今回は、1990年代のポルトガル軍空挺迷彩ジャケットを分析します。
珍しいイギリスプロデュースのモデル品です。
軍物風のファッションまたは狩猟ブランド品といったところでしょうか?
中古品ですが、程度は良好ですよ!
目次
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1 ポルトガル陸軍空挺迷彩ジャケット(モデル品)とは?
中には「レプリカ」と称する模造品(モデル品)があります。
多くの場合入手できない貴重な物を、忠実に再現して所有したり、展示したりします。
例えばエジプトのツタンカーメン王の黄金マスク。
発掘された実物は貴重なのでそっくりのレプリカを作って展示されたりしていますね。
身近なところでは、大戦中のフライトジャケットのレプリカ(製造したメーカーによっては復刻品とも呼ばれますね。)を忠実に再現した物が販売されたりしています。
これは実際に優れたジャケットが多く、実用にもコスプレ(場合によっては映画衣装とか)にも使用できるからですね。
でも中には「なんとなく…らしく作ってお茶にごす。」的なレプリカもあるようですよ。
今回のモデルは、イギリスが製造したポルトガル軍の空挺迷彩ジャケット…なのですが、忠実に再現したわけではなく、かなりメーカーのアレンジが加わった製品です。
全てが忠実ではありませんが、逆に「怪我の功名」で機能的な製品になっていますね。
さてさて、それはどんな迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回はポルトガル軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真
前面
コントラストが強い迷彩ですね。
背面
迷彩パターンは、一見ポルトガル軍風ですが、よく見ると全く違っています。
前面裏側
胴体部分にはメッシュのライナー付き!
背面裏側
襟周りレイアウト
襟裏にはチンストラップが!
マジックテープで開閉
一応襟はアメリカ軍のM65フィールドジャケットのように立てることができますが、しっかりしていません。
前あわせはジッパーとダットファスナーです。
これもM65系のデザインですね。
エポレットはテーパーなしのクサビ型
袖付け根から数センチは縫い付けられています。
これはもしかして…
胸ポケット
ダットファスナーで開閉
容量に応じてポケットフラップの位置が変えられます。
ん…これはフランス式?
よく見ると、ポケットフラップのカットが左右で違っています。
(因みに右胸と左胸でも違っています。😅)
左胸ポケット脇にはジッパーの隠しポケットが!
腰ポケットも胸ポケットと同様ですが…
コケット底部には分厚いキャンバス地で補強されていました。
これもフランス式?
袖にはペンポケットが!
袖は僅かにテーパーが付いています。
袖口はマジックテープで調整
これはM65風ですね。
背中にはアクションプリーツが!
しかもプリーツ内には通気口が!
(金属製ハトメ付)
ウエストのドローコード
出口には金属製のハトメ付き
これは助かりますね。
裾のドローコード
肘の補強生地
楕円形です。
ポルトガルタイプですね。
裏側左胸の内ポケット
左側にペン用のポケットもありますね。
マジックテープで開閉
表面にはおそらくランドリータグがあったのでは?
タイナーのメッシュ生地アップ
複雑な編み方ですね。
メーカータグ
金属製ダットファスナーの刻印
メーカー名ですね。
ブラックのプラスティック製ボタン
こちらにもメーカー名が。
ジッパーのプルタブ
刻印は「GOOD」
動きは少々渋いです。
(どこがGOODやねん!)
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3 その特徴とは?
迷彩は、イエローグリーンの生地に、マホガニーブラウンとダークグリーンで短い刷毛目の様なパターンをプリントしています。
一見ポルトガル軍のリザードパターンに似ていますが、全く別物です。
とてもコントラストの強い迷彩で、場面によっては絶大な効果を発揮しそうです。
生地はサテンに似たものでおそらくコットンとポリエステルの混紡です。
軽量で、ある程度の防風性能があり、かつ速乾性も備えているようです。
胴体部分にはメッシュのライニングがあります。
デザインは、ポルトガル軍空挺ジャケットをベースにしながら、各国のデザインを取り入れています。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×3、腰ポケット×2、袖ポケット、内ポケットで、襟にはチンストラップ、ウエストと裾にはドローコードがあります。
全体的な縫製は、やや雑で強度も足りないようです。
4 製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1990年代
・製造場所 不明
・契約会社 イギリス
・製造会社 不明
・材 質 コットン
ポリエステル
・表記サイズ 不明
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約74センチ
肩幅 約49センチ
身幅 約57センチ
袖丈 約60センチ
・状 態 中古上品
・官民区分 民生品
・入手場所 東京の古着屋
・入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルは、ポルトガル軍の空挺迷彩ジャケットをベースに、細部を近代化したような製品ですね。
イギリスプロデュースながら、どこかアジアの雰囲気もありますね。
イギリスとポルトガルの接点があるアジアの国で製造されたのでしょうか?
それでもこのジャケットなりに工夫があり主張があるのも面白いですね。
世の中には「実物の迷彩生地を使用!」と嘯いて似ても似つかぬモデル品を初心者に売ったりする大手SHOPとは大違いです。
嘘で固められたモデル品の記事はこちらです。⬇︎
ただ、タグやライナーを外して「ポルトガル軍試作迷彩ジャケット」などと騙しにかかる業者がいるかもしれません。
今回の記事を覚えていて、参考にしてほしいですね。
それはともかく、一着の迷彩服として見た場合、コントラストの強い迷彩なのでそれなりの効果が期待できそうです。
サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測などに使用してみるのはいかがでしょうか?
あまり購入意欲の湧かないアイテムですが、幸い(というか残念というか)日本での入手は難しいです。
そもそも輸入されていないのかもしれません。
(今回のモデルも、多量に払下げられた中古軍装品の中に、たまたま一着だけ紛れていたそうです。)
探している人はいないと思いますが、欲しいあなたは海外のオークションを覗いてみましょう!
今回は、あまり細部にこだわっていないイギリス製モデル品のポルトガル陸軍空挺迷彩ジャケットを分析しました。
次回は、旧ソ連軍フライトジャケットを分析します。
お楽しみに!
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参考:他のポルトガル軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のモデル品に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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