今回は、1960年代のアメリカ海軍パイロットサバイバルナイフを分析します。
以前分析したモデルは5インチの初期型でしたね。
今回のモデルは、ブレード長が短くなる前のモデルです。
少数生産で希少なモデルですね。
中古ですが、時代を考えると程度は極上品ですよ!
目次
- 1 アメリカ海軍パイロットサバイバルナイフ(カミラス社製・初期型6インチブレード)とは?
- 2 パイロットサバイバルナイフの全体及び細部写真
- 3 その特徴とは?
- 4 製造とサイズのデータです!
- 5 まとめ
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1 アメリカ海軍パイロットサバイバルナイフ(カミラス社製・初期型6インチブレード)とは?
アメリカ海軍が開発して、のちにアメリカ全軍で(場合によっては警察にも)使用された、パイロットサバイバルナイフ。
現在でも市販品が発売されていて、使い易いサイズからミリタリーマニアのみならず、キャンパーなどにも人気ですね。
でも現行のモデルはブレードが5インチに短縮されたモデルです。
最初はマーブル社の「アイデアール」というモデルを改造して製造されたため、ブレード長は6インチでした。
マーブル社「アイデアール」ナイフ
のちにこのナイフの製造はカミラス社に移行しましたが、諸般の事情で途中からブレードが5インチに短縮されたモデルに変更されました。
ベトナム戦争ロット!【アメリカ軍装備品】パイロットサバイバルナイフ(カミラス社製)
ではでは、ブレード長が変更される前はどんなモデルだったのでしょうか?
今回は、ミリタリーナイフコレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 パイロットサバイバルナイフの全体及び細部写真
左側面
右側面
ブレード
峰がソーバックです。
ハンドル
レザーの積層です。
ポンメルとクロスガードとの間には、スチール製のプレートを内蔵。
刻印はポンメルではなくブレードにあります。
(でも契約年度はありません。)
ブレードのソーバック
ブレード刃側
ポイント付近
やはりクロスガードには2個の穴が。
現在のモデルまで継承されていますね。
ポンメルが後期型同様カシメです。
シース表側下部
下端には紐を通す穴が。
(でも破損しやすかったようです。)
シース表側上部
ループはダットファスナーで開閉
シース裏下部
シース裏上部
ベルト通し用スリット
奇跡的にシャープナー(砥石)が残っていました。
同社後期型(上)との比較
各種初期型コレクション
上:ユーザー(パイロット?)によってブレードが磨かれたモデル
中:今回のモデル
下:表面のパーカライジングが一部剥がれているモデル。ハンドルには傷が。
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3 その特徴とは?
ブレードの長さ以外は、後期型(5インチモデル)とほとんど変わっていませんね。
ブレードはパーカライジング(リン酸塩加工)された大人しい梨地で、今回のモデルはその表面処理が殆ど残っています。
こうしてみると、のちの5インチモデルよりバランスが良いように思いますね。
(後期型の対人格闘能力が足りないとされたのもわかるような気がします。)
峰側はソーバック、クロスガードに2個の穴があるのは、この初期型から後々のモデルに継承されていますね。
シースも長いほかは、初期型と大きく変わっていません。
(シースが残っているのは珍しいかも。)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1960年代
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 カーボンスティール
レザー
各部のサイズ ナイフ
全長 約265mm
全幅 約57mm
ブレード長 約150mm
ブレード厚 約5mm
ハンドル長 約110mm
ハンドル太さ 約29mm
シース
全長 約287mm
全幅 約78mm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 名古屋の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
多くのミリタリーナイフコレクターが指摘するように、確かに初期型の6インチブレードをみると、「ナイフ」としてのバランスや完成度がより優れているように思えますね。
後期型で何か足りない(でも性能は問題ないのですが…)気がしたのは、どうやらブレードの長さだったようです。
ただし、ナイフを携行する…という点では、コンパクトさがまるで違ってきますね。
携帯性か戦闘力か?
これは今後も議論されそうですね。
それはともかく、この初期型(多く見かけるのはカミラス社製)は、まず一般的なミリタリーショップでは販売されていません。
それどころか、初期型の存在を知らない店員さんもいて、在庫確認で質問したら「そんなの聞いたことないですよ?」と曰う始末。
(お若い店員さんなら、仕方ないですね。)
後期型に比べて、圧倒的に生産数が少ないため、入手困難な状況です。
ましてや、オリジナルのシース(シャープナー付き)は、まず見つからないでしょう。
国内のオークションや、フリマでも見かけません。
でも海外のオークションには、時々出品されているようです。
探しているあなたは、ぜひ覗いてみてください!
(現在では輸入代行してくれる業者もありますよ!)
私は引き続き、上述のマーブル社製パイロットサバイバルナイフの官給品を探してみたいと思います。
なおナイフを購入した場合、使用する予定もないのにナイフを携行したり、シチュエーションに合わない場所(車のダッシュボードコンテナとか)へ保管しないでください。
場合によっては警察に逮捕されることがあります。
また、キャンプでも警察官の所持品検査等を受けて、ナイフが発見されると長時間にわたる事情聴取などを受ける場合があります。
ナイフの携帯と保管には、十分注意してくださいね!
(李下に冠を正さず…あらぬ言いがかりをつけられないようにしましょう!)
今回は、希少なアメリ海軍パイロットサバイバルナイフの初期型を分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231126更新)
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参考:ブレードが短い後期型に関する記事はこちらです。⬇︎
他のミリタリーナイフに関する記事はこちらです。⬇︎
他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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