
今回は、1990年代のスイス陸軍ウールサービスジャケットを分析します。
以前分析したスイス陸軍ウールサービスジャケット(後期型)の後継モデルですね。
とても洗練されたデザインに変更されていました!が…。
偶然入手できたデッドストックですよ!
目次
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1 スイス陸軍ウールサービスジャケット(ギャバジン・グレイ)とは?

軍隊における制服(サービスドレス)は、かつては戦場における戦闘服を兼ねていましたが、現在では平時の勤務や儀式に使用されることが多いですね。
そんな制服ですが、歴史の長い軍隊ではモデルチェンジの数がとても多いのが特徴です。
多くの場合、基本的なデザインよりも生地色や細部を変更される場合が多いのですが、国によっては、大きくデザインを変えてしまう場合もあるようですよ。
今回のモデルは、スイス陸軍が1990年代に採用した新型の制服:ウールサービスジャケットになります。
前作より大幅なモデルチェンジが行われていて、より洗練されているのが特徴…とされていますが、個人的には少々残念な結果に終わったと考えています。
スイス軍はこれで良かったのでしょうか?
(たぶん良かったのでしょうね?)
さてさて、それはどんなウールサービスジャケットなのでしょうか?
今回は、コアなスイス軍装備マニアのみならず、各国軍制服コレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
まるでポケットの多いスーツですね。
でもしっかりスイス軍物であることを主張してます。

背面

前面裏側
左胸と中央右下に内ポケットがあります。
襟裏はウール剥き出しですね。

背面裏側
裏側のほぼ全面に光沢のあるライニングがあります。

襟周りレイアウト
襟裏にはチンストラップ等はありません。

前合わせはボタンのみ。

内ポケット①
左胸いあります。
ボタンとループで開閉。

内側生地
ライトグレイのコットン/ポリエステルのツイル製

内ポケット②
右裾付近にあります。
小さいのでやはりファーストエイドドレッシング入れでしょうか?
(IPhoneSE3が余裕で入りました。)

内側生地はライニングと同じです。

官給品タグ各種
1996年度契約品です。

ランドリー及び材質データタグ
シェルはウール


前合わせのボタン(大)
こちらもグレイのプラスティック製。

エポレット
テーパーなしのクサビ型。
ボタンで開閉。

エポレットのボタン(小)
こちらもグレイのプラスティック製。

胸ポケット
ボタンはありますがボタンホールはありません。
ボタンの用途は?


ボタンは半透明のグレイでプラスティック製。

ポケット内側生地はライニングと同じではありません。

腰ポケット
こちらはボタンがありません。


でも右腰ポケット内には2つの小ポケットがありました。
都合3気室ですね。

左腰内には小ポケットなし。
ポケット内側生地はライトグレイのコットンツイル製。

肥大ポケット内生地にはナンバリングのスタンプあり。

背面中央裾にはスリットあり。

袖


袖口はシェルの生地が裏側まで回り込んでいます。

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3 その特徴とは?
生地はグレイに染められたウール・ギャバジン製で、目が細かく防風性能が高そうです。
これまでのモデルで採用していたウールフランネル生地よりやや軽量な感じがしますね。
デザインは、エポレット付、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケット×2で、襟はスーツ襟で、チンストラップ等はありません。
内ポケットの一つは、やはりファーストエイドドレッシング(救急包帯など)を入れておくためのものですね。
全体的な縫製は、とても正確かつ丁寧で、スイス軍らしい上質な仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1996年
製造場所 スイス
契約会社 スイス
製造会社 〃
材 質 ウール
ポリエステル
コットン
表記サイズ 26BB
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約46cm
身幅 約58cm
着丈 約70cm
袖丈 約56cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 埼玉の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
最近一部の国では、制服のスーツ化が進んでいますね。
例えばアメリカ空軍。
伝統的な4ポケットを廃してスーツ型の制服を採用したとの情報もあります。
アメリカ空軍スーツ型制服⬇︎
(なんとエポレットも廃止されていますね!)

私は古い人間なので、このデザインには何か違和感を感じますね。
同じく今回のモデルもにも「そうじゃない!」感を引きずりながら現在に至ります。
これは制服の用途が大きく変化してしまったのが要因と思われますが、そんな時代…なのでしょうね。

…それはともかく、残念なことに(幸いなことに?)まだこのジャケットは入手困難です。
最新型なので、当然ながら払い下げが進んでいないようです。
その代わりと言ってはなんですが、古いタイプのウールサービスジャケットが次々に払い下げられて日本にも以前より多く輸入されるようになりました。
(しかも安価に販売されていますよ!)
現在では大手通販サイトでも多数取り扱われていて、いつでも、誰でも、どこにいても入手可能ですね。
今回のモデルが普及するまで、「魅力的な旧型」を購入して(場合によっては一生分を購入して!)しばらく着用してみてはいかがでしょうか?
…でも、参考までに今回のモデルとペアで使用するトラウザーズは入手しておきたいですね。
今回は、過剰に洗練されたスイス陸軍ウールサービスジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20251015更新)
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参考:他のスイス軍サービスジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
他のスイス軍装備に関する生地はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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