォームとペアで支給・使用されるためです。
しかし、袖ポケット×2、そしてホルスター(拳銃入れ)を兼ねた、隠し内ポケットがあります。
トラウザーズは、スラントポケット×2、膝ポケット×2、臀部ポケットで、ウエストにはサスペンダー用のDリングが3個あります。
裾にはコードが縫い付けられていて、絞ることができますよ。
また、襟や袖はニットになっています。
やはり、ある程度の高度からパラシュート降下するために寒気の侵入防止と、パラシュートライン(紐)の引っ掛かり防止のデザインですね。
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で、ドイツらしい上質な仕立てです。
4 製造とサイズのデータです。
製造・契約年度 1980年代
製造場所 旧東ドイツ
契約会社 旧東ドイツ
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 52
(日本人のL〜XL)
各部のサイズ(平置)
ジャケット
着丈 約75cm
肩幅 約50cm
身幅 約62cm
袖丈 約65cm
トラウザーズ
ウエスト 約50cm
着丈 約111cm
股上 約34cm
股下 約79cm
裾幅 約17cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 愛知県の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
本来なら、専用のベストも同時に分析するべき所ですが、現在特別外出(?)しているようでした。
見つけ次第、記事にしたいと思います。
さて、今回のモデルは迷彩効果はともかく、単体で着用する分には少々使いづらいですね。
ジャケットにポケットが少ないのは致命的です。
しかし、逆に市販されているウェブベストやチェストリグが使用できる…と考えると途端に用途が広がりそうですね。
ましてやサイドアーム用のホルスターも内ポケットになってることを考えると、これは逆に使える迷彩服なのかもしれませんね。
そこで問題になってくるのが、入手です。
ただでさえ少ない空挺装備、しかも国が亡くなって約30年…もはや絶滅危惧種になっていますね。
(ユニフォームに加えて専用ベストも少ないですよ。)
コアな東ドイツ軍マニア以外は、実用を考えないでコレクションとして大切に保管しておくのが良いかもしれませんね。
また将来のことを考えてらっしゃる方は、見つけたら最後のチャンスだと思って入手しておきましょう。
将来きっと助けてくれると思いますよ。
今回は、貴重な旧東ドイツ軍の空挺迷彩ユニフォームを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231123更新)
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参考:今回のモデルとペアで使用する特殊ベストに関する記事はこちらです。⬇︎
他の旧東ドイツ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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またまた恐ろしいTwitterを発見しました。
アルミホイールが変な壊れ方していますね。
현대 순정 휠 대참사.. pic.twitter.com/W4GZInNgNa
— The RED (@freichutz) 2020年7月9日
ホイールのマークを見ればわかりますが、ヒュンダイ(現ヒュンデ・韓国メーカー)の純正品だそうです。
本体の強度が十分ではなかったのでしょうか?
こんな壊れ方は見たことがありませんね。
これで人身事故に発展したそうです。
日本で履いている方は少ない(殆ど居ない?)と思います。
しかしこのホイールを履いた車(ヒュンダイ製車全般も含む)を見つけたら距離をとったりする必要があるかもしれませんね。
あなたも気をつけて!
読んでいただき、ありがとうございました。
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