今回は、1980年代の旧東ドイツ軍空挺迷彩ベストを分析します。
以前分析した陸軍空挺迷彩ユニフォームとペアで使用する装備品ですね。
極端に数が少ないアイテムでもあります。
保管上の汚れはありますが、デッドストックですよ!
目次
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1 旧東ドイツ陸軍空挺迷彩ベスト(レインドロップパターン)とは?
日本では「空の神兵」という軍歌で有名な空挺部隊。
航空機で敵陣後方へ運ばれてパラシュート降下、橋頭堡の確保、後方撹乱や要人暗殺などの特殊な作戦に従事するのが主な任務ですね。
そんな空挺部隊員には、一般兵科とはまた違った特殊な装備が支給されています。
今回のモデルは、旧東ドイツ陸軍の空挺部隊員に支給されていた特殊なベストです。
迷彩生地製でポケットが多く、通常ピストルベルト(弾帯)などに装着するべき「ある物」が縫い付けられていましたよ!
さてさて、それはどんな空挺迷彩特殊ベストなのでしょうか?
今回は、旧東ドイツ軍装備マニアのみならず、空挺部隊装備コレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
左右非対称のデザインですね。
背面
こちらも左右非対称なデザインです。
前面裏側
背面裏側
前合わせは2箇所のフックのみです。
背面のサイズタグ
データスタンプ
1958は西暦ではないですね。
裏面の左にはホルスター(拳銃入れ)も装備
ホルスターの上には記名札(?)が!
肩には小判型のパット付き。
前見頃のDリングとフック
かなり頑丈です。
グレイのHBT(ヘリンボーンツイル:杉綾織)生地。
フックは生地のループで固定されていますね。
胸ポケット
ボタンで開閉
(左右にあります。)
右腰のマハジンパウチ(弾倉入れ)
二本のストラップで開閉。
(5.45mm用でしょうか?)
二枚の蓋付きですね。
マガジン四本を収納可能。
マガジンパウチストラップ
頑丈なキャンバス製。
蓋は左右の接触する部分が補強されていますね。
マガジンパウチ金具
マガジンパウチの開け方
①まず金属製のループに挿入されているストラップを抜きます。
②そのまま蓋を上に持ち上げます。
左腰ポケット
ボタンとループで開閉
蓋の右側はポケット本体に縫い付けられています。
左右下端のスリット
ボタンで開閉
背面左腰ポケット
ボタンとループで開閉
内部は二つのコンパートメントに分かれていて、左側にはダットファスナーで開閉するループがありますね。
この用途は?
背面右腰の3個のポケット
ボタンで開閉
背面の大型ポケット
ポケットフラップに2本のフック付き。
ボタンで開閉。
ポケット表面には生地のループあり。
ところそころにあるループ
偽装用でしょうか?
プラスティク製のカバー(?)付き金属(アルミ)製ボタン
カバーには反射防止加工が施されていますね。
デッドストックながら、マガジンパウチには汚れが!
着用例
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3 その特徴とは?
迷彩は、1970年代に採用された…とされている有名な「レインドロップ迷彩」ですね。
配色は、オリーブブラウンの生地に、ブラウンで垂直に破線を何本も描いてあります。
(破線は重なることがありません。)
当時から再統一されるまで旧東ドイツ陸軍は、全てこの迷彩で統一していました。
生地は、同軍戦闘服に使用されているものと同じ薄いコットンツイルですが、前面右下部にあるマガジンパウチ(弾倉入れ)のみ、硬いキャンバス生地が使用されています。
(このマガジンパウチのみ、迷彩色調が違っていますね。)
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット(大小)×5、マガジンパウチ、大型バックポケット、内ホルスターです。
このベストの下に着用する空挺迷彩ユニフォーム(ジャケット)には表面にポケットが少ないために、それを補う機能を持たせているのが特徴ですね。⬇︎
面白いのは、肩上部に小判型のパット(おそらく綿)が入っているところですね。
何かと装備品が多い空挺部隊には助かる装備と言えます。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、高い技術で仕立てられていますよ。
なお、右腰のマガジンパウチですが、いくつかバリエーションがあるようです。
(7.62mm系用もありました。)
またレインドロップではなく、初期のブルメン迷彩生地製も存在したと記憶しています。
(うろ覚えです。😅)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 旧東ドイツ
契約会社 旧東ドイツ
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 48
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約63cm
肩幅 約45cm
身幅 約58cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
一頃、日本中に溢れた旧東ドイツ軍装備ですが、なぜか空挺装備は数が少なかったですね。
迷彩ユニフォームもそうですが、このベストも殆ど出回っていませんでした。
中にはユニフォームとベストをセットではなく単体で輸入した業者さんもいましたよ。
そんな業者さんの中には、空挺用ベストとは知らず、あろうことか分解(マガジンパウチのみ取り外して)して「珍品サバイバルベスト」として販売してしまう場合も!
(勿論、ミリタリー系知識のない業者さんでしたが…。)
そんなこともあって、少ない装備がさらに少なくなっていきました。
それはともかく、今回のモデルはポケットが多く、多くのシチュエーションで使用できそうですね。
バリバリの旧東ドイツ軍空挺部隊員の再現、同じ迷彩の戦闘服を着てのサバイバルゲームなどなど。
また、ミリタリー関係以外でも、登山、キャンプ、釣り、バイクなどにも使用できそうですよ。
ただ大手、中小のショップはおろか、ネット内でも見かけることがない今回のモデル。
もし見つけたら、程度に関係なく購入しておきましょう!
私はブルメン迷彩のモデルや、AK47系用マガジンパウチ付きモデルを探してみたいと思います。
今回は、旧東ドイツ陸軍の希少な空挺専用迷彩ベストを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20231123更新)
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参考:今回のモデルとペアで着用する空挺迷彩ユニフォームに関する記事はこちらです。⬇︎
他の旧東ドイツ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
古今東西の特殊ベストに関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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