今回は、1940年代のアメリカ陸軍アンモベルトを分析します。
いわゆる「弾帯」ですね。
アメリカ軍ではマイナーチェンジを繰り返して第一次大戦から朝鮮戦争(一部はベトナム戦争)まで使用されていました。
懐かしい装備ですね。
中古品で褪色もありますが、程度は良好ですよ!
目次
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1 アメリカ陸軍アンモベルト(弾帯・OD)とは?
戦場で「銃」が使用され始めた頃から、多くの兵士を悩ます問題がありました。
それは予備の弾薬を、どう持ち運ぶか?…という問題です。
それは火縄銃の時代から、現代に至るまで…いえ、おそらく未来に至るまでこの問題は続きそうですね。
特に弾丸と火薬の一体式カートリッジ(薬莢:薬きょう)式の弾薬が実用化されると、如何にして多くの弾薬を持つかと言うことも問われるようになりました。
勿論、バックパックに詰め込む方法もありますが、すぐには取り出せないですし、バックパック自体、無くしてしまう恐れもありますよね。
そこで、各国とも弾薬を入れるパウチを身につけることにしました。
今回のモデルは、第二次大戦末期にアメリカ軍が支給していたM1ガーランド小銃用のアンモ(弾薬)ベルトです。
(自衛隊では弾帯と呼ばれていますね。)
当初(第1次大戦から第2次大戦中期)はカラーがカーキでしたが、ODのM43フィールドジャケット配備以降は、アンモベルトやサスペンダーもODに変更されたモデルが採用されました。
1960年代以降の戦争映画では、ほぼ常連のアイテムですね。
さてさて、それはどんなアンモベルトなのでしょうか?
今回は、第二次大戦〜朝鮮戦争時のアメリカ軍装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 アンモベルトの全体及び細部写真
全体形
前面
背面
ベルトの中央部が褪色しています。
前面には左右合計10個のポケットがあります。
ポケットの下にあるハトメは水筒、銃剣、携帯ショベルなど他装備を取り付けるためのもの。
前面のバックル
90度傾けて連結させます。
ポケット
ダットファスナーで開閉
ポケットの中に仕切りはありません。
M1ガーランドのクリップや20RDならM1カービンのマガジンもなんとか入りそうですね。
左右のポケットは、一本のベルトで連結され、ある程度のサイズ調整が可能。
ポケットの背面には、ベルトを通すループ、バックル、ガイドピンがあります。
バックルとガイドピン
上部のハトメは、サスペンダーを取り付けるためのもの。
左右ポケットを連結させるベルト
先端は金属製でリベット留め。
連結ベルトのハトメ
中央位置にあります。
ポケット背面には「45」のスタンプが!
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3 その特徴とは?
ポケットやベルトの生地は、ODの太い糸で編まれていて、とても頑丈ですがやや重いです。
(昔のモデルはカラーがカーキでした。)
外観は、5個のポケットが横に並んだパウチ×2を一本のベルトで連結しています。
ポケットには、M1ガーランド小銃の1クリップ(8発)が1個入るようになっていますね。
(おそらくM1903小銃の弾薬1クリップ(5発)×2も収納でき…ますでしょうか?←誰に訊いてるの?)
M1ガーランドなら、このベルトで合計100発の弾薬を持ち歩くことができますね。
各ポケット上部にはサスペンダー取り付け用の、下部には各種装備を取り付け用のハトメがあります。
サイズは、ポケットを連結しているベルトで調整を行うフリーサイズになってますね。
全体的な造りは堅牢で、激しい使用にも耐えられそうですが、カーキ時代のものよりやや雑な縫製ですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1940年代
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
スチール
銅合金
表記サイズ なし
各部のサイズ
ポケット5個部分
縦 約12cm
横 約38cm
連結ベルト
幅 約5cm
長さ 約58cm
ポケット1個
縦 約39cm
横 約55cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品(?)
入手場所 岐阜の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
今回のモデルは、一応「官給品」ということで入手しましたが、各パーツ、生地のカラーなどが標準的な官給品と違うところがありますね。
それがモデル品なのか、官給品の誤差なのか?
よくわからないところもありますが、あるいはアメリカ軍の影響を受けた国の装備なのかもしれませんね。
それはともかく、このアンモベルトは上述の通り、M1ガーランド以前の小銃用なので、さすがに現在では実戦で使用されることはなさそうです。
その他では、小さなポケットが10個もあるので、釣りやキャンプの小物入れとかに使用できそうですね。
でも、やはりヒストリカルゲームで使用するのが最も適しているような気がします。
さて、このアンモベルトですが、さすがに当時の官給品は減って、高額になってきました。
面白いことに、以前のタイプであるカーキのモデルは、官給品も多く残っていて、かつかなり忠実なモデル品が多く存在しています。
しかし今回のODモデルは官給品は言うに及ばず、モデル品ですら殆どありません。
噂では「朝鮮戦争で多く使用されたため消耗した」、「カーキモデルより人気がなかった」などいくつかありますが、詳細は不明ですね。
モデル品でもODモデルを見つけると、値段を確認して購入しておいた方が良いかもしれません。
(いつかオーナーを助けてくれるかも?)
また、購入する場合は緑青が酷い製品もあるので、各金属パーツの状態も忘れず確認しましょう。
私は、今回のアンモベルトとペアで使用するODのサスペンダーを探してみたいと思います。
今回は、アメリカ軍の大戦末期に支給されたアンモベルトを分析しました。
いやー軍装品て本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240221更新)
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読んでいただき、ありがとうございました。
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