今回は、1990年代の旧ソ連軍ユーティリティーユニフォームを分析します。
旧ソ連時代のアフガニスタン侵攻で一躍有名になりましたね。
それまでの伝統的なデザインを変更したモデルです。
部分的に褪色がありますが、デッドストックですよ!
目次
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1 旧ソ連陸軍ユーティリティーユニフォーム(アフガンカ・カーキ単色バージョン)とは?
第二次政界大戦以降、旧ソ連陸軍は「ルパシカ」と呼ばれるプルオーバーのジャケットを採用していました。
これは前合わせがなく、防寒防風に適した衣類でしたね。
ルパシカについては以下をご覧ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ルバシカ
ルパシカ着用例
1979年の旧ソ連軍のアフガン侵攻の一報が入ってきた時、私はてっきり「兵の戦闘服はルパシカだろう…」と想像していました。
ところが当時流れてくるニュース映像では、兵士の多くが全く観たことの無い戦闘服を着用していましたよ。
(勿論、有名なブタン迷彩もありました。)
それが今回のモデルです。
この当時は、敵対するアメリカ軍が全軍統一のウッドランドBDUが普及し始めた頃でした。
今回のモデルも、一部その影響を受けているのではないかと思われます。
戦闘時の他、あらゆる場面で使用されましたよ!
さてさて、それはどんなユーティリティーユニフォームなのでしょうか?
今回は、旧ソ連軍装備マニアのみならず、アメリカ系BDUに飽きたあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
ジャケット
前面
背面
前面裏側
胸部にライニング
左右の内ポケットに注意!
背面裏側
襟周りレイアウト
前合わせはボタンのみ。
データ及びサイズスタンプ
1991年度契約品。
内ポケット
ボタンで開閉
エポレット
テーパーなしのクサビ型
ボタンで開閉
胸ポケット
ボタンで開閉
腰ポケット
こちらもボタンで開閉
袖
緩やかなテーパー付き
肘の補強生地
小判型なのですが、少々いびつですね。😅
袖口もボタンで開閉
マチ付きですね。
背中には浅いアクションプリーツ付き。
やはり内側の左側には、ナイロン製とコットン製のループや紐が!
上のループはウエストの、下は裾のドローコードなのですが、中間の平紐の用途がわかりません。🤔
脇の通気孔
ボタンループ型で4個
トラウザーズ
前面
背面
前面裏側
ポケット裏側の生地はブラウンのコットンツイル。
背面裏側
前合わせはボタンとホックです。
ウエスト右前面に小ポケットあり。
サイズ及びデータスタンプ
左側面レイアウト
ヒップポケットはありません。
ウエストのサイズ調整タブ
腰スラントポケット
膝ポケット
裾のドローコードとブーツ用ループ
ループはボタンで開閉
普段ループは内側のボタンに留めておきます。
ボタンはODのプラスティック製
同心円上に一本の溝。
生地の番号が所々にスタンプされています。
トラウザーズ前面中央には縦に細いステッチが。
これでアイロンを当てなくても「当てている」ように見えますね。
おまけ
(20221010追記)
同じモデルですが生地色がやや暗いタイプ
(デッドストック)
前面
今回のモデル
僅かに色調が違っていますね。
おまけモデル背面
データスタンプ
1990年度契約品です。
右側面裏側の各種ループ
アフガニスタンにおける着用例
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3 その特徴とは?
生地は、黄色味の強いカーキのコットン平織で、やや厚く丈夫です。
(逆に通気性は少々悪いかも。)
コレクションしていませんが、もっと薄い生地で製造されたモデルも確認しています。
(PX品かもしれません。)
デザインは、ジャケットがエポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、内ポケット×2で、左腰内側には例のテープがあり、背中には浅いながらもアクションプリーツ付きです。
トラウザーズは、腰スラントポケット×2、膝ポケット×2、右ウエスト小ポケットで、裾にはブーツ用のループと、裾にはドローコードがあります。
これはいわゆる「アフガンカ」と呼ばれるモデルで、これ以降の旧ソ連軍、ロシア軍の標準的なデザインですね。
でも製造時期や製造工場によっていくつかバリエーションがあります。
(今回のモデルは、ソ連時代の末期に製造されたモデルのようですよ。)
全体的な縫製は、少々雑なところと、丁寧なところが混在している面白い仕立てですね。
また、パーツは全体的に粗末な感じで、耐久性はなさそうです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1991年
製造場所 旧ソ連
契約会社 旧ソ連
製造会社 〃
材 質 コットン
ナイロン
麻
表記サイズ 50-3
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
ジャケット
着丈 約77cm
肩幅 約48cm
身幅 約58cm
袖丈 約60cm
トラウザーズ
ウエスト 約41cm
着丈 約104cm
股上 約30cm
股下 約75cm
裾幅 約22cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 大阪の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
2022年現在では、とても懐かしく感じますね。
いかにも乾燥したアフガニスタンで使えそうなカラーも魅力です。
そういえばベトナム戦争では、多くの軍事顧問を派遣していた旧ソ連軍。
そこで目覚ましい活躍をするアメリカ軍を脅威と感じていました。
この戦争や以降の戦闘で得たアメリカ軍装備は、つぶさに研究され今回のモデルにも生かされているようですね。
(4ポケット+αというのが、それまでのジャケットと違っています。)
エポレットはともかく、他は多くの部分でアメリカ軍BDUとの共通点がありますね。
実際に着用してみると、ルパシカよりも使い勝手は大幅に向上していますよ。
(カラーもお洒落?)
でも、アメリカ軍系のBDUとは、一味も二味も違った雰囲気がなんとも言えないですね。
残念なことに、旧ソ連崩壊前後には、どこのSHOPでもデッドストックを在庫してたこのユニフォームも、現在では数がとても少なくなってしまいました。
それでもかろうじて大手通販サイトで取り扱われていますね。
(ただし、とてもお高いです。😅)
また未確認ながら、海外でモデル品も発売されているという情報もあります。
安価に住ませようと考えているあなたは、ぜひ探してみましょう!
今回は、旧ソ連軍がアフガン侵攻時に使用した、単色のユーティリティーユニフォームを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20230930更新)
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参考:旧ソ連軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
読んでいただき、ありがとうございました。
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